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イシバシ特派員のビシバシ韓国通信
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第16回 びっくりベトナム
【2006.11.24】
アジア太平洋経済協力会議(=APEC)の取材で出張した。行き先はベトナムのハノイだ。北朝鮮とも韓国とも国交を開いているベトナムは、社会主義一党独裁の国で、人口8000万人あまり。熱帯モンスーン気候に属する南北に細長い国で、北に首都のハノイ、南にベトナム戦争時にはサイゴンと呼ばれていたベトナム最大の商業都市、ホーチミン市がある。会議はこの首都のハノイで行われ、8日間滞在した。
深夜遅く、ハノイの国際航空に到着した。
気温0度のソウル(韓国)とは気温差30度。生温かい「ぬめーっ」とした空気とともに薬草のような臭いが鼻腔をくすぐる。10数年前に隣国「タイ」に行った時、「トムヤンクン」の臭いと味に辟易したつらい記憶がよみがえる。

本来、国家間の経済・貿易問題を話し合うAPECだが、焦点は北朝鮮の核実験・ミサイル問題に移行していた。安倍総理の初めての多国間首脳会議、ブッシュ(米国)大統領との初会合ということで、注目度は高く、集中する取材陣の方も熱を帯びてくる。
当の北朝鮮はこの会議に参加はしていない。ハノイ市内にある北朝鮮大使館を訪ねてみた。クラシカルなレモン色の建物は、さながらオーストリアのシェーンブルン宮殿のような優雅な雰囲気が感じられる。しかし、その大きな正門があくことはなかった。

街中に出てびっくり仰天。バイク、バイクまたバイク。日本のバイクがそれこそ我が物顔で走り回っている。車より断然多い。車の運転手がひっきりなしにクラクションを鳴らすが、バイクはまったく動じない。車を避けようともしない。暑いせいかどうかは知らないが、ヘルメットを装着している人は誰一人いない。2人乗りは当たり前。親が子供をサンドイッチする3人乗り、50CCで5人乗りも目撃した。バイクが車を追い越し、センターラインを越え、逆走。車の行く手を遮る。ルールなんてあったもんじゃない。まさに曲芸運転だ。バイクだけではない。歩行者もまた、横断歩道なんてあってないようなもの。渡りたいところですいすいとバイクの往来を縫うように渡ってゆく。でも時には道路の真ん中で取り残される歩行者もいる。そうなると悲惨だ。バイクの排ガスがこりゃまた酷い。喉は痛くなるし目もチカチカ痒くなる。ソウル支局から一緒に出張した女性スタッフは悲鳴を上げた。ソウルに戻ってもその喉の痛みは解消されず、今も苦しんでいる。かくいう私もそのせいで、喉が痛い。

すべての仕事が終わり、ソウルに戻る日、飛行機出発までの時間を利用して、一緒に仕事をした仲間とハノイ市内の市場に繰り出した。
最初に行ったのが「ドンスアン市場」。1000年の歴史があるこの地区は旧市街地区と呼ばれている。食料品から日用雑貨、路地の奥の奥まで店が並んでいる。お買い物はUSドルとドン(ベトナム通貨の単位)のどちらも使える。ところが小さな額のおつりだけはドンで返ってくる。このドンは1円が約150ドンだから、凄まじい枚数のドンが財布に溜まってゆく。使っても使ってもドンは減らない。最高額の紙幣は50万ドンで、最小は1円より安い100ドン紙幣。そりゃドンドン、紙幣は溜まるわな・・・。

ハノイの中心地、ドンスアン市場のすぐそばに、巨大な伝説の湖「ホアンキエム湖」がある。およそ600年前、ベトナムの祖「黎朝」の始祖が、湖にいたカメから授かった宝剣で、侵入する明軍を駆逐したという。それ以来、ベトナムで行われるビッグイベントでは必ずそのカメが現れるということだ。今回のAPEC会議前にも、そのカメが現れ、会議の成功を確信した市民が多数いたということだった。
私もこれから来るであろう、さまざまな人生のイベントの幸せを願い、湖でカメの出現を念じたが、現れなかった。
ちなみに同行したテレビ朝日の仲間も全員目撃することは出来なかった。
ささやかなイベントの願いなんかには、構っていられない…といったところかな。

カメの湖を後にして、帰国の準備をするためホテルに戻るやいなや、突然凄まじいスコールに遭った。バチバチバチとものすごい音を伴っている。4階建てのホテルの2階の廊下で雨漏りも始まった。すごい雨だなぁ…濡れずにすんでよかったよかったと胸をなでおろしていたものの、音がさらににすごくなる。バチバチゴンゴン・・・。思わず外を見ると、なんと巨大な雹(ひょう)が降っているではないか!!!!
手にした写真の雹はまだまだ小さい方。もっと巨大な雹がバラバラドカドカ落ちている。ホテルの従業員に聞いたところによると、巨大な雹が降るのは、珍しいことではないとのこと。時々あるんだとさ。しかし、すごかったなぁ巨大な雹は!
車で空港に向かったが、まるで川の中を走っているような状況。その中をまたバイクが平然と走っているのだからこれまたびっくり。でも結構バイクはひっくり返ってたけどね。


ベトナムでの収穫。南国「熱帯モンスーン」でも雹が降るということ。

追伸;韓国に戻り調べたところ、雹はこの日から3日間続いた。そして暴風雨で海岸線にいた人が海に流され、13人死亡55人ケガ、そして今も多くの人が行方不明になっているとのこと。
ホーチミン廟に献花する安倍総理夫妻
ハノイ市内にある北朝鮮大使館
どこもかしこもバイクバイク
3人乗り発見 最高5人乗りを目撃
ドンスアン市場
野菜も豊富だ
伝説のカメが住むというホアンキエム湖
左からマニラ支局の栗田さん 東京衛星班の野々宮さん ソウル支局のオ・チュヨンさん
降ってきた雹(ひょう) もっと大きいのも降って来た
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