会談中止で北朝鮮を翻弄“揺さぶり外交”の狙いは

05/25 17:09 更新

 トランプ大統領による突然の会談中止の発表。アメリカはなぜこのタイミングで北朝鮮に揺さぶりをかけようとしたのか。その狙いはどこにあるのでしょうか。ワシントンから報告です。  (山下達也記者報告)  北朝鮮のお株を奪う逆瀬戸際戦術で、今後、会談の余地も残しながら、その場合、譲歩を引き出そうというトランプ大統領の考えだといえます。しかし、一方で、完全な非核化に向けた協議が非常に行き詰っていると指摘する関係者もいます。そして、発表のタイミングは核実験場の爆破の直後でした。核実験場の爆破を一応、見届けて、さらに先日、3人のアメリカ人人質が帰ってきたので、一定の成果として今後もアピールできるというところも念頭にあったんだと思います。そして、トランプ大統領についてはホワイトハウス高官が、中止の理由として、北朝鮮の約束破りがあったと言ってます。例えば、先週、シンガポールで米朝の実務者協議をする予定が北朝鮮側が現れなかった。そして、この1週間、北朝鮮側が全然、連絡取れないと。さらに、この核実験場の爆破も当初は専門家を招待すると約束していたのに、結局、それもしなかったというふうに言ってます。ただ、水面下の協議に関わった元CIA(米中央情報局)の高官によりますと、どうも金正恩委員長の姿勢が変わってきていると。そこが一つの大きな原因だとしています。金委員長は当初は完全な非核化に合意するつもりであったと。しかし、周辺の軍の関係者など、核・ミサイルを今、手放すべきではないと。その辺の意見に影響されて、態度を変えてきているんだというふうに指摘しています。この巻き返しによって北朝鮮が完全な非核化をやりたくないと。ですので、今の時点では首脳会談もやりたくないと。そういう本音があるので、北朝鮮が会談を壊してもいいからというので、この数日挑発に出てきたというような見方もあります。一方で、25日、北朝鮮がマイルドな声明を出しました。この辺については見方が分かれているんですが、会談を中止になったのはあくまでアメリカの責任なんだと、国際社会にアピールして今後、中国など支持を得ていこうと。そういう狙いもあるという指摘も出ています。 (C) CABLE NEWS NETWORK 2018