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眠気スッキリ能率アップ!昼寝のススメ

 
今回、「昼寝のススメ」についてお話を伺うのは、久留米大学医学部、神経精神科、主任教授の内村直尚(うちむら・なおひさ)先生です。



■昼間に眠くなる理由
私たちが普段感じている眠気には、一定のリズムがあります。一般的には朝起きて夜眠る1日周期のリズムだと思われがちですが、実は半日周期になっていて、最も強い眠気は1日2回、午前2時頃と午後2時頃に現れます。つまり何もしなくても、私たちは昼すぎになると生理的に眠気をもよおします。
また昼食をとると、消化のために血液が胃などに集中するので、脳への血流が少なくなります。 さらに食べた物が消化されて血糖値が上がると、体内で睡眠を促す物質が働き始めるので、より一層眠たくなってしまうのです。



■昼寝の効果
短い昼寝でも、脳の活動レベルが下がるので疲労回復に役立ちます。また、血圧や脈拍が下がることで心身のリラックス効果があります。さらに昼寝で眠気が軽減して集中力や意欲が高まると、昼間の活動性が上がって昼と夜のメリハリがつくので、夜の睡眠の質が高まります。その結果、夜の睡眠時間が短くても、質の良い睡眠が取れるようになるという効果が期待できます。



■正しい昼寝の方法
昼寝で最も大切なのは浅い睡眠にとどめることです。深く眠ってしまうと起きた時に頭がボーっとして、覚醒レベルが下がってしまいます。
昼寝を浅い睡眠にとどめるには、まずは姿勢が大きなポイントになります。イスに座って、机にうつ伏せになった姿勢で昼寝をしましょう。また、30分以上寝てしまうと深い睡眠が出やすくなってくるので、高校生や大学生では10〜15分、働き盛りの中高年であれば15〜30分、お年寄りであれば少し長くて30〜60分以内というのが、昼寝の時間の目安になります。
また、昼寝は眠気が強まる午後2時前にとるのが最も効果的で、夕方近くになると夜間の睡眠に悪影響を及ぼすので、遅くとも午後4時までには済ませましょう。寝付けない時は無理に眠らなくても、目を閉じて安静にしたり、イスに座ったまま数分間まどろむだけでも、脳の疲れを回復させるのに大きな効果があります。
昼寝から起きる時は、光を浴びたり軽く体を動かすと覚醒レベルが上がるので、昼寝の後は太陽の光を浴びたり軽い体操をすると、心地良く目覚めることができます。さらにカフェインの入った飲み物、例えばコーヒーや日本茶などは飲んで20分後ぐらいから覚醒作用が現れるので、昼寝の前にカフェイン類の入った飲み物を飲むと、スッキリ目覚めることができます。



■昼寝を活用する進学校
短い眠りで心身のリラックス効果が期待できる昼寝は、教育現場でも活用されています。福岡県内屈指の進学校として知られる県立明善高等学校では、6年前から生徒の自主的な参加による昼寝を導入しています。
毎年4月には、睡眠研究の第一人者である久留米大学の内村教授を招いて、新入生を対象とした睡眠講話が開かれます。これは新入生が昼寝を始めるにあたって、昼寝の効果や具体的な方法といった正しい知識を身につけるために行われるもので、講義が進むにつれて内村教授の話に真剣に聞き入る生徒が少なくありません。
明善高校では昼休みの後半15分を、“午睡タイム”として昼寝の時間に当てていますが、午睡タイム中は教室のブラインドを閉じたり、校内放送でクラシックを流すなど、昼寝しやすい環境を整える工夫がされています。あくまでも自主参加なので、昼寝をしない生徒は教室で静かにするか席を外すのがルールになっています。
さらに午睡タイム終了後は掃除の時間になっていて、軽く体を動かすことで目覚めをうながし、午後からの授業に集中できるように配慮されています。



■昼寝の社会的意義
日本人の平均睡眠時間は、この40年間で約1時間も短縮しているとされています。つまり今、多くの日本人は睡眠不足の状態だと言っても過言ではありません。
ところが現代の日本では、子どもから大人まで夜型社会が浸透しており、夜に十分な睡眠をとるのが難しくなっています。私たちは睡眠の重要性をもっと認識して、積極的に昼寝をとり入れることで生活の質を高めていく必要があるのです。

寝る間を惜しんで働くのは立派な心がけですが、忙しい時にこそ上手に昼寝して、午後から眠気スッキリ能率アップ!昼間の眠気は我慢しないで解消しましょう。無理して逆らっていると、良い仕事はできませんよ。

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