「旅行費出します」 誘いに乗ってあわや運び屋に…

12/10 18:46 更新

 日本人男性は危うく運び屋にされるところだった。    公開されたスーツケースの中身は、衣類などだがただの服ではなかった。覚醒剤が染み込ませてあるという。タイのバンコク。スーツケースは密売組織のもの。約2.3キロの覚醒剤がドイツに運び出されようとしていた。問題は“運び屋”。日本人で、あろうことか一般人がだまされたという。その手口は極めて悪質。まずは、インターネットで「旅行記などを書けば無料で旅費を出します」と呼び掛けるという。これを見た30代の会社員の男性。4日、東京駅で担当者を名乗る男に会った。その場で、現金40万円とタイの往復チケットを渡されたという。この時点で、かなり怪しい。しかし、男性は受け取って翌日にタイに旅立った。現地での映像で、男性が手ぶらでホテルから出ていく。しかし、戻ってきた時、手には青いスーツケースが。何者かに呼び出され、スーツケースと現金を渡されて「あす(7日)の便でスーツケースを持ってフランクフルト(ドイツ)に入れ」と言われたという。指示を出したのはイラン人の男。さすがに怪しいと思ったのか、男性がケースを開けると妙な物体が。疑惑は確信に変わった。「きょうの便には乗りません」と申し出ると、関係者は「中身だけでもイラン人に返して」と話したという。しかし、時すでに遅し。この日、男性はバンコクの日本大使館に駆け込んでタイの警察に相談。イラン人の男は逮捕されたのだ。タイの警察によれば、関係者以外が運び屋となるのは極めて珍しいという。一方、日本人男性。覚醒剤を所持したまま空港などで見つかれば最悪、死刑になっていた可能性もあるという。「大使館に相談して良かった」と話しているという。