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『夏のガマンは要注意!膀胱炎』

 
今回、膀胱炎についてお話を伺うのは、福岡大学医学部泌尿器科、主任教授の田中正利(たなか・まさとし)先生です

■夏は膀胱炎になりやすい!?
膀胱炎は女性のおよそ半数が一生に一度は経験すると言われるほど、男性と比べて圧倒的に女性に多い病気で、1年間に女性の10人に1人が発症するとされています。
特に厳しい残暑で汗をかきやすく、体内の水分が失われがちなこの時期は要注意!排尿の量が少なくなって、膀胱炎になりやすいとされているのです。

■女性に多い理由
膀胱炎は大腸菌などの細菌が尿道から膀胱内に侵入して増殖し、膀胱の内壁が炎症を起こす病気です。女性に膀胱炎が起こりやすい理由としては、女性の尿道が男性に比べて短いことや、尿道と膣や肛門との距離が近いために、細菌が膀胱に侵入しやすい体の構造になっていることなどが挙げられます。また若い女性の場合、性行為で尿道が傷つくなどして細菌が膀胱に侵入する危険が高まるなど、性行為が膀胱炎発症の重要な危険因子になっています。
膀胱炎を引き起こす細菌は多くがありふれたもので、特に病原性が高いわけではありません。仮に尿道から細菌が侵入しても、健康な状態であれば排尿によって洗い流されたり、感染を防ぐ膀胱の働きで、ほとんど発症することはありません。ところが水分を十分に摂取しなかったり、トイレを我慢し続けたりして、排尿の量や回数が減ってしまうと、その間に細菌が尿道から膀胱に達して増殖し、膀胱炎になってしまいます。
また冷房の効いた室内に長くいると、必要以上に体を冷やしてしまいがちです。すると女性に多い冷え症の人は自律神経の乱れから免疫力が低下して、膀胱内で細菌が増殖しやすくなってしまうのです。

■膀胱炎の症状は?
膀胱炎は、排尿後に感じるすっきりしないような不快感が、前兆として見られる場合もあります。典型的な症状としては、尿をする間隔が短くなり尿の回数が増える頻尿、急に強い尿意を感じ、時に尿もれを起こすこともある尿意切迫感、排尿後に焼けつくような痛みを感じる排尿痛、排尿後にまだ尿が残っているような感じがする残尿感などがあります。また濃く濁った尿が出ることも多く、およそ30%では血液が尿に混じっているのが肉眼で分かります。
膀胱炎かどうかは、これらの典型的な症状の有無や尿検査によって診断されます。尿検査は体の表面の細菌が混入しないように、出始めはとらずに途中の尿だけを採取して、尿に含まれる細菌や白血球について調べます。

■治療の基本は薬物療法
膀胱炎の治療は、抗生剤の内服による薬物療法が基本で、多くの場合、2〜3日で症状は軽快します。抗生剤は一般に3〜7日間服用しますが、薬剤の種類によって1日の内服回数や期間が異なりますので、医師の指示に従って正しく内服しましょう。例えば、7日間の内服が必要な薬は、症状が治まったとしても、再発を防ぐために7日間内服を続ける必要があります。
また、痛みが強い場合や血尿などの症状が激しい場合は、それぞれの症状に対応した対症療法を追加します。
もし膀胱炎が疑われる時は、まずは水分を多く摂取して排尿をうながし、なるべく早く泌尿器科を受診することが大切です。

■膀胱炎をガマンしてると…こんな時は要注意!
膀胱炎をガマンしすぎると、膀胱内で増殖した細菌が、尿管をさかのぼって腎臓に達します。そして腎盂腎炎という腎臓の病気を起こします。腎盂腎炎は、膀胱炎に比べて症状が強く、入院が必要になる場合もあります。
腎盂腎炎の主なサインには発熱、腰痛、悪寒があります。
発熱は、体内に侵入した細菌が増殖するのに適した温度よりも、体温を上げることで細菌の増殖を抑えようとする生体防御反応の1つです。そのため解熱剤は抗菌剤と一緒に使用しないと、かえって症状の悪化を招きます。
また、腎臓内で炎症が起こると腎臓が腫れてきます。そして集まった炎症細胞から、炎症物質が放出されることで知覚神経が刺激されて、腰の痛みとして感じます。腎盂腎炎による腰痛は、痛み自体は一般的な腰痛とほとんど変りませんが、発熱を伴うのが特徴です。
一方で腎盂腎炎による発熱は悪寒や震えを伴い、40度をこえる高熱が見られることもあります。また、全身倦怠感や食欲低下などの全身症状も見られます。さらに体の抵抗力が落ちていたり、尿の流れが悪くなるような病気を持っていると、細菌が腎臓から全身に回りやすくなります。そして敗血症という状態になり、血圧が下がったり意識障害が起こります。こうなると自力で病院に行くのも難しくなってしまいます。
膀胱炎はきちんと治療しないと再発しやすい病気ですが、治療してもしつこく再発を繰り返す場合は、尿路結石など他に原因となる病気が隠れていることがあります。腎盂腎炎はもちろん心配ですが、膀胱炎が何かの病気のサインかもしれません。膀胱炎は多くの女性が経験するありふれた病気です。決して恥ずかしい病気ではありませんので、自覚症状を感じたらガマンせずに、早めに専門医を受診することが大切です。

人間ドック

 
今回、人間ドックについてお話を伺ったのは、
九州大学病院 総合診療科 教授の林 純(はやし じゅん)先生です。


■人間ドックとは?

通常、私たちは痛みなど、
何らかの症状を感じた時に病院を受診し、
症状に合わせた検査や治療を受けます。
しかし病気によっては実際に症状が起こってからだと
治療が長引いたり、
症状が進行して手遅れの場合も少なくはありません。
人間ドックとは、
自覚症状が有る無しに関わらず体の状態をチェックして
健康上問題がないかを調べる精密検査です。


■人間ドックの意義とは?

症状がないうちに検査をすることで
もし病気があった場合でも早い段階で見つかります。
そして例えば病気が胃がんであっても早期であれば
内視鏡カメラでの治療が可能となります。
また日本では近年、生活状態が改善されたことで
糖尿病など生活習慣病の患者が多くなっていて、
そういった病気の早期発見・治療のためにも
人間ドックは大切です。

■今回のトライは…

今回は「夏のトライ特別編」としてKBCの権藤満会長が
人間ドックにチャレンジしました。
九州大学病院 先進予防医療センターでは
日本人の三大死因であるがん、心臓疾患、脳血管疾患や
さまざまな生活習慣病の早期発見、早期治療を目指して
人間ドックが行われています。

人間ドックにはたくさんのコースが設けられていて、
コースを組み合わせて受診することも可能です。
検査後に結果が報告され、
もし何らかの治療が必要となれば
病院内外の専門診療科の紹介を受けることができます。

※九州大学病院のホームページの中に、
先進予防医療センターの案内があります。
詳しくはそちらをご覧ください。

男性の薄毛

 
今回、男性の薄毛についてお話を伺うのは、城西クリニック福岡、院長の小西さわ子(こにし・さわこ)先生です

■抜け毛が増える夏から秋にかけては要注意!
薄毛には円形脱毛症など病的なものもありますが、男性の場合、多くはAGA…男性型脱毛症と呼ばれる現象です。全国でおよそ1260万人が、男性型脱毛症で悩んでいると言われています。

■男性型脱毛症の特徴
男性型脱毛症は思春期以降に始まり、前頭部から頭頂部が薄くなる、頭頂部から薄くなる、生え際だけが気になるなど、薄毛のパターンがはっきりしているのが特徴です。男性型脱毛症は進行性で、何もせずに放置していると、側頭部や後頭部を残して徐々に薄くなってしまうので、気になったら早めのケアが大切です。

■頭髪が薄くなるワケ
髪の毛には1本1本に寿命があります。伸びては抜け、また新しく生えることを繰り返して、健康な人でも毎日50本から100本程度が自然に抜け落ちます。このように髪の毛が生え替わる周期をヘアサイクルといって、髪の毛が太く長く伸びる成長期、成長が止まる退行期、脱毛の準備に入る休止期という3つの段階に分けられます。それぞれの期間は成長期が2年から6年、退行期が2週間、休止期が2ヵ月から4ヵ月ほどですが、男性型脱毛症になると成長期が数カ月に短縮してしまいます。そのため、髪の毛が十分に成長する前に抜け落ちてしまい、細く短い髪の毛が多くなって、全体的に薄毛が目立つようになるのです。

■抜け毛の原因とは?
男性型脱毛症で髪の薄い部分には、ジヒドロテストステロンというホルモンが確認されていて、これが男性型脱毛症の原因物質と考えられています。このジヒドロテストステロンは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、ある酵素によってより強力な男性ホルモンに変換されたもので、髪を作り出す毛根を委縮させる働きがあります。ジヒドロテストステロンの毛根委縮力は、テストステロンの10倍から30倍、時によっては100倍と言われています。
ジヒドロテストステロンによる毛根の委縮作用は、遺伝によってその影響を受けやすい人とそうでない人がいて、母親から受け継ぐ遺伝子が関わっていることが分かっています。他にもいくつかの遺伝子が関連しているので一概には言えませんが、母方の祖父が男性型脱毛症の人は、将来、男性型脱毛症になる可能性が高い体質の持ち主だと考えられています。

■男性型脱毛症の最新治療
男性型脱毛症の治療では、フィナステリドの内服とミノキシジルの外用の併用療法が、最も効果的とされています。
フィナステリドは体内の酵素の活性を阻害することによって、男性型脱毛症の原因であるジヒドロテストステロンの発生を抑制して、薄毛の進行を遅らせる働きがあります。ミノキシジルは頭皮の血行を改善し、毛根を活性化させることによって発毛の効果を促します。フィナステリドは食事に関係なく1日1回の内服、ミノキシジルは1日に1回から2回の外用を6ヵ月以上続けることによって、約8割の患者さんに何らかの改善効果がみられるとされています。
男性型脱毛症の治療では、治療の効果が現れるには一定の期間が必要となるので、根気強く治療を続けることが大切です。さらに回数や量といった薬の使用方法については、きちんと医師の指示を守りましょう。
また、過度のストレスや偏った食事、睡眠不足、喫煙などによる頭皮の血流不足が、男性型脱毛症の症状を悪化させることが分かっています。そこで問題となる生活習慣を見直して、頭皮を健康に保つことが、薄毛の改善につながるだけでなく、薬物療法の治療効果を高めるとされています。
薄毛の治療は主に皮膚科で行われていますが、最近では薄毛の治療を専門に行う頭髪専門クリニックもあります。ただし、長期に渡ることが多い男性型脱毛症の治療には、保険が適用されませんので、治療を受ける際には注意が必要です。


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