発想の転換!道路を“避難場所”に 津波から命守る

03/11 14:32 更新

 津波が起きた際、私たちはどのように避難すればいいのでしょうか。道路を避難場所に。発想の転換によって生まれた岩手県初の避難道路から報告します。  (中尾考作アナウンサー報告)  岩手県宮古市津軽石の津波避難階段では、普段は鍵が掛けられていて、鍵は町内会や近くの小学校に預けられています。しかし、緊急時には鍵がなくても開ける工夫がされています。この階段は津波が襲ってきた時に使われる階段ということで、早く上がれるように工夫がされています。例えば、一段一段の奥行きが浅く設定されていて、一段一段の高さも低く設定されています。雨が降っていますが、滑りやすいということもありません。また、高齢者や子どもたちが避難することも考えて手すりも設置されています。この手すりの上にあるのは照明で、夜も安心して避難することができます。3分の2まで上がっていくと、地区の様子を見ることができます。見下ろすと山が見えます。山の向こうが海です。そして、住宅地が広がっています。この住宅地、東日本大震災の時にはほとんどの建物が津波の被害を受けたということです。この地区では死者、行方不明者合わせて60人。そして、1500棟の建物が被害を受けました。この階段を上りきった所にあるのは自動車専用道路「三陸沿岸道路」です。この三陸沿岸道路は、北は青森、南は宮城までその沿岸部を縦断する復興のシンボルとして整備が進められています。総延長は359キロ、岩手県内では6割がすでに開通しています。そして、広大なスペース。このスペースは普段はパーキングエリアとして開放していますが、よく見ると地面に車の駐車場所を決める白線が引かれていません。この場所は元々、地域の人たちが避難をしてくる場所として考えられた「防災パーキングエリア」です。広さは約1900平方メートル、約2000人が身を寄せることができます。この地区の人たち皆が避難してきても十分な広さがあるということです。また、高さは28メートルの標高があります。この道路を避難場所にしようという発想の転換がここで生かされ、住民の安心へとつながっています。