“外国人なまはげ”に希望の光 伝統行事どう残す

01/04 17:25 更新

 秋田県の年末の風物詩「ナマハゲ」だが、最近では高齢化によるなり手不足に悩まされている。そんななか、今回、強力な助っ人として白羽の矢が立ったのが、大きな体の留学生だった。  秋田県男鹿市双六地区。去年、ユネスコの無形文化遺産に登録された大晦日(おおみそか)の行事がある。鬼の面をかぶった神様が家を訪ねてくる男鹿のナマハゲだ。次の年の福をもたらすとされ、実に200年以上にわたり受け継がれてきた。だが、そのナマハゲ今、存続の危機にさらされていると地元保存会の三浦さんは話す。双六地区は人口わずか116人で約半数は65歳以上。若いなり手がいないのだ。そんななか、今回は待望の若き助っ人が参加するという。本番当日の大晦日。現れたのはなんと、身長180センチのイケメン外国人。出身は秋田から約9000キロ離れた地中海に浮かぶ島国。美しいビーチで人気のリゾート地・キプロスから来た留学生のキリアコス・アナスタシウさん。年齢もダントツの若さだ。アナスタシウさんは過去2回、ナマハゲを見学。すっかり虜となり志願して参加することにしたという。熱いナマハゲへの思い。早速、発声練習に挑む。最初は発音にてこずっていたもののあふれるナマハゲ愛のおかげかすぐに上達。続いて、衣装を着込み男鹿のナマハゲに変身。そして、いよいよ行事がスタート。迫力たっぷりのベテランナマハゲたち。帰省中だという子どもたちは大泣きだ。そして、念願のナマハゲデビューを果たしたアナスタシウさんも大暴れしているのかと思いきや。緊張なのか大声を出せず揚げ句の果てには子どもからいじられていた。大好きなナマハゲをやりきりたい。やってきたのは子どもが大勢いるお家。すると、今度ははらの底から見事なうなり声が。子どもたちも大泣き。そして、この日最後に訪れたのはナマハゲに対してある特別な思いを抱える三浦幸子さんのお宅。15年前、夫の年光さんは50歳の若さで突然この世を去った。亡き夫が大好きだったナマハゲ。新年を迎えるけじめになるという。幸子さんにとって1年で一番、夫を身近に感じる日。そして、助っ人の役目を終えたアナスタシウさんと楽しそうに会話を交わす。