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胃がん

 
今回、胃がんについてお話を伺ったのは、
国立病院機構九州医療センター 消化器センター長の池尻 公二(いけじり こうじ)先生です。


■胃がんの現状

日本人がかかるがんの中で胃がんは男性では1位、女性では2位を占めていて、
男女を合わせるといちばん多い数となります。


■胃がんの原因

よく分かっていませんが、
普段の生活では長年の辛いものや熱いものの取りすぎが挙げられます。
その他に塩分の取りすぎや野菜摂取の不足、喫煙習慣も関係しているとされています。
さらに、ひとたび感染すると胃の中に住み着き、胃潰瘍の原因となるピロリ菌も
胃がんの発症に影響を与えると言われています。また遺伝的な要因も考えられます。


■胃がんの症状

初期ではほとんど症状がありませんが、
人によっては胃の不快感や吐き気、胸やけや食欲不振などが見られます。
しかしそれらは胃がん特有のものではないこともあり、
ほおったままにされてしまうことも多くあります。
症状が長く続く場合には一度、病院で検査を受けましょう。


■胃がんの検査

口からカメラを入れて胃の中を観察する内視鏡検査のほか、
バリウムを飲んで胃を撮影するエックス線検査、CT画像検査などがあります。
さらに最近では、CT検査で撮影した画像をもとに
胃全体や胃の中を立体的に見ることが可能になっていて、
がんの大きさや場所など、より的確に把握することができるようになっています。

■胃がんと大腸がんの違い

胃がん、大腸がんは日本人に多い、いわば“2大消化器がん”ですが、
大腸がんに比べて胃がんは検査が比較的簡単にできることもあり、
およそ7割の方は早期で見つかるとされています。
しかし早期で見つかりやすい一方、
進行した場合での悪性度は大腸がんに比べて少し高いと考えられます。
胃がんでは進行すると“腹膜播腫(ふくまくはしゅ)”と言って、
がんが胃の粘膜組織を破ってお腹の中に広がってしまう可能性があります。


■まとめ

胃がんは発見が早いほど、いろいろな治療法で治すことが可能です。
そのためにも40代になったら1年に1回は内視鏡検査を受けましょう。

空飛ぶ救命救急センター!ドクターヘリ

 
今回、「ドクターヘリ」についてお話を伺うのは、久留米大学病院副病院長、高度救命救急センター長の坂本照夫(さかもと・てるお)先生です。

■救命救急の切り札!ドクターヘリとは?
いつどこで発生するか分からない重症患者。どれだけ早く適切な治療を開始できるのか、どれだけ早く適切な医療機関に搬送できるのかが、患者の生死や後遺症の有無を大きく左右します。
そんな一刻を争う救急医療の現場で、最後の切り札として活躍しているのが、救急医療専用のヘリコプターであるドクターヘリです。日本では2001年に初めて導入されて以来、現在では全国23ヵ所に27機のドクターヘリが運航されていて、来年度中には全国の32道府県に計38機の配備が予定されているのです。
ドクターヘリはただ患者を運ぶだけではありません。医師を乗せて飛ぶ、空の救命救急センターなのです。

■ドクターヘリの意義
これまで救急患者は救急車で病院まで運ばれて、それから医師による治療が始まっていました。ところがドクターヘリシステムでは、救急現場まで医師や看護師が出ていって、その場で診断し治療が始まることから、患者が発生してから治療が始まるまでが格段に早くなります。その意味で救急医療において、医師や看護師の出前をするのがドクターヘリと言えるのです。
一般的にドクターヘリは、半径50km程度の範囲を担当地域としています。ヘリコプターは時速200キロで巡航するので、担当地域の最も遠い場所でもおよそ15分で到着でき、平均すれば8分ほどで医師と患者が出会って、その場で治療が始まることになります。わずかな時間が生死を分ける救急医療の現場では、このスピードが何よりも重要で、患者の元に医師が駆けつけるということに、ドクターヘリの大きな意義があるのです。

■ドクターヘリの効果は?
久留米大学病院のドクターヘリは、平成14年に九州で初めて配備されて以来、およそ10年間運用されていますが、これまでに約1800名の患者さんを診療しました。そのうちの863人が重症患者ですが、もしドクターヘリがなかったとしたら、重症患者のうち130人ぐらいが多く亡くなっていて、さらに120人ぐらいが後遺症の残る結果になっていただろうと考えられています。つまりドクターヘリを使うことで救命率が大きく上がっていて、しかも後遺症の残る症例が減っているという事実があるのです。

■ドクターヘリは空飛ぶ病院!?
ドクターヘリは救急現場のすぐ近くに降りたりしますので、狭い場所でも離着陸できるように、その機体の大きさは中型機に限られます。機内は思った以上に狭く、どんな事態にも対処できるようにストレッチャーをはじめ、人工呼吸器・除細動器・心電図・吸引器・超音波診断装置・各種医薬品・酸素ボンベなど、様々な医療機器が搭載されています。小さな機体に病院を丸ごと詰め込んだような感じです。
ただし救急現場では、ドクターヘリの中で治療を行うわけではありません。救急現場に着いたら、まずは現場に来ている救急車の中で診断と治療をひと通り行って、それからドクターヘリに運び、ヘリの中ではしっかり安定させた状態で、経過観察しながら搬送するのです。

■活躍するドクターヘリ
ドクターヘリの運航は、飛行経験の豊富な民間の運航会社によって行われています。久留米大学病院の運航管理センターには、機長、整備士、運航管理担当者の3名が常駐して、緊急出動に備えています。
去年1年間の出動回数は359回でした。悪天候などで運航できなかった日を除けば、1日に1回は出動していることになります。度重なる出動で久留米大学病院のドクターヘリは、その必要性が広く認識されるようになり、段階的に運航範囲を広げて、現在では福岡県と佐賀県の全域、さらに大分県の一部にも運航しています。
そして今年の12月には、熊本県でもドクターヘリの運航が始まる予定で、熊本から医師や看護師が久留米大学病院に研修に来ています。

■ドクターヘリを呼ぶには?
医療機器や医薬品を搭載したヘリコプターで、医師や看護師を救急現場へ運ぶドクターヘリですが、救急車のように誰でも呼べるワケではありません。救急隊が出動現場で一刻も早い医師の治療が必要と判断した場合に、消防本部を通して運航管理センターへドクターヘリの出動が要請されるのです。久留米大学病院では出動要請が入り次第、医師と看護師は1階の高度救命救急センターから15階のヘリポートまで、直通エレベーターで駆けつけます。

■ドクターヘリと救急車の連携で命を救う!
ドクターヘリは、どこにでも降りられるわけではありません。着陸場所には電線などの障害物がなく、ある程度の広さが必要です。そこで臨時のヘリポートであるランデブーポイントで救急車と合流して、患者の治療にあたります。最も早く現場に到着して応急処置ができる救急車と、最も早く現場に医師を運んで適切な治療ができるドクターヘリ。それぞれの長所を組み合わせることで、より良い救急医療が実現できるのです

今年3月に起きた東日本大震災では、久留米大学病院のドクターヘリをはじめ、全国から16機が被災地に派遣され、負傷者や入院患者の救出活動にあたりました。いざという時、直ちにかけつけて命をつなぐ、そんなドクターヘリの活躍を願わずにはいられません。

肺結核

 
今回、肺結核についてお話を伺ったのは、
九州大学病院 呼吸器科の原田 英治(はらだ えいじ)先生です。


■肺結核とは?

結核菌が肺に感染して起こる病気です。
結核菌は全身のあらゆる臓器に感染しますが、ほとんどが肺に感染するため、“結核=肺結核”と考えて構いません。
結核といえば“過去の病気”というイメージが強いですが、今でも毎年3万人の結核患者さんが発生しています。
高齢者が多い一方で、若い人にも増えています。


■結核菌とは?

大きさおよそ2,5㎛(=0,0025o)。
咳やくしゃみなどで空気中に放出され、それを吸い込むことで感染します。
肺結核は近年、重症化する人が多いと言われ、診断後1年以内での死亡率は増加傾向にあります。
また平成に入って一時、患者数が増え、平成11年には“結核緊急事態宣言”が出され、注意が促されました。


■感染の仕組み

結核菌に感染してもすぐに肺結核を発症するわけではありません。
体には細菌やウイルスといった異物が侵入した際にそれを退治する“免疫反応”という働きがあり、結核菌に感染しても90%の人は免疫反応で活動を抑え込んでしまいます。
しかし結核菌は体の外に排除されたわけではなく、体の中でいわば眠った状態になります。
そして体力が落ちたり、病気になったり、免疫力が落ちて体の抵抗力が弱くなると結核菌は目を覚まして活動を始める、つまり、肺結核を発症するということになります。



■注意すべき人は?

免疫力は高齢者や乳幼児、糖尿病やがんの人、人工透析を受けている人、免疫力を抑える薬を服用している人などは低いとされています。
さらに日頃から過大なストレスにさらされていたり、疲労が溜まっていたりする人も免疫力が落ちていると言われています。


■肺結核の怖い点とは?

適切な対処をしないと人から人へ次々に感染するということ。
感染していたら体調次第でいつ何時、発症するか分からないということ。
人によっては重症化が一気に進んで、死に至る可能性があるということ。
最近では治療薬に対して“耐性菌”が増えているということが挙げられます。


■肺結核の症状

初期では無症状のこともありますが、多くは普通の咳や痰に始まり、進行するとその痰に血が混じりだします。
併せて胸が痛い、息苦しいなどの症状も起こります。
また全身症状として発熱や寝汗、体重減少や食欲不振、倦怠感といったものも見られます。
症状は風邪に似たような感じですが、咳が3週間以上も続いておさまらない場合では肺結核を疑う必要があります。


■まとめ

結核菌をはじめとした体内に潜む細菌類は、体の免疫力が落ちた時に勢いを増します。
免疫力低下の原因は身近なところだと日頃の不摂生が挙げられます。
病気に負けない強い体作りのためにもまずはきちんとした生活習慣を心がけましょう。

イビキ止めてもイキ止めないで!睡眠時無呼吸症候群

 
今回、「睡眠時無呼吸症候群」についてお話を伺うのは、九州大学病院、睡眠時無呼吸センター、センター長の安藤真一(あんどう・しんいち)先生です。

■いびきを軽く見るなかれ!?
ハタ迷惑な夜中のいびき…突然止まったかと思うとまたすぐ再開したり、いっそのことずっと止まってくれればいいのに!なんて思いがちです。でも、いびきが止まったからといって安心してはいけません。もしかしたら止まったのはいびきではなくて、息かも知れないんです。
睡眠時無呼吸症候群は文字通り、睡眠時に無呼吸状態になる病気で、全国におよそ200万人の患者がいると考えられています。病気の主な特徴は毎晩のイビキですが、本人は寝ているために自覚がなく、気づいてもたかがイビキと軽く考えて、ほったらかしにしている人が少なくありません。

■睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が10秒以上とまる無呼吸や、呼吸の量が半分以下に落ちてしまう低呼吸が、夜中にくり返し起こる病気です。こうした無呼吸や低呼吸が一晩中に30回以上、もしくは1時間に5回以上見られて、さらに昼間の眠気といった症状が伴うと、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
睡眠中に無呼吸を起こしていると、周りの人や本人は「このまま息を吹き返さないのでは?」と心配になったりしますが、息が止まったまま命を落とすということはほとんどありません。しかし重症な場合は、息を吹き返すために微小覚醒と言われる覚醒を、一晩に数百回もくり返すことがあります。その結果、朝起きにくかったり、起きた時に頭が重かったり、昼間たまらなく眠たい、仕事の能率が落ちる、事故を起こしてしまうといったことが起こります。

■睡眠中に呼吸が止まるワケ
睡眠時無呼吸症候群は、空気の通り道である気道が塞がることによって引き起こされます。
上を向いて寝ると、誰でも多少は舌のつけ根や軟口蓋(なんこうがい)と呼ばれる部分が落ち込んで、気道が圧迫されますが、肥満で首やあごに脂肪がついていたり、痩せていてもアゴが小さいとこうしたことが起こりやすくなります。他にもアデノイドなどの病気で肥大した扁桃腺(へんとうせん)に圧迫されるなどして、気道が狭くなります。すると息を吸う時に、狭くなった気道の壁が吸い寄せられて、気道が閉じてしまうのです。

■社会的にも悪影響を及ぼす合併症
睡眠中に無呼吸や低呼吸をくり返していると、体の中では酸素濃度が大きく下がり、二酸化炭素の濃度が上がっていきます。さらにくり返して覚醒する結果、睡眠不足が起こってしまいます。こうしたことがすべて関連して、高血圧・高脂血症・糖尿病といった生活習慣病を起こしたり、すでにこういう病気を患っている人はそれを悪化させるということが分かっています。
主な合併症には高血圧・狭心症・心筋梗塞・心不全・不整脈・脳血管障害など非常に多くの病気があり、他にも糖尿病・脂肪肝・認知症・インポテンスや夜間頻尿といった病気にも関連があります。健康な人と比べると、高血圧では約2倍、狭心症、心筋梗塞では約3倍、脳血管障害は約4倍、糖尿病では約1.5倍ほど発症のリスクが高まるという報告もあります。
さらに無呼吸の影響で熟睡できないため、仕事中や移動中に強烈な眠気に襲われたり集中力が低下したりして、交通事故や労働災害など深刻な事態を招くリスクが高まります。このように、睡眠時無呼吸症候群は本人だけでなく、社会的にも悪影響を及ぼすことが懸念されているのです。

■睡眠中にチェック!診察と検査について
睡眠時無呼吸症候群の検査は、夜間寝ている間に行わなければなりません。
診察では、まず問診で昼間の眠気などの自覚症状について詳しく聞きます。そして睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、睡眠中の呼吸の様子などを調べる簡易検査用の機器を自宅に持ち帰って、自分で検査します。その結果、症状がある程度ひどいということになると、今度は病院に一泊してポリソムノグラフィー検査をすることになります。睡眠中の呼吸や身体への影響を詳しく調べるために、心電図や脳波、筋電図、呼吸の状態、血液中の酸素や二酸化炭素の濃度といった様々なセンサーを体中に装着して、患者が眠っている間、一晩中モニターします。
この検査は夕方に入院して、翌朝起きたらすぐに退院できるので、平日であっても仕事に支障をきたすことなく、検査を受けることができます。

■劇的効果を実感!睡眠時無呼吸症候群の検査とは?
睡眠時無呼吸症候群の患者には30〜40秒程度の無呼吸が多く見られますが、中には2分間も呼吸が止まっている症例もあり、血液中の酸素濃度が50%以下になることもあります。一般に血液中の酸素濃度は90%を切ると、体の細胞に必要な酸素が足りなくなって様々な不調を起こしてくると言われていて、無呼吸の体への影響がいかに深刻かが分かります。
睡眠時無呼吸症候群の治療は、軽症の場合は減量や生活習慣の指導で症状が改善することもありますが、ある程度病状が進んでいる場合には、CPAP(シーパップ)と呼ばれる装置を使った治療が効果的です。CPAP療法は、鼻につけたマスクから一定の圧力の空気を送り込んで、睡眠中に気道が塞がらないようにする治療法で、その効果を維持するには毎日使用する必要があります。マスクを着けたままでは眠りにくいと思われがちですが、特に重症患者ほど睡眠不足の影響で思いの外すんなりと眠れるそうです。治療の効果が現れるのは早く、多くの場合1度使用すれば、翌腸には目覚めのスッキリ感など劇的な効果を実感できるとされています。

睡眠時無呼吸症候群は、適切な治療を受ければ必ず改善します。でも、たかがイビキで病院なんて!といって、治療を受けていない人も少なくありません。イビキは本人だけでなく周りの迷惑にもなるので、気づいたら早めに専門医を受診しましょう。

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