津波と火災襲った小学校 一部保存へ 宮城・石巻市

03/11 15:07 更新

 宮城県石巻市旧門脇小学校の校舎の一部も震災遺構として保存されることが決まっています。  道路が整備されて復興住宅への入居が始まり、震災から前に進む石巻市の沿岸部で、解体されずに当時のままの姿をとどめているのが旧門脇小学校です。泥だらけのランドセル、真っ黒に焦げた水道の蛇口。この校舎は津波と火災、両方の被害の痕跡が残る宮城県内唯一の建物として震災遺構となります。多くの人の命が助かった経験を50年、100年先にも語り継ぐためにも石巻市は校舎の一部保存を決定しました。しかし、その一方で、この地区では400人の人が亡くなり、いまだに100人以上の人の行方が分かっていないのも現実です。遺族の人からすれば、この校舎は思い出したくない記憶の象徴でもあります。家族を亡くした人に話を聞くと、「あの日のことはいつまで経っても拭えない。この6年でやっと人前で泣かないようになった。保存しても悲しみを増長させるだけだ」と言っていました。こうした様々な声に配慮しながらどういう形で保存していくのか、今月末に行われる検討会議などで議論を重ねていきたいとしています。