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富田薫|いやいやいやいや〜富田デス。

「荒唐無稽(こうとうむけい)」とはまさにこのこと!「ジャスティス・リーグ」

2017/11/22

前作の続きで「リーグ」を結成することに…。

果たして、ひとつにまとまることはできるのか?

かなり存在感のあるワンダー・ウーマン。

フラッシュ役のエズラ・ミラーも好評価。

レイ・フィッシャーも新人ながら可能性感じます。

バット・スーツの質感がハンパないです!

(c)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC
 物語は、前作「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」を受けて始まる。
 
 スーパーマンはすでに死んでいるので、ベン・アフレック演じるバットマンは、宇宙から迫る巨悪と対決するためメンバー集めに奔走せざるを得なくなる。

 まずはガル・ガドット主演で世界的にヒットしたワンダー・ウーマンが登場。

 ジェイソン・モモア扮するアクアマンは難色を示し、レイ・フィッシャー演じるキャラクターは「とある理由」で特殊な体になっていて複雑な様相。

 早々と参加を決めたのはエズラ・ミラー扮するフラッシュで、彼はやたらと動きが速いが実戦経験はない。つまりは、これってバットマンがヘッド・ハンティングするって話?

 それはどう考えても「荒唐無稽」で、DCコミックスのファンは嬉しいだろうけど、この作品から観始める人にとってはどうどうなんだろうか…。

 ただ終わってみればその心配が吹き飛ぶ、ザック・スナイダー監督の「名采配」だった。
 
 メインキャストそれぞれの性格・能力・心理・置かれた立場・人間関係などが丁寧に描かれる一方、ワンダー・ウーマンのコスチュームや新しいバットスーツの質感をはじめ、SF世界のメカやアクションにも監督の細かいこだわりが感じられた。
 
 劇中、何回か出てくる「スーパーマンは死んだ…」というセリフを深読みして「なるほど、リーグ・メンバーの誰かが、仲間をかばって自ら命を落とすのか〜」と思っていたが、そんなありがちな話でなく「不意打ち」をくらったような展開になる。

 そこで、あの巨悪もいずれは倒されるだろうと安心して見ていれば、メンバーそれぞれの活躍ぶりに集中することができるというわけだ。
 
 エンド・ロールが終わってからの映像は明らかに次回作のヒントで、それはさらに「荒唐無稽」の度合を高めるものだった。映画製作には数々の困難がつきまとうが、ザック・スナイダー監督のさらなる検討を祈りたくなる期待度大の結末だった。

地球規模の話を映像で切り取る手法が冴える! 「不都合な真実2:放置された地球」

2017/11/14

地球温暖化の現場にも足を運び…。

ゴア氏のプレゼン能力を見ていると、また大統領に立候補しても良いのではと思える。

カナダのトルドー首相と握手。

地球上どこに行っても「不都合な真実」のあの人…という感じ。

(C) 2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
 ドキュメンタリー映画の目的のひとつは「ある時代の事実と問題点を明らかにする」ことであり、長期取材を行った作品でもエンドロールが流れれば、そこでそのテーマは一巻の終わりとなる。

 しかし、10年前の問題点を再検証し、新たな提案をするこの作品は「単なる続編」ではなく、これまでのドキュメンタリー映画とは一線を画すものとなっている。

 2007年2月の第79回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞、歌曲賞の2部門を受賞し、異例のヒットを記録した「不都合な真実(日本公開は2007年)」。それは、地球温暖化問題について啓発活動を行うアル・ゴア元アメリカ副大統領の講演会の模様が中心だったが、その説得力のある内容が、彼のノーベル平和賞(2007年)受賞を後押ししたと言っていいだろう。

 あれ以来、日本国内でも「環境保全」「環境保護」といった言葉が流行した印象がある。

 今作は彼の講演会だけではなく、前作で指摘した地球温暖化の進行や世界を飛びながら行う環境保護活動の様子、各国の政府関係者とのエネルギー談義から、2015年に採択された「パリ協定」を祝うシーンとそれを破棄するトランプ大統領の演説まで網羅され、アル・ゴアに密着した演出となっている。

 世界規模で頻発する洪水や農地の砂漠化など異常気象の映像は衝撃的だし、当時は人々に笑われた「ニューヨークのグラウンド・ゼロが水没する可能性」は、残念ながら「予言的中」となってしまった。

 地球温暖化対策のひとつとして「化石燃料を燃やさないこと」が提案されるが「アメリカだって過去に二酸化炭素を大量に排出していたじゃないか!」と言われて返事に困る場面もあり、その国の政治や経済活動に直結するエネルギー問題を解決する難しさを痛感させられた。

 監督にはジョン・シェンクとボニー・コーエンの2人の名前がクレジットされており、いずれも水没の危機に直面しているインド洋の島国モルディブを描いた「南の島の大統領−沈みゆくモルディブ−」で高い評価を得た両者ならではの仕上がり。

 ただ、地球規模の気象・環境変化を1時間38分のドキュメンタリー映画で語りつくせるのか?という疑問もわく。この中のエピソードをヒントに、エネルギー問題や環境保護について勉強し、考え直すべきで「メディア・リテラシー(情報を評価・識別する能力)」が必要な作品と言えるだろう。

 「いくつかある再生可能エネルギーの中では太陽光発電が有力」…という文脈があるので「そういえば、先日の総選挙でもエネルギー問題って政策論争になっていたよな〜」と思いだした。

 選挙結果が出てしまえばその点を語らない政治家にとって、思いだされることが「不都合な真実」なのではあるまいか。

 ※福岡中洲大洋他にて11月17日(金)より全国ロードショー

SNSって怖いくらい発達してますよね。「ザ・サークル」

2017/11/09

エマ・ワトソンとトム・ハンクスの共演ってよく実現しましたね〜。

この会社って何かがあるんだけど…。

ルックスは似てるけど、キャラはスティーブ・ジョブズとはまったく違います。

(C)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
 「エマ・ワトソンはハリー・ポッターのときからファン、トム・ハンクスはダメもとでオファーした」とジェームズ・ポンソルト監督は語るが、名実ともに2大スターの共演となった。

 トム・ハンクスの立ち居振る舞いが故スティーブ・ジョブズ氏のそれを思わせるので、テーマが「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」であることはすぐわかる。

 とはいっても、そこはアップルというわけではなくフェイスブックやグーグル、マイクロソフトなどのイメージがミックスされた場所。そこで過剰に発達したSNSによる「監視」や「プライバシー保護」にまつわる危惧が描かれていく。

 エマ・ワトソンは「現実世界でのハーマイオニー・グレンジャー」のようなデキる女の子を演じるが、最初から話がうますぎるな〜と思っていると、案の定そっちの方向に展開する。
 
 どんなにデキる人間でも抗(あらが)えない巨大な存在になっていますよね、SNSは…と問いかけられて思わずうなずいてしまった。

 この作品に登場する「サークル」の悪い活用法が数年後には出現するかも…と怖がらせるだけではなく、いずれのSNSもシステム自体は「技術」であって、その構築・運用・参加すべてに「人間の責任」が伴うことを痛感させられた。

 制作者の問題提起のやり方が上手いのか、劇場を出て頭に浮かんだのが「インスタ映えってそんなに重要かいな?」ということだった。

 ※11月10日(金)全国ロードショー

「愉快・痛快・奇々怪々」のこの作品に乗り遅れるな!「マイティ・ソー バトルロイヤル」

2017/11/06

(C)Marvel Studios 2017 All rights reserved.
 ご存知、マーベル・コミック「マイティ・ソー」の実写映画第3弾。当然ながら主人公はクリス・ヘムズワース演じるマイティ・ソーだが、彼を軸にした勧善懲悪の物語と思って劇場に足を運ぶと驚くこと請け合いだ。

 マーベルに限らず、ヒーローの「ルックスが変わる」なんてあり得ないが、この作品では前半にあっさりと、しかも驚くべき人物の手によって彼がイメージチェンジしてしまうのである。

 さらに繰り出されるギャグのクオリティも高い。「劇中劇」に登場する俳優陣は、ソーの父でロキの養父・オーディン役が「ジュラシックパーク」の人、ロキと思われる人物は「ボーン」であり、ソー役はクリス・ヘムズワースに似ているのだが…という具合。短い時間なのに手間とお金がかかりまくっている。

 しかも、ハルクを演じるマーク・ラファロに至っては、後半「Duran Duran(デュラン・デュラン)」のTシャツを着て出てくるので気になって仕方ない。しまいにはBGMにレッド・ツェッペリンが流れてきて舌を巻く。

 そんな無茶が可能なのは、監督のタイカ・ワイティティがスタジオから絶大な信頼を得ているからに他ならない。「マーベル愛」が半端ではないのだ。

 彼の「僕にとってはこの作品がソーの1作目。この作品から観ても楽しんでもらえるように作った」という言葉どおりで、ジェフゴールド・ブラムの「芸風」やケイト・ブランシェットの「悪役ぶり」も「愉快・痛快」だった。

 エンディングは2018年4月公開の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」につながることを堂々と宣言して終わるが、個人的にファンのベネディクト・カンバーバッチの出番を増やしてもらえないか…が数少ない注文のひとつだった。

 ※11月3日(金・祝)から全国公開中

製作・脚本・監督のトム・フォードに舌を巻く「ノクターナル・アニマルズ」

2017/11/02

エイミー・アダムスは「魔法にかけられて」のお姫様と言われなければわからないほどの存在感。

彼女のもとに届けられた小説は「元夫」が書いたもので・・・。

ジェイク・ギレンホールは映画の中での「元夫」と小説の主人公の二役をこなします。

ある犯罪に巻き込まれ捜査に協力することになるが・・・。

捜査は難航し意外な展開に。

現実世界では昔のロマンチックな想い出がフラッシュバック。

彼と別れてからは新しい家族も生まれて。

「あんな男とは別れなさい」「娘は母親に似るものよ」と言われても納得はできず・・・。

(C)Universal Pictures
 「映画の内容以前に、トム・フォード監督作品だから見ておいた方がいいですよ」と詳しい方からのアドバイスがあった。まさにそれがピッタリの作品だった。

 グッチやイヴ・サンローランのクリエイティブディレクターだったトム・フォードは、2005年に自身のブランドを立ち上げている。「007 慰めの報酬」以降、ボンドが
着用するスーツの衣装提供を行っているが、ある意味「天が二物も三物も与えた」かのような才能の持ち主だ。

 タイトルの「ノクターナル・アニマルズ」は、訳すと「夜の獣たち」。劇中に登場する小説の題名でもある。ある日、エイミー・アダムス演じる主人公のもとに郵便で届けられるが、著者はジェイク・ギレンホール演じる彼女と20年前に別れた元夫。それは、ある殺人事件にまつわるサスペンスもので、彼女の頭の中で描かれる場面の数々が映像化され、スクリーンに投影される。

 小説の「ノクターナル・アニマルズ」は不幸ではあるが緊迫感に満ちた秀作で、そのストーリーが実際に起きたエピソードとの関係を暗示するようになり…というお話。「殺人を犯したヤツは許せない」といった当たり前のことが進行する中で、人間が持つ別の愚かさがクローズアップされてくる。

 小説の中の何とも言えない虚無感と現実世界の建築やインテリア、ファッション、豪華な美術品との対比が秀逸。監督の美的センスの高さも尋常ではない。

 これからご覧になる方のために申し上げておくと、冒頭は恥ずかしいほどのエグい映像で始まり「いったいこの先どうなるの?」と心配になるが、エンディングでその真意が痛快なほどに明かされる。今後は「監督トム・フォード」のクレジットだけで映画館に行くようになること請け合いだ。

 ※11月3日(金・祝)からKBCシネマにて公開
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