筧被告の判決瞬間 「もういいですか」つぶやき着席

11/07 16:54 更新

 裁判長は「認知症は軽度で、事件当時は責任能力があった」としている。夫や交際相手など4人に青酸化合物を飲ませて殺害したなどとして、殺人の罪に問われていた筧千佐子被告(70)に死刑判決だ。  遺産を手に入れる目的で、夫や交際相手だった4人の高齢男性に青酸化合物を飲ませたとする連続不審死事件。筧被告は3件の殺人罪と1件の強盗殺人未遂罪に問われている。  筧千佐子被告:「お金もらって殺人犯になりたいなんて人、誰もいないと思いますよ。1個であっても10個であっても、誰もないと思います。そこまで私、ボケてませんからね」  ところが、裁判では意外な展開に。筧被告自身が軽度の認知症と診断されたことから、弁護側は「責任能力はない」と無罪を主張。死刑を求める検察側と全面対決となった。犯行を裏付ける証拠が乏しいなか、二転三転する供述にどこまで信用性があるのか。史上2番目の長さとなる135日の審理を経た裁判員裁判は7日、判決の日を迎えた。耳が遠い筧被告はヘッドホン型の補聴器を付けて出廷。裁判長が「起立して下さい」と促すと、不機嫌な様子でこう声を荒らげた。  筧千佐子被告:「もっと大きな声で言って下さい。私、耳が聞こえないんです。嘘ついて言ってるんじゃないです」  中川綾子裁判長:「主文、被告人を死刑に処する」  筧千佐子被告:「…もういいですか?」  筧被告はそう言って椅子に座った。中川裁判長は、筧被告が財産目当てに4人の殺害を企てたとして殺意を認定。事件当時は責任能力はあったとしたうえで、現在の認知症も軽いとして弁護側の主張を退けた。  中川綾子裁判長:「自らの罪と向かい合い、真摯に反省しているとはいえず、認知症であることも死刑を回避する事情とはならない」  判決を受け、弁護側は即日控訴した。