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適応障害

 
今回、適応障害についてお話を伺ったのは、
九州中央病院 心療内科・アレルギー科 部長の
十川 博(そがわ ひろし)先生です。


■適応障害とは?

自分を取り巻く環境が変わった際、上手に適応できず、
心身にいろいろな症状が現れるというものです。

その発症要因はストレスです。
ストレスは誰にでも多かれ少なかれあるものですが、
例えば職場の上司や同僚とうまくいかない。
あるいは転勤や異動などで周りの状況が変わり、
周囲の人たちとのつながりを築けないといった
人間関係に由来する問題。

その他にも、仕事がうまくいかない。ノルマに追われている。
処理しきれないほどの仕事を抱える。
さらには家庭での夫婦問題や親子、嫁姑問題などなど…。
こういった場合に強いストレスを受けると
憂うつな気分や不安感などが
ずっと消えなくなって適応障害につながる可能性があります。
さらに適応障害は学生や子どもでも、
成績不振、いじめなどの要因で起こります。


■適応障害の特徴は?

一般的にはストレスを受けて少なくても
3カ月以内にいろんな症状が出てくる。
そしてそのストレスがなくなると遅くとも半年以内には
症状が良くなっていくという特徴があります。



■適応障害の症状は?

身体的には不眠や食欲不振、
頭痛や倦怠感、下痢や腹痛などがあらわれ、
精神的には気分や意欲が低下する抑うつ感、
不安やイライラ感といった症状が見られます。
また、人によっては会社や学校への遅刻や無断欠勤、無謀な運転、
あるいは自殺未遂といった状況を引き起こす場合もあります。


■適応障害と“うつ”との違い

うつはストレスがある場合もあるし、
はっきりしない場合もあります。
また適応障害はストレスがなくなると
割と早めに症状がなくなる傾向がありますが、
うつはストレスがなくなっても症状が続いたり、
抗うつ剤を飲まないといけないといった状態に
なることがあります。


■適応障害の対処法は?

@まずストレスそのものを解決する。
仕事が多すぎるなどといった場合には
仕事の量を減らしてもらう。
Aストレスを発散する。1日のうち、短い時間でもいいので
気持ちがいい、ほっとする時間を作りましょう。
Bまた趣味を見つけて自分が楽しめるものを持つことは
治療だけではなく、予防の意味からもとても大切です。
C緊張しがちの人は緊張を無理にとめようとせず、
「緊張してもいいんだ」と自分に猶予を与えるようにしましょう。

適応障害は原因となるストレスがなくなると症状もおさまります。
なかなか解決できないストレスを強く感じたら、
一度、心療内科を受診してはみてはいかがでしょうか?。


『何よりも赤ちゃんのために…!産後の母体ケア』

 
今回、「産後の母体ケア」についてお話を伺うのは、“産科 婦人科 井槌病院”院長の井槌邦雄(いづち・くにお)先生です

■産後の母体をケアしよう
とつき十日の妊娠期間、お腹に宿る赤ちゃんの成長と共に、少しずつ変わっていく女性の体…。もちろん、出産したらすぐにすべてが元通り!というわけにはいきません。自分の体を気づかうゆとりもないまま育児に追われ、気がつけばしっかり産後太り…なんてことになりかねません。生まれたばかりの赤ちゃんのために、ママはついつい無理してしまいがちですが、赤ちゃんにとってはママの健康が何よりも大切です。
一般に産後とは、出産のダメージが回復する産後6週間から8週間の約2ヵ月間のことで、産後の母体ケアは妊娠と出産によって変化した女性の体を、妊娠前の健康な状態に戻すことを目的としています。

■出産は大仕事!のワケ
私たちの腸や子宮、膀胱といった骨盤内の臓器は、恥骨と尾骨を結ぶハンモックのような骨盤底筋群という筋肉によって支えられています。直立二足歩行に進化した人間の骨盤底筋群は、他の動物と比べて非常に発達していて、妊娠で重くなっていく子宮を最後まで支え続けます。ところが出産はこの筋肉によって固く閉じられている産道を、強引にこじ開けて行われるのです。そのため産後はこじ開けられた筋肉が痛んだり緩むなどして、母体に様々なダメージをもたらします。

■最も多い産後の悩み…尿もれ
妊婦の半数近くが経験する尿もれは腹圧性尿失禁といって、妊娠してどんどん大きくなった子宮が膀胱を圧迫することで起こります。最終的には5キロほどの重さが膀胱にのしかかることから、妊娠すれば起きて当然の現象です。出産後は子宮が膀胱を圧迫することもなくなるので、多くは自然に治ります。
また、出産後の尿もれは切迫性尿失禁で、出産で産道が広がる時に尿道の周りにある筋肉も一緒に緩んでしまうのが原因です。妊娠中の尿もれとは原因が異なるので注意が必要です。出産後の尿もれもほぼ自然に治りますが、早く治したり確実に治したいのであれば、骨盤底筋を鍛えるのが最も効果的です。

■尿もれに効果テキメン!骨盤底筋体操
骨盤底筋は自分の意志で動かすことができるので、簡単な体操で強化することができます。まず肛門を体の中に絞り込むようにぎゅっと締めます。そしてそのまま力がゆるまないよう気をつけて、5つ数えましょう。立ったり座ったりどんな姿勢でも構いません。家事のちょっとした合間など、1日に何回でも繰り返して行いましょう。効果が現れるまで1ヵ月から3ヵ月ほどかかるので、こつこつと毎日続けることが大切です。

■心配しないで!悪露
出産後にはいらなくなった胎盤がはがれてしまいます。さらに胎盤が付いていた周りの組織や、胎盤がはがれた面からの出血、産道の分泌液などが混ざって外に出てくるのが悪露で、最初は血液にごく近い物が出てきます。やがてそれが段々と茶色に変化して、さらに黄色になって、出産後約1ヵ月すると白っぽくなってきます。なかには1ヵ月経っても、まだ色が少し赤くついてることもありますが、出産後の1ヵ月検診で子宮がちゃんと縮んでいれば、色が多少ついていても問題はありません。
また、悪露は増減しながら徐々に減っていく経過を繰り返す場合があるので、一過性に増えることがあっても、増減の幅が少量であれば特に問題はありません。

■気になる産後太り
いわゆる“産後太り”とは、出産後に体重や体型が元に戻らない状態のことですが、母乳を作るのに要するエネルギーや、赤ちゃんに授乳するのに要するエネルギーなどを換算すると、赤ちゃん1人分で1日600キロカロリー程度、およそ1食分を消費する計算になります。そのため基本的にはきちんと授乳して普通に食べているだけで、生理的に元の体に戻る仕組みがあると考えられています。
また、出産後およそ7週間で子宮のサイズも位置も元に戻り、骨盤底筋も元の張りに復元してきます。それまでの間に過度の負担をかけてしまうと、子宮の位置や骨盤底筋の張りがきちんと元に戻り切れない状態で固定されてしまうこともあるので、出産後7週間ほどは過度の運動を避けるようにしましょう。

■産後太りの解消に!産後ピラティス
出産後2ヵ月が経過する頃から始めるトレーニングとして、大きな注目を集めているのが産後ピラティスです。ピラティスとは主に体の奥にある筋肉、インナーマッスルを強化することで、健康的な姿勢と体型の維持を目的としたエクササイズですが、産後は特に腹筋群や骨盤底筋群がダメージを受けていますので、まずはそれをしっかりと修正して、授乳による不良姿勢も合わせて改善することが、産後ピラティスの大きな目的になります。
ピラティスの基本は正しい姿勢を意識することです。まずは座骨をマットに垂直に突き刺して、その上に背骨を真っすぐ積み上げる様な意識で座ります。さらに息を吐きながら、上に押し上げるようなイメージで背すじを伸ばしましょう。すると座骨の所に体重が乗った状態になるので、それを1センチずつ下りていく様なイメージで丸まりながら、仰向けになります。肩に力が入らないように、腹筋と背筋をバランスよく使って、どこかで止まるこたがないようにゆっくりコントロールします。
次に仰向けの状態で正しい姿勢を確認します。まず膝を90度に曲げて、足を腰の幅程度に開きます。そして左右の腰骨と膝の中心、さらに足の人差し指が直線で並ぶ様なイメージでつま先を真っすぐ下へ向けましょう。
つづいて骨盤の正しい位置を確認します。左右の腰骨と恥骨のラインを三角形のテーブルとみなして、この三角形のテーブルが床に対して平行な状態にします。そして息を吸う時には胸が横にグーッと広がるように、胸の奥に入っていくような感じで息を吸って、息を吐く時は肋骨を絞るように、胸とお腹が逆三角形に絞られるような感じをイメージします。体の外側はしまりながら、体の中は上に引き上がっていくようにイメージしましょう。これだけでもウエストの引き締め効果が期待できます。
産後ピラティスは回数や時間にこだわらず、お腹とか姿勢とかが気になった時にちょっと意識をして行うなど、日常生活に密接させて続けることが大切です。

産後は何かと不安が募って神経質になりがちですが、心身を健康に保つためにはあまり細かいことは気にせずに、おおらかな気持ちで過ごしましょう。

夏バテ

 
今回、夏バテについてお話を伺ったのは、
料理研究家・食品保健指導士の徳永 睦子(とくなが むつこ)先生です。


■夏バテについて

夏バテは夏が終わったあとに本格的にやってきます。
ということで、夏バテで体力をなくしている人は
早めに体調を取り戻して秋を迎えたいものです。


■夏バテになるメカニズム

夏バテは気温が高く、強い日差しが照りつける屋外と、
空調の効いた涼しい室内を行き来することで
体の自律神経が影響を受けて起こります。
また汗をかいて体内の水分や塩分、
ミネラルが不足することも夏バテ発症の要因です。
さらに冷たいものを取りすぎることで胃腸が冷えて
消化の働きが悪くなってしまいます。
すると食欲が低下して、
ますます冷たいものしか口に入らなくなります。


■夏バテの一番の問題は?

夏バテになると冷たいものばかり飲んだり
あっさりしたものばかり食べがちになることで
“栄養不足”になってしまうことが一番の問題です。                            
一方、食生活から見た夏バテ予防・対策のポイントは
エネルギーの代謝を促すビタミン群、
特にビタミンB1、B2を取る。
乳酸など疲労物質を分解するクエン酸や酢酸を取る。
体の基本を作るタンパク質や野菜類を取る。
食欲増進に効果のある香辛料を利用する、といったことになります。

■最後に…

昼間の猛暑と熱帯夜が続いた今年の夏、
私たちの体は例年にも増して大きなダメージを受けています。
まずは食生活からしっかり夏バテ対策を行いましょう。


『暑い時こそご用心!脳梗塞』

 
今回、脳梗塞についてお話を伺うのは、九州大学病院、腎・高血圧・脳血管内科、併任講師の鴨打正浩(かもうち・まさひろ)先生です

■寝たきりの原因!?脳梗塞
日本人の三大死因と言えばがん、心臓病、脳卒中ですが、その中で例え一命を取り留めたとしても、深刻な後遺症によって寝たきりの大きな原因となっているのが脳卒中です。脳卒中はくも膜下出血と脳出血、脳梗塞の3つに大きく分けられますが、一般に血圧の上昇しやすい冬に多いのに対して、実は脳梗塞だけが夏にも多く発生しているのです。
脳梗塞とは脳の動脈が詰まってしまって起こる病気です。脳の動脈が詰まると、酸素や栄養素が脳に届かなくなって、脳の神経が障害されてしまいます。その結果、まひが起こったり言語の障害が起こります。血圧治療の進歩と共に、脳梗塞による死亡者は減ってきていますが、脳梗塞の患者数自体は減っていません。命に関わらないまでも、脳梗塞にかかるとまひや言語の障害といった後遺症を残すことがあるので、非常に注意が必要な病気と言えます。

■脳梗塞の3つのタイプ
脳梗塞は血管が詰まる原因別に、アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞、心原性脳塞栓という3つのタイプに分けられます。
アテローム血栓性脳梗塞は、脳の比較的太い血管が動脈硬化によって狭くなる病気です。比較的ゆっくりと進行することが多く、最終的には血管の内壁にたまったかゆ状の固まりが壊れて血栓ができ、血管を詰まらせてしまいます。
ラクナ梗塞は、脳の深くにある直径1ミリ以下の細い血管が、高血圧の影響で詰まってしまう病気です。脳梗塞自体はとても小さいので、自覚症状が少ない場合もありますが、手足に関連した部分が障害されるために、手足の麻痺が重くなることがあります。
心原性脳塞栓は、心臓の中にできた血栓がはがれて、血流に乗って血管内を移動し、脳血管を詰まらせる病気です。不整脈や心筋梗塞などが原因で、手足のまひや言語障害が突然起こり、意識が朦朧としてしまうことも少なくありません。

■脳梗塞が夏に多い理由
脳卒中は一般的に冬に多いイメージがありますが、脳梗塞は脱水が引き金になることがあります。夏になると汗をかいて知らず知らずの内に水分が失われます。その結果として血液が濃くなって、血管が詰まりやすくなります。さらに濃くなった血液は粘り気が強くなるので、心臓に心房細動というような持病があると血栓ができやすくなります。
また脳梗塞は血管が詰まる病気なので、動脈硬化がその発症に大きく影響します。動脈硬化は老化現象の1つで、誰でも加齢と共に少しずつ血管が硬くなっていきます。それを促進するのが肥満や高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙といった生活習慣病です。
なかでも最も注意すべきなのが高血圧で、血圧が高いと血管にいつも大きな圧力がかかることになります。その圧力に耐えたり、耐えきれずにできた傷の修復をくり返す内に、血管の壁が厚くなっていくのです。 特に脳の細い動脈はこうした高血圧の影響を受けやすく、血液の流れが悪化して血管が詰まりやすくなっている所に脱水症状が加わることで、血栓ができるリスクが急激に高まるのです。

■見逃すな!前ぶれ症状
脳梗塞には前ぶれ症状が現れることがあります。例えば、片側の手足のまひやろれつが回らない、言葉が出にくいといった症状が一時的に出て消えてしまいます。放っておくとその後に本格的な脳梗塞を発症することがありますので、この様な症状が一時的に出て消えてしまったからといって決して油断することなく、前ぶれ症状が出たら専門の病院できちんと調べてもらうことが大切です。

■脳梗塞の検査について
脳梗塞が疑われる患者さんには、X線を使って体の断面を撮影するCT検査で、脳の断面を詳しく調べます。さらに磁気の力を利用して体の断面を撮影するMRI検査で脳の断面をもっと詳しく調べたり、MRI検査と同じ仕組みで血管を調べるMRA検査で脳の血管を調べます。また超音波で頸動脈の動脈硬化の様子を調べる、頸動脈エコー検査を行うこともあります。

■すぐ分かる!脳梗塞の見分け方
脳梗塞の治療は薬物療法が基本ですが、特に発症後3時間以内であれば、tPAという血栓を強力に溶かす薬を使える場合があります。つまり発症後3時間以内に治療すれば、治る見込みが高いのですが、そのためには脳梗塞かどうかを迅速に判断しなければなりません。そこでたとえ軽症であっても、おかしいと思った時に脳梗塞かどうかを確実に見分ける方法をご紹介します。
脳梗塞を見極めるポイントその1、笑顔。普通はニッコリ笑うと左右対称になりますが、顔のまひがあると片側が歪んでしまいます。
脳梗塞を見極めるポイントその2は手の動き。手の平を上にして両手を前に伸ばした時に、手にまひがあると片側が上がらなかったり、上がっても手の平が内側に回ったり、段々と下がったりしてしまいます。
脳梗塞を見極めるポイントその3はお喋り。ろれつが回らなかったり言葉が出ない、相手の話が理解できないようだと、脳梗塞による言葉の障害が疑われます。
顔・手・言葉の3つの内の1つでも異常あれば、一刻も早く救急車を呼んで専門の病院で治療を受けるましょう。

■水分補給で脳梗塞を防ごう!
脳梗塞を予防するには、まずは動脈硬化を引き起こす生活習慣病を改善することが大切です。さらに夏は脱水症状に気をつけましょう。特に高齢になるほど喉の渇きに気づきにくく、水を飲んだからといってすぐに血液の流れが良くなるわけではありません。高齢者は早めにこまめに
水分補給を心がけることが大切です。
また睡眠中は水分を摂ることができません。特に夏の間は汗をかくなどして、寝ている間にも水分がどんどん失われてしまいます。さらに睡眠中には血圧が下がる人が多く、睡眠中から起床後にかけて脳梗塞を起こしやすくなります。そこで脳梗塞を予防するために、就寝前と起床後にコップ一杯の水を飲むようにしましょう。
高齢者は夜中に何度もトイレに起きるのが嫌で、寝る前に水分を控えてしまいがちですが、特に動脈硬化が強い場合は、なるべく水分を多く摂るように心がけて下さい。
脳梗塞は普段健康そうな人でも、脱水症状が引き金となって突然発症します。暑い時こそ上手に水分補給して、しっかり脳梗塞を防ぎましょう。

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