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富田薫|いやいやいやいや〜富田デス。

アカデミー賞アリと見た!「ボヘミアン・ラプソディ」

2018/11/05

1985年の「ライヴ・エイド」の再現には舌を巻きましたよ。

とにかく俳優陣が「クリソツ」。

(C)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.
 洋楽ファンにはおなじみのロックバンド「クイーン」のボーカリスト、フレディ・マーキュリーが加入してから「ライヴ・エイド」に出演するまでを描いた作品…と言っても単なる伝記映画ではない。

 2時間15分の上映時間で「ボヘミアン・ラプソディが生まれるまで」「レコード会社との対立」「メンバー同士の確執」「両親との軋轢」「セクシャリティ」「取り巻きの裏切り」「恋人との別れ」「フレディの孤独」「ライヴ・エイド出演の決断」…と書ききれないくらいのエピソードが出てくるが、そんな盛りだくさんな内容でも物語を破綻させない監督のブライアン・シンガーには脱帽だ。

 やはり彼が撮った「ユージュアル・サスペクツ」を見て、ただ者でないことはわかっていたが…。

 デビュー当時から日本での人気が高かったバンドだけに情報も多く、ストーリーも「あ〜そういうことだったのね〜」という展開だが、メンバーのキャスティングが秀逸。

 主役のラミ・マレックは、特殊メイクはあるにせよ、もはやフレディが「憑依」したかのような演技でアカデミー賞ノミネートレベル。ブライアン・メイ役のグウィリム・リーの髪の毛はカツラだが、これまたクリソツ。ベースのジョン・ディーコン役のジョー・マッセロは後半になるほど本人に似てくるし、ドラムのロジャー・テイラー役で27歳のベン・ハーデイは、ドラムがたたけなかったなんてとても思えない。

 しかも、それぞれのアクションが当時のプロモーション・ビデオを彷彿とさせるのだ。

 クライマックスとなる1985年7月13日の「ライヴ・エイド(ウェンブリー・スタジアム)」での映像も凝りまくっている。

 ヘリからの空撮は当時のものだが、デジタル技術でステージのアップに切り替わる部分はまったく違和感がなく、気が付けばセット上での演技になっていた。

 さらに、ピアノの上に置いてある「ペプシ・コーラ」のカップから「トラス」と呼ばれる照明設置台から見守るスタッフの表情まで、よくもまあそんなところまで…という再現ぶりなのだ。

 演奏やフレディのボーカルは当時のものなので、いずれご家庭でブルーレイを見るにせよ、映画館のドルビー・サラウンドシステムでの鑑賞を一度はお勧めしたい。

 結末は誰もが知っているのに、最後まで「一体どうなるのか?」という緊張が続き、終わった後にすがすがしい気分になるのはなぜか?それは、すべてのスタッフ・キャストが「クイーンを扱ったビジネス」としてではなく、心の底から彼らの音楽を愛して取り組んだ作品だったからである。

 ※11月9日(金)から全国ロードショー
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