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アナウンサールーム > 富田薫 > 日記

富田薫|いやいやいやいや〜富田デス。

彼女の音楽だけではなく「生き様」も必見です。 〜AMY〜

2016/07/23

(c)Rex Features c2015 Universal Music Operations Limited.
 色々な意味で「すごいドキュメンタリー」です。第88回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞など複数の賞を受けましたが、その評価も当然というのが「AMY(エイミー)」。

 主人公のことを知らないと「この“エー・エム・ワイ”ってタイトルどういう意味?」ってなっちゃうんですが、2011年に27歳で亡くなったイギリスのミュージシャン、エイミー・ワインハウス(Amy Winehouse)を追ったドキュメンタリー映画。

自分も「評価が高い歌手だったけど、若くして亡くなった…」程度の認識でしたが、改めて、グラミー最優秀新人賞や最優秀楽曲賞など5部門を受賞したすごい才能が画面からも伝わってきました。

 最初は、10代のころの彼女が友達と過ごすところからスタートしますが「よくこんな映像を撮っていたな〜」と思うシーンの連続。特にグラミー賞授賞式とトニー・ベネットとのデュエットを録音するところは、そっくりの俳優さんで後から撮影したんじゃないかと思うほどの完璧な出来栄え。映画館で不思議な気分になりました。

 ドラッグ関連のリハビリ施設へ入所した体験を元にした「リハブ」を歌うシーンは「なぜそうなってしまったのか?」という理由もきちんと描かれており、彼女のすごいとしか言いようのないボーカルと相まって、一度聴いたら忘れられません。

 常に愛する人のそばにいないと、音楽活動どころかまともに生きていけないようなキャラクターだからこそできたパフォーマンスだった…と感じた一方で、ドラッグにおぼれていく様子が彼女個人の悲劇ではなく、彼女を取り巻く社会の重要な課題だと再認識させられました。

※「AMY エイミー」
 7月23日(土)よりKBCシネマ1・2にて公開中

「でゅらん・でゅらん」か「ぢゅらん・ぢゅらん」か?

2016/07/08

バンドメンバーの自然な演技が良いのです。

ある理由があって転校すると、案の定トラブル発生。

彼女との出会いによって新たな展開に…。

PVの撮影シーンでは思わず笑いも…。

バンドの練習ですが、なんとも言えない臨場感があります。

はたして「夢のロンドン」に行くことはできるのか?

© 2015 Cosmo Films Limited. All Rights Reserved
 「ハートウォームな佳作」とは、まさにこの映画を言うのでしょう。特に80年代ポップスや当時のMTVにハマった方にお勧めなのが「シング・ストリート 未来へのうた」です。

 ストーリーはホントに単純。舞台は1985年のアイルランド・ダブリン。家庭や学校での悩みを抱えて「この先、自分の人生どうなっちゃうの?」というムードの少年たちが、ひょんなことからバンドを結成し、手作りのプロモーションビデオ(PV)を作ってロンドンを目指す…というお話。

 80年代中盤の「ブリティッシュ・インヴェイジョン」まっただ中という設定なので、DURAN・DURANの「グラビアの美少女」は「明らかに著作権クリアしました!」的な感じで披露されるし、当時福岡で物議をかもした「デュラン・デュラン」か「ヂュラン・ヂュラン」かの発音も出演者の年齢によって微妙に変わる演出になっていて感動しましたね。

 ほかにも、a‐ha、スパンダー・バレエ、クラッシュ、ジャムといったバンドが好きだった方にはたまらない曲のオンパレード。

 これってミュージカルにしてもいけるんじゃないの…と思ったら、監督は2007年の「ONCE ダブリンの街角で」のジョン・カーニーでした。そう、ダブリンのストリート・ミュージシャンが主人公のこの映画は「アカデミー歌曲賞」を受賞して、ミュージカル版がブロードウェイに進出し「トニー賞」の最優秀ミュージカル作品賞まで獲得しちゃいました。なので「狙っている」かもですよ。

 主人公のフェルディア・ウォルシュ=ピーロというまだ16歳!の新人がいい味を出していて「80年代のミュージシャン志望の子ってこうだったんだろうな〜」と、うなずいてしまう演技でした。

 ジョン・カーニー監督は「大人の目線で見ても何かを得られるものにしたかった。そして、人生の新たな道を歩む人たちに“前へ進め“という意味合いをテーマした」と語っています。その考えは見事に的中。家に帰ってから「You Tube」で当時のPVを見ながら30年前の自分を思い出し「明日も明るくいかなくちゃ!」と思ったのでした。

 ※7月9日(土)からKBCシネマで公開。

7月9日(土)公開のドキュメンタリー映画「FAKE」

2016/07/04

久しぶりの佐村河内氏。

森達也監督がまさに「密着取材」。ケーキが美味しそうでした。

数々の「パフォーマンス」が…。

佐村河内氏の飼い猫も登場。何かを語っている不思議なムードです。
 なかなか見応えがあると同時に、いろいろな意味で「物議をかもす」ドキュメンタリー作品です。

 「偽造する」「見せかける」「いんちき」「虚報」といったことを意味するタイトル「FAKE(フェイク)」。扱っているのは、2年ほど前に大きな騒動となった佐村河内守氏と新垣隆氏による「ゴーストライター問題」。ただ、佐村河内氏は映画の中で「共作問題」と発言しています。

 その彼に森達也監督(時にはカメラマンも)が密着取材していく1時間49分。その画面には言いようのない「緊迫感」が漂っており、最後まで気の抜けない鑑賞となりました。

 最も裏切られたのは「あの問題、実はこうだったんですよ…」という裏話と思い込んでいた先入観。もちろん、その要素もないわけではありませんが、それよりも佐村河内氏の日ごろの生活や人間性、奥様とのかかわりに重点が置かれています。

 特に「勉強」になるエピソードが2つあって、ひとつ目が「外国メディアによる佐村河内氏への取材シーン」。問題点を理論的に詰めていく姿勢は、最近の日本メディアで失われつつある「熱意」を感じました。次が「テレビ番組の出演交渉のシーン」。日本の民間放送が多かれ少なかれ持っている一般常識では理解できないことが赤裸々に映像化されています。

 森達也監督は「中森明菜さんなど(のドキュメンタリー)を撮りかけたことはあったけど、結局は持続できなかった」と語っています。これは「高いクオリティを目指せば、撮影を始めていてもボツになることもある」ととれますが、その姿勢が理解できる仕上がりです。

 この映画の宣伝文句に「誰にも言わないでください、衝撃のラスト12分間」というのがあって、確かにそれを指すシーンは存在しますが、さらにそのあとの40秒間も大きなポイント。そこにあるのは、世の中に蔓延する「FAKE的なモノ」への警鐘で、監督自ら「この映画も信じられるのか…?」という視点で接することも必要だとします。ということはこのブログだって…。


【関連情報(予定)】

※森達也監督KBCシネマ舞台挨拶
 7月9日(土)
@12時55分〜13時40分
A15時00分〜15時45分
 当日あさ8時50分より、チケットご購入のお客様に各回の入場整理券をお配りします(先着順・数に限り有り)。当日は上映前に整理券番号順でご整列いただき、場内へご案内いたします。

スゴイ映像の連続でまばたきできませんぞ!「ウォークラフト」

2016/07/02

ホントに緻密な映像なんです。ほんの数秒なのがもったいない!

彼は「デュロタン」=「故郷が滅びゆく中、自分の愛する者たちが生き残る手段を見つけなければならない責任」という重要なキーワードを持っています。

この「フロストウルフ」の毛並もハンパない映像。

映像の細かい部分を見ているうちにシーンは展開し…もう一度映画館で見なくちゃという感じ。

Legendary Pictures, Universal Pictures and ILM
 原案はゲームだけど、その世界観がすごすぎて映画化にはかなりの勇気が必要な作品「ウォークラフト(Warcraft)」。気が遠くなるような作業だったと思いますが、果敢に取組んだダンカン・ジョーンズ監督への評価がアップする仕上がりになりました。

 しかも彼は脚本も担当(チャールズ・リーヴィットと共同)していますから、かなりこだわって作ったという印象です。

 ゲーム「ウォークラフト」は今から20年ほど前に発表され、世界中で大ヒット。現在3作目まであるソフトは150万本以上売れており、プレイヤーはインターネットなどを介して他のプレイヤーと対戦することが可能。この世界観を踏襲した「ワールド・オブ・ウォークラフト」は2008年に登録者数においてギネス認定されています。

 というわけで、もとからのゲーム・ファンから、映画で初めて接する観客まで満足させなくてはならないので難しさは倍増のはず…。しかし「人間」「オーク」「ドワーフ」「エルフ」といった種族どうしの関わりや戦いのエピソードがかなり複雑なのに上手くまとまっているから飽きることがありません。

 しかも「エッ、これはCGじゃないと作れないよね!?」というめくるめくシーンの連続。そのビジュアルがあまりにも自然なので「実写とCGの境界線」が良くわからない状態。このあたりはゲームのファンを意識したのだろうと思います。

 これまで「月に囚われた男」「ミッション: 8ミニッツ 」と、必ずしも「超大作」ではないけれど良質な作品を監督してきたダンカン・ジョーンズ。彼を紹介する時の「今年亡くなったミュージシャン、デヴィッド・ボウイ氏の息子の…」という説明が今後は不要になる作品でした。

※7月1日から公開中
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