アサコレ!コラム富田薫ひとり語り。日々の発見やチャレンジなどをつづります。(6:10放送)
2018年09月10日放送
エーッ!「フーテンの寅さん」の新作が!? 〜遠くへ行きたい〜
先週、日本の国民的映画に関するびっくりニュースがありました。松竹の「男はつらいよ」シリーズの新作が登場するって言うんです。
寅さんでおなじみの「男はつらいよ」は、来年2019年が50周年。それを記念して「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別編(97年公開)」以来22年ぶりとなる新作が公開されるんです。
1996(平成8)年に68歳で亡くなった渥美清さんの出演シーンはどうなるかといえば、過去の映像を4Kデジタル修復し、新たに撮影した映像と組み合わせる手法。最新のデジタル技術で違和感なくフーテンの寅さんをよみがえらせるというわけです。
記者会見した山田洋次監督(86)は「日本人が一番元気で、一番幸せな時代に寅さんが生まれました。豊かな時代が生んだ寅さんに巡り会いつつ、次の時代へのギアチェンジができたらいい」と語りました。
ただ、寅さんの妹・さくら役で全ての作品に出演した倍賞千恵子(77)さんは「お兄ちゃんいないし、わたしもいい年になったので、どうやって新作を撮るんだろうと思いましたが、山田監督から“そのままで大丈夫”と言われました」とのこと。
他にも74歳になった前田吟さんやその息子・満男役の吉岡秀隆さんも登場しますが、吉岡さんももう48歳で、映画での寅さんの設定年齢に近くなっちゃってるってお話。
寅さんからは「それを言っちゃあおしまいよ!」と言われそうですが…。
しかし、物語の最後には必ず見知らぬ街に去って行き、どこかの知らない海を眺めている寅さんも、デジタル技術を駆使すれば、ロケをせずとも日本中どんなところにだって行くことができるわけで、これぞ「見上げたもんだよ屋根屋のふんどし」ってか!
M「遠くへ行きたい」渥美清
なお、レギュラー俳優の皆さんによる葛飾柴又など、作品ゆかりの地でのロケは来月(10月)以降に行われる予定。故・太宰久雄さんが演じた「タコ社長」は誰が演じるのかな?