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周産期医療

 
今回、周産期医療についてお話を伺ったのは、
福岡大学医学部 産婦人科 教授の宮本 新吾(みやもと しんご)先生です。

■周産期医療とは?

周産期とは妊娠満22週から出生後1週未満までの期間です。
そして周産期医療とはその前後の期間を含めて産科と小児科が一体となって
母子をケアする医療のことを言います。


■周産期医療の大切さ

妊娠から出産までの間、
妊婦や胎児、新生児にはさまざまな事態が生じる可能性があります。
かつてはそれらによって妊婦や胎児たちが命を落とすケースも少なくありませんでした。
そこで平成8年度から国の支援事業として
全国各地に周産期母子医療センターの設置が進められていて、
妊婦や胎児、新生児に起こる突発的な事態に対応できる
医療施設の充実が目指されています。


■日本の周産期医療の現状

日本の周産期に関する予後(妊婦死亡率、新生児死亡率など)は大変良好で、
世界のトップレベルをこの10年間走っています。
日本ではおよそ50年前に比べ、妊産婦死亡数は80分の1に激減しました。
その一方で、超低出生体重児はおよそ30倍に、
昨今、話題にのぼる高齢出産(35歳以上)も3,5倍に増えています。


■高齢出産について

昨今増加傾向にあり、ここ数年の統計でも
母親の年齢が20代から30代前半での新生児出生数は減っているのに対して、
高齢出産での出生数は着実に増えています。
高齢出産では産道の組織がかたくなって通常の経膣分娩が難しかったり、
高血圧症や糖尿病などの合併症が起こりやすいと言われています。


■現在の周産期医療の問題点

産婦人科医師の不足と、それに伴う長時間勤務など労働環境の悪化が挙げられます。
そのことは地域や所得などによるいわゆる“医療格差”を広げる可能性をはらんでいて、今後の対策が急がれます。


■先生よりまとめ

周産期医療をもっと充実させて、
ひとりでも妊婦さん、それから新生児を助けることを続けるということが
私たちの使命であると考えています。

インフルエンザ

 
今回、インフルエンザについてお話を伺ったのは、
国立病院機構 九州医療センター名誉院長、博多駅前かしわぎクリニック院長の
柏木 征三郎(かしわぎ せいざぶろう)先生です。

■今シーズンの流行について

インフルエンザウイルスにはA・B・Cの3つの型がありますが、
人間に大きな流行を起こすのはA型とB型です。
従来はAソ連型のH1とA香港型のH3、B型の3種類が流行していましたが、
今シーズンはA香港型とB型の流行が考えられています。


■インフルエンザの予防

ワクチンによる予防接種が最も大切です。
予防接種は感染をある程度防ぐだけではなく、
感染した場合に重症化を防ぐ効果も認められています。
予防接種は受けてから効果が現れるまで2週間程度かかるとされています。
インフルエンザの流行は例年1月頃から本格化するので、
それに間に合うように12月中旬までには予防接種を受けましょう。
特に12歳以下の子どもは2週間から4週間離しての2回接種が推奨されています。
2回目を12月中旬までに済ませるには遅くとも11月中には1回目を接種しましょう。


■どうして毎年、予防接種を受けないといけないの?

私たちの体にはウイルスに1度感染すると「終生免疫」が作られて、
再び同じウイルスに感染することはなくなります。
しかしインフルエンザウイルスは毎年 形を変えるので終生免疫ができません。
またインフルエンザワクチンの有効性は6ヵ月程度です。
以上の理由から毎年の接種が必要になります。
現行のインフルエンザワクチンにはH1、H3、Bの3種類の株が入っています。
もしインフルエンザワクチンを接種しないと
その3種類が流行した場合に最大3回、インフルエンザにかかる可能性があります。


■インフルエンザ感染ルート

せきやくしゃみによる飛沫感染と空気中に漂うウイルスを吸い込む空気感染、
ウイルスが付着した手で目や口を触って感染する接触感染の3つです。
飛沫感染を防ぐにはマスクの着用が効果的です。
特に感染した人は積極的にマスクを着用して周りの人にうつさないようにしましょう。

空気感染を防ぐには加湿器などで部屋を乾燥させないことが大切です。
また流行中は人ごみを避けるなど無駄な外出を控えて、
ウイルスとなるべく接触しないように心がけましょう。

接触感染を防ぐには外出後の手洗いやうがいが効果的です。
特に手洗いは石けんで15秒以上行うようにして、
洗った後は清潔なタオルやハンカチで水を十分に拭き取りましょう。


■抗ウイルス薬について

インフルエンザに発症した時には48時間以内に抗ウイルス薬を服用すれば、
ウイルス量が減って次第に回復に向かいます。
現在4種類の抗ウイルス薬がありますが、
その中のタミフルには服用後に異常行動が起こるとされています。
しかし他の薬剤でも起こることがあるので、
異常行動はインフルエンザに伴う精神神経疾患と考えられます。
特に小さい子どもに抗ウイルス薬を投与された時は十分に行動をチェックしてください。

水素のチカラ

 
今回、水素のチカラについてお話を伺ったのは
原土井病院 整形外科部長の石橋 徹(いしばし とおる)先生です。

■なぜ医療現場に水素!?

私たちは呼吸によって酸素を取り込んでいますが、
酸素が細胞の中に入ると最大10%程度が“活性酸素”に変化します。
活性酸素は遺伝子を傷つける力が非常に強いとされていますが、
水素(※水素分子)は活性酸素の中でも特に有害な“ヒドロキシルラジカル”に反応して
それを無毒化し、結果的に水にしてしまいます。


■水素を取り込む方法とメリット

水素を体内に取り込む方法には水に溶かして飲用する、
点滴用の液体に水素を溶かして血液中に送り込むというふたつがあります。
水素を用いるメリットとしては、
体の主要成分であるタンパク質に影響を与えないので副作用がほとんどないこと。
薬剤との併用ができること。
薬物ではないので健常者も利用できることなどが挙げられます。


■全国の医療機関の動き

昨今、大学病院を中心とした全国の医療機関で
水素を適用した臨床研究による効果が発表されています。
パーキンソン病という活性酸素が関わる神経難病に対して、
名古屋大学と順天堂大学から飽和1.6ppmの飽和水素水で
ある程度期待ができるという発表がされました。
透析では福島県立医科大学が腹膜透析に水素を含有した透析液を応用しています。
原土井病院でも最近、リウマチ患者に関する論文が完成しました。

■水素がもたらす“抗酸化作用”とは!?

ビタミンCやEは活性酸素を除去する力“抗酸化能力”が強いと言われています。
しかしビタミンCやEは細胞膜を自由に通り抜けられるわけではなく、
細胞内に入り込むのに限界があると考えられています。
ところが水素は透過力が非常に強く、細胞内と外を自由に行き来できます。
しかも細胞内にあって活性酸素がたくさん生まれるミトコンドリアの中にまで
入りこんで活性酸素を除去する、画期的な抗酸化物質だとされています
水素は体の酸化(=老化)を抑える頼もしい味方として期待が持たれています。


■水素が“活性酸素に由来する病気の症状を改善する”!?

誰でも呼吸によって体の中に活性酸素はできますが、
それとは別に“炎症”があっても活性酸素が作られます。
炎症に由来する病気は無数にあり、生活習慣病も多く含まれていますが、
特にリウマチでは全身の関節を中心に起こる炎症によってできる活性酸素を
水素で抑え込めば、薬とは違った全く違った側面から治療の助けになるのではないかと期待されます。
実際に石橋先生の臨床研究では関節リウマチに水素を投与したところ炎症がおさまり、
症状が改善した実例もあります。

その他にも活性酸素は遺伝子にも傷をつけ、
そこで生まれた物質はがん発症に大きな影響を与えるとされています。
水素はその物質を撃退する力があるとも考えられています。


■水素の今後

ひとつは酸化から遺伝子を守ることが期待されます。
5年後10年後に遺伝子の酸化や活性酸素によって引き起こされる
さまざまな病気の発症率を大幅に減らすことができるかもしれません。
もうひとつは炎症性の病気や活性酸素によって悪い状態になっている病気に対して、
医療を側面から助ける効果が期待されます。

傷のケア

 
今回、傷のケアについてお話を伺ったのは、
福岡大学医学部 形成外科教授の大慈弥 裕之(おおじみ ひろゆき)先生です。


■傷跡について

一般的に皮膚のしわに沿ってできた傷は跡になりにくく、
しわを横切るようにできた傷は跡になりやすいとされています。
さらに傷口が化膿してしまったり、傷のまわりの血行が悪かったりすると、
傷の修復がうまくいかずに跡が残りやすくなります。
傷跡は動かしやすい所や皮膚が突っ張られやすい所にできやすいとされています。


■傷の治し方

傷を治す上で1番大切なのは感染・汚染の防止です。
そのためにはまずよく洗うことが必要で、
水道水で構わないので汚れや異物などを取り除くことが大事です。
その後に傷を塞ぎますが、最近では傷を乾燥させないような被覆材が市販されているので、そのような物で傷を覆うと良いでしょう。

これまでは傷が化膿するのを防ぐために、
傷口を消毒薬で殺菌してガーゼを当てるという治療が広く行なわれてきました。
ところが消毒薬では十分に殺菌できない上に、
細菌と一緒に傷を治す細胞まで損傷してしまいます。
さらにガーゼを使用すると傷口の水分が吸収されて乾燥したり、
ガーゼが治りかけの組織に付着して、はがす時に傷を痛めてしまったり、
かえって傷の治療を妨げることが分かってきました。
また傷が乾燥するとできるかさぶたは、傷の治りを遅らせて傷跡が残る原因になります。
傷をきれいに治すにはかさぶたを取り除いて被覆材で覆いましょう。

またこれからの季節はストーブや炊飯器の水蒸気によるやけども増えてきます。
その場合でもまずは水道水で少なくとも5分以上は冷やしましょう。
水ぶくれができるような大きなやけどや顔、手など目立つ所のやけどでは
形成外科か皮膚科を受診すれば飲み薬や注射薬、軟膏などでの治療が行われます。
また最近ではレーザーも使えるようになってきました。
手術では傷を目立たなくしたり皮膚の移植が行われますが、
傷の方向を変えたり、一直線の傷を点線にするような形で目立たなくするなど
いろいろな技術で修正手術が行われます。


■まとめ

傷跡の治療では傷跡が引きつって痛みがある場合や動かしにくい場合、
特にまぶたや唇、関節、手足などの傷跡には保険適用が認められることもあります。
傷跡が気になるようであれば形成外科を受診して専門医の診察を受けましょう。

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