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男性の更年期障害

 
■概要

今、うつ病が疑われる中高年男性の間で
更年期障害が注目されています。
治療法が異なるので、
うつ病の治療を受けても症状は良くなりません。
国内の患者数はおよそ250万人と考えられていて、
潜在的な患者の数は600万人に及ぶともいわれています。

今回、男性の更年期障害についてお話を伺ったのは、
福岡大学医学部 内分泌・糖尿病内科 教授の
柳瀬敏彦(やなせ としひこ)先生です。


■男性の更年期障害とは

男性の更年期障害とは
社会的責任の中心となる中年以降の男性において、
精神、身体、性機能などにさまざまな障害が出現する場合に使われています。
精神症状として抑うつ、集中力低下、疲れやすさなど。
身体症状として筋力の低下、発汗、ほてり、不眠など。
性機能関連症状として性欲減退、EDなどを呈します。
男性更年期障害の多くは
男性ホルモンのテストステロンの低下に起因すると考えられ、
その場合、加齢男性性腺機能低下症候群(ロー症候群)とよばれています。


■テストステロン

テストステロンは主に精巣で作られる男性ホルモンで、
筋肉や骨を作り、男性の性機能を維持する働きがあります。
20代をピークとして加齢と共に減少していきますが、
その度合いは個人差が大きく、
男性の誰もが更年期障害になるわけではありません。
さらに男性は女性と違って閉経という区切りがないため、
何らかの不調を自覚していても更年期障害とは気づきにくく、
よく似た症状のうつ病や加齢による心身の衰えと間違われやすいです。
またテストステロンの減少が招くのは更年期障害だけではありません。


■テストステロンが減ると?

テストステロンが減ると、
内臓脂肪が増えてくるということが分かっています。
つまりテストステロンが少なくなるほど
メタボリックシンドロームのリスクが高まることになります。
すると、高血圧や高血糖、脂質異常症を招いて動脈硬化が進み、
狭心症や心筋梗塞なども起こしやすくなってくると考えられています。
また男性の更年期障害でよくある症状の1つに、
性機能の低下(ED)がありますが、
心血管疾患を発症した男性患者さんの多くが
約3年前にEDを自覚していたとする報告が見られます。
これは陰茎動脈が心臓の冠動脈よりも細いために
動脈硬化の影響を受けやすく、
心臓の冠動脈よりも早く血流が悪化するためだと考えられています。


■その他にも

加齢とともに筋肉が減っていくのは
テストステロンの減少が影響していると考えられていて、
同様に骨密度も低下していくため骨折のリスクが高まります。
さらにテストステロンの減少が認知症の発症時期を早めるという指摘もあります。


■治療法と注意点

男性の更年期障害はテストステロンの補充療法で劇的に回復する場合があります。
治療は2〜4週間に1度、肩に筋肉注射を行うのが一般的ですが、
長期に行うと多血症といって赤血球が増え過ぎたり、
精子が作られにくくなったりするなどの副作用があります。
またテストステロンが減少する原因として
加齢以外にも強いストレスや不規則な生活、
飲酒、喫煙などが指摘されているので、
生活習慣の改善も大切になります。

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