先日、PETに行った。
PETといっても、バッタや
アイガモやアリやミノムシではない。
普段から、それらはPETではない。
ポジトロン・エミッション・トモグラフィー
PET検査のことだ。
ブドウ糖に似せた薬剤を体内に注射し、
薬剤ががん細胞に集まるところを映像化する。
体中のがん細胞が一目瞭然に浮き上がる仕組みだ。
先日日本人科学者がノーベル物理学賞を受賞された、
その分野の応用だと聞いた。
熱い扉に仕切られた部屋で
おもむろに薬剤を注入される。
「体中に行き渡るまで60分ほどお休みください。」
重苦しい時間がすぎ、
やがてパジャマを着たまま
ドーナツを縦にした輪の中へ。
ほとんど音はしない。
しかし、ドーナツの輪は
すこーしづつ動いている。
いや、自分のベッドが動いている。
15分ほどで
「はい、いいですよ。」
え?もういいの?
ただし、お仕事が残っている。
「注入した薬剤が早く排出されるように
おトイレに行っていただきたいので
そちらにある自販機の飲み物を
ご自由にお飲みください。」
密かにガッツポーズ。
カフェオーレを飲んでトイレに行き、
2杯目を頼んだところで
お迎えが来た。
まもなくわたしの全身写真が出来上がった。
透明な体の中に
脳と膀胱が、
怪しく赤く光っている。
ブドウ糖が集まるところなのでみなこのように写るらしい。
そのほかは、幸いなにも
異常なものは見受けられなかった。
自分が“オワンクラゲ”だったら
こんな事
しなくてよかったのに・・・。
今年の日本人ノーベル賞受賞者が
身近に感じられた経験だった。
「レッドクリフ」の試写会のステージに
なななんと!
あの、ジョン・ウー監督が来てくださった。
ジョン・ウー監督といえば、
「フェイスオフ」「ミッション・インポッシブルU」
ハリウッド映画の頂点をきわめた
スーパーすごい(すみません。つたない表現で)
映画監督。
しかも、今回の映画は、総制作費100億円、
監督が長年の夢を実現し、
私財10億を投じて作り上げた
アジア映画最大規模のスペクタクル巨編。
さぞや、気難しい巨匠・・・何をどんな風に
インタビューしよう?
気持ちははやる、浮き足立つ。
そうだ!
せめて、赤壁の戦いにちなみ、
赤い色のワンピースを着ていこう
しかし・・・
綿密なる打ち合わせは必要なかった。
直前の挨拶に伺った際、
立ち上がって、両手を胸の前で合わせて
挨拶してくださった。
おお!感激!!
おだやかで、
彼の作品に必ず出てくる
白いハトのような、
平和な雰囲気に包まれていた。
黒澤映画の大ファンで、
「七人の侍」を参考にしたというから
これもまた日本映画ファンにとってはうれしいところ。
諸葛孔明役の金城武がすばらしくいい。
絶対、映画館で見てほしい作品だ。
ちょっとお休みをいただいていて
会社に出てきた。
通勤ラジオの本番直前、
スタジオブースの前でなにげなく、
「会社、変わったことなかった?」
ディレクターが、
「奥田さん、見てないんですか?」
「え?」
17日の日刊スポーツの1面・・・、
「25歳の美人女子アナ、
ホークスの松田選手と結婚!!」
その、あまりにかっこいいお姿は、
「ミッションインポッシブル」の1場面かと思いました。
(イメージ、イメージ)
しばっち〜〜〜、
よかったね〜〜〜、よかった!よかった!
日本一遅く、この電撃的ニュースを知ったわたしは、
そのことで頭がいっぱいで
「通勤ラジオ」の放送に。。。身が入りましたわ!
先日博多座に
「恋ぶみ屋一葉」を観にいった。
樋口一葉、尾崎紅葉、泉鏡花、夏目漱石、森鴎外という
明治の文壇華やかなりし頃の
東京が舞台。
浅丘ルリ子さん扮する、
ちゃきちゃきした
世話好きなおねえさんが、
右往左往の大奮闘。
せりふまわしも小気味よく、
いい本を読んだあとのような
幸せ感が残る。
浅丘さんといえば、
林真理子さんの小説「RURIKO」がでたばかりだが、
甘粕大佐に「将来女優になる」と予言された、
石原裕次郎、小林旭との恋は?など
数々の伝説に縁取られた
大女優。
インタビューは、
かちんかちんに緊張した。
しかし、浅丘さんは
美しく、さばさばして、
しなやかな魅力をたたえていた。
7年前と少しも変わらず・・・
「あら、前にもお会いしたことあったわねえ」
「はい、『ぼく東き譚』のときに・・・」
7年まえの博多座。
あの時は離婚会見の直後で
全国の芸能記者が大挙して来福、
街を楽しむ余裕などなかっただろう。
今度こそ、
普段ほとんど食事をしないという
40キロの体型を
少しはふくよかにして
帰っていただきたいなあ。