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油断してると命取り!?高血圧

 
高血圧  09年12月12日放送

今回、高血圧についてお話をうかがったのは国立病院機構、九州医療センター、高血圧内科医長の土橋卓也(ツチハシ・タクヤ)先生です。

★血圧とは
血圧とは、心臓から送り出された血液が、血管にかかる圧力のこと。心臓が収縮した時に血管にかかる圧力のことを「収縮期血圧」、一般には上の血圧、と呼んでいます。一方、心臓が拡張した時、全身から血液が心臓に戻る時に、血管にかかる圧力のことを「拡張期血圧」または下の血圧、と呼んでいます。

★正常血圧・高血圧とは
日本高血圧学会が今年1月に改訂した「高血圧治療ガイドライン」によると、
正常血圧は収縮期血圧が130未満、拡張期血圧が85未満とされており、収縮期血圧が140以上、または拡張期血圧が90以上の場合を高血圧と定義しています。

★高血圧はサイレント・キラー!
高血圧は多くの場合、ほとんど自覚症状がありませんが、無症状のまま、ある日突然、命に関わる合併症が発症するため、高血圧は別名“サイレント・キラー”、沈黙の殺人者と呼ばれています。
高血圧を治療しないまま放置すると、次第に動脈硬化が進み、脳・心臓・腎臓に合併症を起こすことになります。具体的には脳出血や脳梗塞、それから心筋梗塞や狭心症、そして、腎不全、あるいは大動脈乖離、大動脈瘤という血管の病気を起こすことになります。特に腎臓は、高血圧と密接な関係があり、高血圧が長く続くと腎機能が次第に低下し、腎機能が低下するとさらに血圧が上昇するという、悪循環を形成するので、より注意が必要です。
高血圧は腎臓の病気やホルモンの異常によって引き起こされる場合もありますが、高血圧の9割以上は原因不明とされています。

★高血圧を招く大きな要因は、食塩!
原因不明とは言っても高血圧を招く要因は明らかにされています。塩分の取り過ぎ、血管の老化、ストレス、過労、運動不足、肥満、遺伝的体質などが危険因子です。
中でも、食塩が最も大事だと言われています。食塩をたくさんとると、体の中のナトリウム濃度を一定にするために、水分も一緒に取り込まれ、体の中の体液量が増えます。これが、血圧を上昇させる大きな原因だと言われます。特に日本人では、昔から食塩摂取が多いことが知られます。ヨーロッパやアメリカが1日5g〜8gに対し、日本人は以前として11gから12gぐらい、食塩を摂取しているんです。これが高血圧にとっては大きな問題なんです!

★高血圧の治療とは
高血圧の治療は大きく分けて2つ。生活習慣の修正と薬物による治療です。
生活習慣の修正とは具体的に
・最も大切なのは食塩制限。食塩摂取量を1日6gまで(日本高血圧学会による高血圧治療ガイドライン)
・肥満の是正
・毎日できれば30分の運動
・お酒を1日1合程度に抑えること
・禁煙
・油物を控えること
・野菜や果物を積極的にとること
こうした生活習慣の修正は何も高血圧の患者さんだけに限らず、一般の方にとっても長寿のための生活習慣と言えます。是非、心掛けてくださいね。

生活習慣を修正しても血圧が下がらない場合は、降圧薬による薬物療法が行われますが、薬物療法だけでは高血圧は治せません。同時に生活習慣を修正していくことが大切です。
高血圧のお薬は、家で計った血圧が下がったからといって勝手にやめたり、きょうは高いからと倍飲んだり、自分の判断で増やしたり減らしたりしないでください。家庭で計った血圧を先生の所に持って行き相談しながら、調節をしてくださいね。
高血圧は放置すれば命に関わる合併症を招いたり、後遺症で生活に支障をきたすことも珍しくありません。高血圧と言われたらそのままにしないで、生活習慣を見直すなどして、なるべく早めに治療を始めることが大切ですよ。

百害!?百薬の長!? お酒と健康

 
お酒と健康  09年12月05日

今回、お酒と健康についてお話を伺ったのは雁の巣病院、院長の熊谷雅之(クマガイ・マサユキ)先生です。

★適量のお酒は“百薬の長”?
適当な量のお酒を飲む人は、全くお酒を飲まない人、あるいは大量に飲む人に比べて、むしろ長生きするということが言われています。その理由の1つとして善玉コレステロールが適量のお酒を飲むことによって増えることで、動脈硬化を予防する働きがあるのです。
例えば、脳血管障害、脳梗塞脳出血、あるいは心筋梗塞などを予防することができる、結果的に長寿につながる…と言われています。
また適量の飲酒は心身の緊張を和げ、ストレスの発散に効果的だとされています。この発散効果が、胃潰瘍などの神経性の内臓疾患や心身症などの精神疾患といった、ストレスが原因で起こる様々な病気の予防に役立っていると考えられています。

★“適量”って!?
「適量」には個人差がかなりあります。
一般的に言って男性の場合は、
・ビール→ 大体500ml中ビン 2本
・日本酒→ 2合

★日本人の半数は、お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる!?
顔が赤くなる原因は、アルコールが分解される時に発生する有害物質、アセトアルデヒドによって抹消の血管が拡張し、皮膚の血流が増加するため。赤くなる人は、アセトアルデヒドを速やかに処理できないため、頭痛や吐き気、動悸などの症状が出て悪酔いしやすいのです。日本人の約半数がこうした体質の持ち主と言われています。
アセトアルデヒドの処理能力は遺伝によるもので、その体質を変えることはできません。

★お酒の上手な飲み方
すぐ赤くなる人は、決して無理して飲まないようにしましょう。
・自分のペースでゆっくりと、楽しく飲む。
・高タンパク質のものやビタミンの多いものを食べながら、飲む。

★アルコールの肝臓への害
アルコール性の脂肪肝→肝炎→肝硬変、という順番で悪くなっていきます。
アルコール自体が肝臓に脂肪をためる役割をします。
★“沈黙の臓器”肝臓
肝臓にもし何か症状が出た場合には、もうかなり肝障害が進行している、ということが多いというのが怖いところです。

★飲み過ぎによる健康への悪影響は、肝臓だけではない!“アルコール依存症”
食道がんや胃がん、慢性膵炎、心筋症といった内臓へのダメージだけでなく、貧血や高脂血症、痛風、糖尿病といった血液や代謝の異常を引き起こすこともあります。
もう1つ忘れてはならないのがアルコール依存症という病気。
実は、アルコール依存症の患者は統計によれば日本人の中に400万人を超えるかもしれない、身近な疾患なんです。

★アルコール依存症
自分でお酒をコントロールできなくなってしまう病気。一度依存症になってしまうと、以降全くお酒を飲んではならないという事になります。依存症になると、脳の委縮が起こります。委縮が起こると人格が変わってしまい、最終的には、認知症という事にまで至ることがあります。

最後にもう一度。
お酒は楽しく!ゆっくりと!何かを食べながら!適量を飲む。
そして1週間の内に、2日間は、お酒を飲まない日=肝臓を休める日を作ってください。
お酒は上手に付き合えば、人生を豊かにしてくれますが、飲み過ぎると体を壊したり、人生を破滅に導くことにもなりかねません。自分の適量を知り、無理のない飲み方で楽しい時間を過ごすためにも、「酒は飲んでも飲まれるな」が肝心ですよ。

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