ようやく核燃料に着手 が、本当の難物はデブリ900t

04/15 17:23 更新

 15日から福島第一原発3号機の使用済み燃料プールから核燃料を取り出す作業が始まりました。メルトダウンした建屋からの取り出しは初めてでしたが、作業が一時、中断する場面もありました。社会部・吉野実記者の解説です。  (Q.3号機から核燃料を取り出す作業がようやく始まり、15日はトラブルもあったようだが、どんな手順で行われる?)  使用済み燃料プールには566体の未使用の燃料と使用済み燃料が入っています。それをキャスクと呼ばれる専用の容器に入れて7体集まるとクレーンでつり上げて運び、1階にスタンバイしている車に置いて共用プールという所に運搬してより安定した環境で保管するというのがこの作業の目的です。  (Q.15日の支障があったというのはどういうこと?)  作業は8時50分、9時前ぐらいから始まり、1体目を安全に取り出して2体目を取り出そうと容器の中に入れたところ、先端にある鍵爪のアームという部分が引っ掛かってしまいました。しかし、角度を変えることで事なきを得て、午後3時現在では3体目に着手したということです。  (Q.これはいつごろまでかかる?)  7体出して終わったら共用プールの国による検査に入るので、次に作業が再開するのは6月下旬から7月までお預けになってしまいます。いつ終わるのかというと、東京電力は2021年の3月を予定していますが、色々なトラブルがあってそう簡単に進むかどうかは予断が許しません。  (Q.メルトダウンで溶け落ちてしまった燃料「デブリ」はどうするのか?)  政府は今年度中にどこの号機からどのような方法で取り出すかということを決めるとしていますが、事はそんなに簡単ではありません。2月の内部調査で2号機の格納容器の中は最大の線量が43シーベルトでした。これは人が即死し、しかもロボットも数日で動けなくなってしまうような大変な線量です。しかも、デブリは1号機から3号機まで800トンから900トンもあります。これを取り出すというのは本当に難しいことで、そんなことを考えるよりは足元の内部調査を行って内部にデブリがどう分布しているかなど、そういうことを地道にやることが先決だと思います。  (Q.取り出したらどこへ持っていくのか?)  恐らく、取り出したとしてもキャスクの中に入れていいものなのかどうか、それで安全性は保てるかどうか、東京電力の福島第一原発のどこに置くのかなど全く決まっていないので、今後も色んな有識者が頭をつき合わせて結論を出して頂きたいなと思います。