なぜ被害拡大?バックウォーター現象とは 真備町

07/10 17:04 更新

 なぜ被害は拡大したのか、岡山県倉敷市真備町のケースを考える。ここでは、地理的な原因に加えて行政の対応の遅れなど、複合的な原因があったようだ。  畳を押し上げるほどの濁流は2階にまで達していた。42人の犠牲者を出した岡山県倉敷市の真備町。町を流れる小田川と高馬川など少なくとも3カ所で堤防が決壊。町の4分の1が水没した。なぜ、これほど被害が大きくなったのか。未然に防ぐことはできなかったのか。その原因の一つに考えられるのがバックウォーター現象だ。岡山大の前野教授によると、流れの速い高梁川の増水で勾配の緩い小田川の水が流れにくくなり、水位が上昇。高梁川の水が逆流した可能性を指摘する。国土交通省によると、小田川では1970年以降、大規模な浸水被害が5回発生。このため、高梁川と小田川の合流点を現在より4.6キロ下流に変更し、水を流れやすくするバイパス工事を今年秋に始める予定だった。想定されていたはずの災害。倉敷市が作成したハザードマップと今回の浸水被害想定はほぼ重なっているという。しかし、倉敷市の避難指示も川の北側と南側で大きなずれが生じていた。市が避難指示を出したのは6日午後11時45分。だが、この時の対象は小田川の南側の地域だけで広い範囲で水に浸かった北側の地域には出されていなかった。北側の地域に避難指示が出されたのはその2時間近く後の7日午前1時半のことだった。