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遠くに行くならご用心!「エコノミークラス症候群」

 
2009年4月25日放送

『エコノミークラス症候群』
今回お話を伺ったのは、国立病院機構・九州医療センター、血管外科・医長 小野原俊博先生です。

医学的には「静脈血栓塞栓症」と呼ばれ、
(1) 乗り物などで長時間同じ姿勢でいると、ふくらはぎ、ひざの裏、太ももなどの静脈に血栓が生じる。→「深部静脈血栓症」
(2) その血栓が肺の血管で詰まる。→「肺塞栓症」
という、一連の病気です。

《症状》
足の、血栓で詰まった所から下が急に腫れたり、痛みが出る。
血栓が肺の血管に詰まると呼吸困難や胸の痛み、動悸、冷汗、血圧低下、失神など。
急激かつ広範囲であれば心肺停止となり、突然死に至る場合も! 
乗り物の中や降りてすぐ起こることもあれば、旅行後1週間以内に起こることもあります。

《エコノミークラス症候群になりやすい人》
・ メタボリックシンドロームをはじめとする生活習慣病の人
・ 以前に血栓ができたことがある人
・ がんにかかっている人
・ 大きな手術をした人や骨折直後の人など
・ 男性よりも女性に多い(特に40才以上の女性)
・ 妊娠中の人、経口ピルなどのホルモン剤を飲んでる人

《治療法》
主に薬物による再発予防。
抗凝固薬を血管内に注射し血液を固まりにくくして、新たな血栓の生成を防ぎつつ自然に血栓が溶けるのを待つ。数ヶ月以上の治療が必要で、注射と共に内服薬も開始し、最終的には内服薬のみで外来治療に。
血栓が肺の血管に詰まってしまった場合は、血栓溶解剤を患部に注入するなどして血栓を溶かすが、場合によっては手術で取り除くことも。

《予防法》
・ こまめな水分補給が大切!
・ 乗り物に長時間乗る時は、水やソフトドリンクを1時間ごとにコップ1杯程度飲む。
・ 飛行機の中では2、3時間に一度は動く。
・ 座ったままかかとを上下させ、ふくらはぎを動かすだけでも効果大!
・ ビールやワインなどのアルコール類、コーヒーや緑茶などカフェインの入った飲み物には利尿作用があるので避けた方が良い。
・ 飛行機に乗ったら睡眠薬は控える。

特に飛行機の機内は気圧が低い上、非常に乾燥していて、座っているだけでも1時間におよそ80ccの水分が、体内から失われてしまいます。
体内の水分が失われると血液が濃くなって、固まりやすくなるので、こまめな水分補給を忘れずに!

いよいよGW! 遠出を計画されている方は、ぜひこれらのことに注意して、楽しく過ごしてくださいね!

楽しい旅行でユーウツに!?「乗り物酔い」

 
2009年4月18日放送

『乗り物酔い』

今回お話を伺ったのは、
福岡大学医学部耳鼻咽喉科 教授の 中川尚志 先生です。

まず、『乗り物酔い』とは…
人間は平行神経の働きによって無意識にバランスを取っています。
そのために重要な働きをしているのが「耳」!
耳の奥にある『前庭』や『三半規管』で体のバランスをとるための情報を脳に発信しています。それに加えて、目で周りの状況を知り、また体全体で重力を感じることなどによって周囲の空間の中で自分の体がどのように傾いているか、どのように動いているかを脳の中でイメージします。
周囲の空間と自分の体の関係を認識することを「空間識」と呼びます。
空間識をつかさどっているのが、平行神経ですが、乗り物の不安定な動きや、急な速度変化によって耳からの情報と目で見た情報が、頭の中で作られたイメージと異なってしまうと脳が混乱してしまいます。脳が混乱したまま動くと倒れたり危険な状態になるため、気分を悪くしたりはいたりすることによって自分の体の動きw尾止める防御反応が生じます。
これが、「乗り物酔い」なんです!

・個人差があり、その日の体調、精神状態で左右される!
・運転手 < 助手席 < 後部座席 で酔いやすい!
・横揺れ(車など) < 縦揺れ(船など) のほうが酔いやすい!

街のみなさんに聞いた対処法のうち…
(1) 飴をなめる、梅干を食べる
(2) 外を見る、遠くを眺める
(3) 寝る
(4) 電車などで後ろ向きに乗らないようにする
(5) 乗る前に食べ過ぎない
(6) カーブのときに車の動きに体を沿わせる
などは理にかなった方法なんだそうです。
また、自己暗示をかけるのも、有効な対処法だそうです!アルコールを控えて、食べすぎずに体調を整えて、ゴールデンウィークのお出かけを楽しんでくださいね。

アツ〜イ思いにお悩み!?「逆流性食道炎」

 
2009年4月11日放送

胃酸が逆流して起こる「逆流性食道炎」は、食生活の欧米化が進んだ現代、日本人に急増中です。げっぷや胸焼け、のどのつかえに悩まされていませんか!?

今回、お話を伺ったのは、佐賀大学医学部内科学 教授の藤本一眞先生です。

「逆流性食道炎」とは
胃の内容物を中心としたものが、食道に戻ってくるような病態。
かつては日本人にはすごく少ないといわれていたが、現在は10〜15%がかかっているといわれている。

食道とは、口と胃を結ぶ1本の管で、長さは25センチほど。
口から入った食べ物を、食道内の壁の筋肉が収縮する「ぜん動運動」によって胃に送り込む。

「逆流性食道炎」の原因は、
(1)胃酸の過剰な分泌 → 脂肪分の多い食べ物を食べ過ぎると胃の活動が活発になって
胃酸が多く分泌されてしまう。
(2)食道と胃のつなぎ目にある「下部括約筋(かぶかつやくきん)」の働きが悪くなる →  原因は加齢や肥満。

また、「ピロリ菌」も関係するといわれている。
ピロリ菌に感染していない人、胃が元気な人の方に起こりやすいといわれているが、逆にピロリ菌を除菌したから逆流性食道炎になるということはない。

治療法は、
プロトンポンプ阻害薬という特効薬があり、飲むとほとんどの日本人が治る。
しかし胃酸の分泌を抑えるだけで、逆流を防ぐわけではないので根本的な治療ではない。
普段の生活での予防は、
脂肪の多い食事を控え、和食がベターです!
また、決まった時間に体重を量るなど、肥満にも注意しましょう!

「うつ病」

 
2009年4月4日放送

うつ病

別名「こころの風邪」と言われるうつ病。
風邪と同じく、誰がかかってもおかしくない病気なんです。
生活に支障をきたすようなら要注意ですよ!

今回は、九州大学大学病院・精神病態医学の教授、神庭重信先生にお話を伺いました。
うつ病の症状は精神的なものと身体的なものに分けられます。
(1)精神的な症状(抑うつ的、何をやっても楽しめない、何をする気にもなれない、体が重い、疲れやすい、自分を強く責める)
(2)身体的な症状(不定愁訴、頭が重い、肩がこる、腰が痛い、眠れない、食べられない)
この症状が一日中、2,3週間毎日続いている状態を「うつ病」といいます。

最悪の場合、発作的に自殺してしまうことも。
症状が重いときだけでなく、発症してから間もない初期や、快方に向かっている回復期など症状が軽い時期にも起こりやすいとされているので、注意が必要!

うつ病の原因は、
気分や意欲にかかわっている、脳内の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン、ドパミン)の神経伝達、調整がうまくいっていない状態ではないかと推測されています。
引き金は「過剰なストレス」!
特に多いのは、家族の死や離婚、リストラといった人間関係や環境の変化。悲しい出来事ばかりではなく昇進や出産といったうれしい出来事も原因になりえます。

うつ病になりやすい人は、
非常に几帳面でまじめ、困難な問題にも頑張ってしまう人といわれています。

治療法は一般的に3つあり、これを組み合わせて行う。
(1)休養
(2)薬物療法(すぐに効果が出ず、気持ちが悪くなる・眠くなるという副作用は比較的すぐに出やすいので、すぐにやめたりせず、十分な期間飲む必要がある)
(3)精神療法(悩みの相談に乗る一般的なものと、否定的な思考の修正を目的とする認知療法がある)

6〜12週間は症状を軽くするための期間
続く4〜9ヶ月は安定した状態を維持しながら、少しずつ生活を元に戻していく。

うつ病のときは、考え方が悲観的になりがちなので、退職や離婚といった重大な事柄についてすぐに決断を下すのはやめましょう。
周囲も、いっしょに治療に参加していくことが大切です。

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