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富田薫|いやいやいやいや〜富田デス。

これは「骨太のドキュメンタリー」…『ホイットニー〜オールウェイズ・ラヴ・ユー』

2019/01/04

全盛期の忙しさは想像を絶するものがあって…。

父親のジョン・ヒューストンも登場。彼にも意外な一面が…。

ボビー・ブラウンとの間に生まれた娘のボビー・クリスティーナ・ブラウンのエピソードも…。

とにかく親戚関係の証言が数多く登場。それらがドキュメンタリーのコアになっていく。

(c)2018 WH Films Ltd.
 2012年2月11日に48歳で亡くなったホイットニー・ヒューストンの人生を描く作品だが、彼女の遺産管理などを行う財団が「初公認」した骨太のドキュメンタリーに仕上がっている。

 監督は『ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実』でアカデミー長編ドキュメンタリー映画賞を受賞したケヴィン・マクドナルド。最初は乗り気でなかったという彼は、引き受けた理由をこう話す。

 「大家族やレコード会社を相手に映画を作る場合、いろいろな人たちが口出しして面倒なことになる。だから自分に最終決定権を与えてくれるならやると言ったんだ」と。

 なるほど、これが「報道ドキュメンタリー」として秀作になった理由のひとつだろう。彼は過去のうわさ話やゴシップにとらわれず、ホイットニーの生きざまを明らかにすることを心がけた。

 登場するのは、ヘアスタイリストや振付師、音楽関係者、マネージャーなど、仕事で彼女と関わりのあった人物はもちろん、母親のシシー・ヒューストンをはじめとする家族や遠い親戚まで多岐にわたる。

 その直撃インタビューは監督のケヴィン自らが行っており、特に結婚生活を共にしたボビー・ブラウンに対して食い下がる様子は、アメリカ3大ネットワークなみのレベルだった。

 当然ながら、大量のプライベート・ビデオやアーカイブ映像が登場するので、その確認だけでも気が遠くなる膨大な時間がかかったはずだ。当時ライバル視されていたジャネット・ジャクソンやポーラ・アブドゥルについて語るシーンは、音楽ファンならずとも興味深い内容になっている。

 中盤で披露される「第25回スーパーボウル(1991)」での伝説的なアメリカ国歌(THE STAR SPANGLED BANNER)斉唱には一般市民の「彼女の歌はアメリカ国歌に命を吹き込んだ」というコメントが挿入され、改めてその才能のスゴさを感じることができる。しかし、それらの映像は意図的に短めになっており、この作品が単なる「ノスタルジー」が目的ではないことがわかる。

 後半になると、彼女の不遇な子供時代や、ファミリーにまつわる踏み込んだエピソードもあって、あれだけのミュージシャンにもかかわらず、初めて触れる情報にも出くわした。

 最後は「ボディガード」でもおなじみの「アイ・ハヴ・ナッシング」を歌う彼女の全盛期のステージ映像で幕がおりる。いつまでも聴いていたいと思える素晴らしい歌声によって、アメリカ社会が抱える様々な問題が頭の中に浮かびあがり、何とも不思議な感覚になるのだった。

 ※1月4日(金)からKBCシネマにて公開
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