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富田薫|いやいやいやいや〜富田デス。

地球規模の話を映像で切り取る手法が冴える! 「不都合な真実2:放置された地球」

2017/11/14

地球温暖化の現場にも足を運び…。

ゴア氏のプレゼン能力を見ていると、また大統領に立候補しても良いのではと思える。

カナダのトルドー首相と握手。

地球上どこに行っても「不都合な真実」のあの人…という感じ。

(C) 2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
 ドキュメンタリー映画の目的のひとつは「ある時代の事実と問題点を明らかにする」ことであり、長期取材を行った作品でもエンドロールが流れれば、そこでそのテーマは一巻の終わりとなる。

 しかし、10年前の問題点を再検証し、新たな提案をするこの作品は「単なる続編」ではなく、これまでのドキュメンタリー映画とは一線を画すものとなっている。

 2007年2月の第79回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞、歌曲賞の2部門を受賞し、異例のヒットを記録した「不都合な真実(日本公開は2007年)」。それは、地球温暖化問題について啓発活動を行うアル・ゴア元アメリカ副大統領の講演会の模様が中心だったが、その説得力のある内容が、彼のノーベル平和賞(2007年)受賞を後押ししたと言っていいだろう。

 あれ以来、日本国内でも「環境保全」「環境保護」といった言葉が流行した印象がある。

 今作は彼の講演会だけではなく、前作で指摘した地球温暖化の進行や世界を飛びながら行う環境保護活動の様子、各国の政府関係者とのエネルギー談義から、2015年に採択された「パリ協定」を祝うシーンとそれを破棄するトランプ大統領の演説まで網羅され、アル・ゴアに密着した演出となっている。

 世界規模で頻発する洪水や農地の砂漠化など異常気象の映像は衝撃的だし、当時は人々に笑われた「ニューヨークのグラウンド・ゼロが水没する可能性」は、残念ながら「予言的中」となってしまった。

 地球温暖化対策のひとつとして「化石燃料を燃やさないこと」が提案されるが「アメリカだって過去に二酸化炭素を大量に排出していたじゃないか!」と言われて返事に困る場面もあり、その国の政治や経済活動に直結するエネルギー問題を解決する難しさを痛感させられた。

 監督にはジョン・シェンクとボニー・コーエンの2人の名前がクレジットされており、いずれも水没の危機に直面しているインド洋の島国モルディブを描いた「南の島の大統領−沈みゆくモルディブ−」で高い評価を得た両者ならではの仕上がり。

 ただ、地球規模の気象・環境変化を1時間38分のドキュメンタリー映画で語りつくせるのか?という疑問もわく。この中のエピソードをヒントに、エネルギー問題や環境保護について勉強し、考え直すべきで「メディア・リテラシー(情報を評価・識別する能力)」が必要な作品と言えるだろう。

 「いくつかある再生可能エネルギーの中では太陽光発電が有力」…という文脈があるので「そういえば、先日の総選挙でもエネルギー問題って政策論争になっていたよな〜」と思いだした。

 選挙結果が出てしまえばその点を語らない政治家にとって、思いだされることが「不都合な真実」なのではあるまいか。

 ※福岡中洲大洋他にて11月17日(金)より全国ロードショー
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