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日本赤十字社の活動について~能登半島地震 その1

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2024年05月08日

(太田)「KBCラジオ みんなで防災!」KBC解説委員の太田祐輔です。

(百市)百市なるみです。

(太田)毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。

(百市)今日のテーマは 「日本赤十字社の活動について~能登半島地震 その1」です。 今月5月は赤十字運動月間です。 災害時にいち早く現地に駆け付け、救護活動に重要な役割を 果たしている日本赤十字社の活動について 今週から4回にわたってお送りしています。

(太田)今年1月1日に最大震度7を観測するマグニチュード7・6の地震が石川県の能登半島で発生し、甚大な被害が発生しました。
日本赤十字社福岡県支部でもすぐに現地にスタッフを派遣し、救護活動を展開しています。
今日は福岡赤十字病院の看護師長で、派遣第3班として能登半島地震の現場に派遣された中原由紀(なかはら ゆき)さんにお話を伺います。

(中原)私たちは、福岡県支部・救護班第3班として、1月10日から1月14日の5日間、石川県七尾市と志賀町の避難所の方で活動しました。
現地の様子は、建物は所々崩壊していて、活動中も道路に建物が崩れ落ちていたので、迂回して目的地に向かったこともありました。
あとは塀が崩れて、その横に停車していました車が押しつぶされている場所や鳥居が倒れて粉々になっているところもありました。
このような現地を見て、私自身改めて地震の強さと被災者の方々が受けられた恐怖が、いかに強かったか感じ取れましたし、現在もなお過酷で危険な環境の中で生活をされていることを再認識させられました。

七尾市を中心に避難所を巡回させていただきまして、班長である松田医師を中心に体調が優れない方とか体調に不安のある方の診察を行いました。ある避難所ではコロナに感染した方がいらっしゃいましたし、感染が収まっても症状が治っていない方も複数いらっしゃいましたので、そういった方を診察したり、あと他の避難所には寝たきりの方とか、活気がなく休んでいる方などもいらっしゃいましたので、体調の確認をさせていただきました。

他には、診療所の生活状況を確認させていただいて、被災者の方が健康を維持するためのアドバイスをしたり、維持するために必要な支援などを把握する「避難所アセスメント」ということをさせていただきました。
福岡県支部は九州ブロックの代表支部でありますので、ブロック内の調整役として、また本社や他ブロックからの支援要請などの指揮官としての役割を担っておりました。あと救護活動の中でも「話を聞いてくれてありがとう」 と声をかけていただくことがすごく多かったです。
私たちを見かけたら、被災者の方からですね、話しかけられることもたくさんありました。震災における怖かった経験とかつらかったことなど、涙して話してくださる方もいらっしゃいました。
このような被災者の方々からですね、やはり心のケアについての幅広いニーズを感じましたし、今後そういった必要性も痛感いたしました。

今回の救護活動でたくさんの被災者の方と関わる中で、看護職だからこそ見える、関われるということがたくさんあると感じました。それはやはり、日々の私たちが行っている看護実践での学びや経験で培ったことが役立てられているなというふうにも実感しております。
なので、これからも有事に備え、平時から自己研鑽をもとより、今回の経験をぜひ後輩に継承し、指導に努めていきたいなというふうに感じております。

(百市)目に見えて確認できる発熱や感染症などもあるなかで、被災者の方々の気力の部分から察知して体調不良に目を配り、また心のケアを幅広く対応していくには、人の手がもっともっと必要だなと感じました。

(太田)そういうプロがいち早く現場に駆けつけてくれるって、本当に心強いと思います。

(百市)きょうのテーマは「日本赤十字社の活動について~能登半島地震 その1」でした。
このような日本赤十字社の活動は、みなさんからの寄付によって成り立っています。寄付の方法など詳しくは、日本赤十字社のホームページをご覧ください。

日本赤十字社HP https://www.jrc.or.jp/

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