個人面談に筋トレ表…“振り込め”集団は徹底管理

04/11 17:59 更新

 振り込め詐欺への関与が疑われる日本人15人がタイで逮捕された事件。押収された資料からは健康のためなのか、筋トレのスケジュールを組むなど驚きの管理実態が明らかになった。  「相手のペースに飲まれるな!」「ネット検索は絶対にさせるな!」「守秘義務は必ず入れる!」。付箋(ふせん)に書かれ、丁寧に並べられた短めの標語。やり手営業マンの机に貼ってあるようなこの資料。実は振り込め詐欺グループとみられる組織からの押収品。相手とのやり取りもなれなれしい言葉遣いにならないよう、特に語尾の「ね」には気を付けていたようだ。  先月、タイを拠点に振り込め詐欺をしていたとみられる日本人15人が不法就労の疑いで逮捕された。押収された資料からは、細かく管理された詐欺グループの実態を明らかにする証拠が見つかった。筋トレ予定表と印刷された紙には日によって鍛える部分が上半身、下半身などと記入されている。室内に閉じこもり、電話を掛け続ける男たちの健康に配慮しているのだろうか。また、振り込め詐欺をしていたとみられる男たちの個人面談資料もあった。そこには、まるで管理の行き届いた企業のような実態が見られた。さらに、押収された資料にはターゲットにされた人たちの細かい情報が記されたメモもあり、被害が全国に及んで年齢も高齢者だけではないことがうかがえる。  押収されたメモにある女性が取材に答えてくれた。女性は電話の指示を受けて電子マネーのカードを通じて2回にわたり、合計80万円をだまし取られたという。タイ警察の調べでは被害総額は2億5000万円を超えるとみられ、警察庁は事件の実態解明を進めるために16日に捜査員を派遣することを決めた。