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花粉症

 
今回、花粉症についてお話を伺ったのは
宗耳鼻咽喉科医院、院長の宗 信夫(そう のぶお)先生です。


■今年の花粉飛散量は?

九州各県の今年の飛散予測値は過去10年間の平均値の6〜7割程度と予測されています。
しかし何も対策をしないとひどい症状が出ることがあるので油断は禁物です。


■花粉症の仕組み

花粉症は人間に本来備わっている「免疫反応」が過剰に働いた結果起こるとされています。
「免疫」とは病気を免れる力のことで、体内に悪影響を及ぼす病原菌などの異物が侵入しようとした際にそれを阻止したり取り囲んで退治したりしてくれる体の働きのことです。
一方、花粉そのものは病原菌ではないので本来であれば免疫機能に無視されても良いはずです。
しかし、なぜか体が花粉のことを悪さをする異物と認識してしまい、免疫機能を“スイッチオン”の状態にしてしまう、この結果起こるのが花粉症です。


■花粉症対策

「出ない」・「入れない」・「持ち込まない」こと。これは治療に優先して大事なことです。
@なるべく外に「出ない」こと。
特に空気が乾燥し暖かい日は花粉が飛びやすいので、外に出ない工夫をしましょう。
A花粉を体内に「入れない」こと。
帽子やマスク、最近では花粉対策用のメガネなども販売されているので、上手に使って、目・鼻・口をしっかりガードしましょう。
B室内に「持ち込まない」こと。
外出時は花粉が付きにくいナイロン製などの服装で。
室内に入る前に花粉を払い落しましょう。

その他にも外に干した布団や洗濯物を取り込む際には丁寧に花粉を払い落とす。
窓はなるべく開けない。部屋の中はこまめに掃除をする。
特に窓の近くの床には花粉が多く落ちていると言われているので拭き掃除は有効です。
■花粉症の治療法

そういった普段の生活での対策と併せて、症状に応じた適切な治療を受けることが大切です。
治療は薬物療法が主体になります。
服用してもっとも効果が早いと言われているのが「抗ヒスタミン剤」でくしゃみと鼻水に対して有効とされています。最近では眠気を抑えるタイプも増えています。

またステロイドを直接鼻の中にスプレーする「局所ステロイド薬」は、くしゃみ・鼻水、鼻づまりといった症状が比較的早く改善するとされています。
ステロイドの使用量は少なく、体に吸収される量もわずかなので副作用の心配はほとんどありません。

「遊離抑制剤」は服用を始めてから最低でも2週間は続けないと効果が出てきませんが、眠気や口の渇きといった副作用が非常に少ないとされています。
「ロイコトリエン拮抗薬」は鼻づまりの原因物質“ロイコトリエン”の働きを抑えます。

やや時間はかかりますが根本的な治療として「免疫療法」があります。
これは原因となっているスギ花粉に対して、体がだんだん反応しなくなるように、免疫の機能を変える方法です。
免疫療法では花粉のエキスをまずはごく少量注射し、しだいに量を増やしていきます。
この注射を週2回、3カ月前後続け、その後は月1回のペースに落とします。
これを3年から5年続けるというものです。
体内に入ってきた花粉を体が異物と認識しなくなることで症状が起こりにくくなります。


■まとめ

花粉症対策では体力を落とさないことが大事です。
そのためにも規則正しい生活習慣を心がけましょう。
また栄養バランスのとれた食事を朝、昼、晩きちんと取ったり、趣味などを持ってストレスをためこまないことも大事です。

酒とタバコが直撃!のどのがん

 
今回、「のどのがん」についてお話を伺うのは、国立病院機構九州医療センター、耳鼻咽喉科・気管食道科、科長の山本智矢(やまもと・ともや)先生です。

■原因は飲酒と喫煙
ほんのひと昔前は、大人の嗜みとされていたお酒とタバコ。体に悪いと分かっちゃいるけど、やめられないのが玉に傷…いえいえ、のどに傷です。実はのどにできるがんの多くは、飲酒と喫煙が原因だと言われているんです。

■のどのがんの特徴
のどは咽頭(いんとう)と喉頭(こうとう)の2つの部位からできていて、咽頭は鼻に近い方から順番に上咽頭、中咽頭、下咽頭、そして食道へと続いています。また、喉頭は下咽頭の前面にあって、気管へと続いています。がんはこれらのどの部位にもできますが、特に多いのが喉頭がんと下咽頭がんです。喉頭がんは主にタバコ、下咽頭がんは主にお酒の影響が大きいと考えられています。
のどのがんは50歳代以降に増加する傾向があり、女性より男性に多く、下咽頭がんでは女性の4倍から5倍、喉頭がんでは女性の10倍以上の頻度で、男性に発症しやすいと言われています。

■喉頭がんと下咽頭がんの症状とは?
喉頭がんと下咽頭がんの症状として特徴的なのが“声がれ”で、風邪でもないのにしわがれ声が続き、徐々に進行します。これはがんによって声帯を動かす神経が麻痺するためで、さらに進行すると、空気の通り道が狭くなるために息苦しくなるなど、呼吸困難の症状が現れます。
また下咽頭がんの場合、食べ物を飲み込む時に何か引っかかるような異物感があったり、のどや耳の奥に鋭い痛みを感じる事があります。これは下咽頭と耳をつなぐ神経によって、下咽頭の痛みが耳に放散痛となって現れるためで、進行した喉頭がんに見られることもあります。
さらに下咽頭がんは首のリンパ節に転移しやすく、のどの症状は全くないままリンパ節が腫れることもあり、首のしこりがきっかけで病院を受診する人も少なくありません。

■早期治療が肝心!
がんの治療は主に手術療法、放射線療法、抗がん剤による化学療法の3つですが、どの治療法を選んだり組み合わせるかは、がんのタイプや進行具合、一般的な健康状態や年齢によって決まります。喉頭がんと下咽頭がんの治療では、なるべく音声機能を残すために、放射線療法と化学療法を優先します。これでがんが消えたらさらに放射線療法を追加して終了します。がんが消えない場合は手術を行って、首のリンパ節に転移がある場合は、がんとリンパ節をまとめて切除する必要があります。さらに下咽頭がんの場合は、手術で欠損した食道の部分に小腸の一部を移植して再建する必要があるため、大がかりな手術になることも少なくありません。
喉頭がんも下咽頭がんも初期であれば、放射線療法と化学療法で声帯を温存して、声を失うことなく治療することができます。しかしがんが進行すると、喉頭がんであっても下咽頭がんであっても、声帯ごと喉頭を摘出しなければなりません。
特に下咽頭がんは、早期だと症状がないために発見しにくく、何らかの症状が気になって受診した患者の50%から60%に、首のリンパ節への転移がみられたという報告もあります。食事中にのどの同じ場所がいつもしみたり、風邪でもないのに声がかすれるといった症状が2週間以上続く場合は、なるべく早めに耳鼻咽喉科を受診してきちんと検査を受けましょう。

■進歩した画像診断
のどのがんの診断は、まず視診と触診でがんの大きさや形を見ます。さらにがん表面の様子や周りの組織との癒着の状態を確認し、直接観察できない部分は、内視鏡検査を行います。さらにレントゲンやエコー、CT、MRIなどの画像診断を用いて、がんとその周りの組織を観察し、最終的にはがんの一部を切除したり、針で刺すなどして採取した組織を調べます。また近年は画像診断の進歩がめざましく、最新の技術を取り入れたNBI内視鏡は、波長の短い特殊な光で粘膜表面の微細な血管を観察することができるので、これまでより早期のがんを発見しやすくなりました。

■のどのがんを防ごう!
のどのがんは長年にわたる大量のタバコや、アルコール度数の高いお酒の飲みすぎが原因なので、タバコをやめてお酒を控えることが何よりも予防につながります。さらにビタミンBや葉酸、βカロチンなどを含んだ緑黄色野菜は、がんを予防することが知られていますので、バランスの良い食事と規則正しい生活で、免疫力を高めることが大事です

のどには呼吸をはじめ、声を出したり物を飲み込んだりと、生きていく上で欠かせない大切な働きがあります。がんでも早期に治療すればこうした機能を失わずにすみます。特にお酒とタバコがやめられない人は、のどの不調には十分気をつけて下さい。

内臓脂肪

 
今回、内臓脂肪についてお話を伺ったのは
福岡大学医学部 心臓・血管内科学 主任教授の朔 啓二郎(さく けいじろう)先生です。


■内臓脂肪とは?

内臓のすき間についた脂肪のことで
そこから生まれる物質が生活習慣病の発症や進行に大きな影響を与えます。
体内の栄養分はエネルギーとして使われないと、さまざまな過程を経て、中性脂肪として皮下と内臓に蓄えられます。
ちなみに体内に蓄積される脂肪がどのような仕組で皮下と内臓に振り分けられるのか、そのメカニズムはまだ分かっていません。


■肥満症の診断について

有効とされるのが体重を身長で2回割る“BMI”という測定方法です。
この数値が25以上だと肥満ということになります。
さらに、おへその周りを測ることを復位測定と言いますが、復位が男性で85p以上、女性で90p以上だと内臓肥満が多いということになります。
その一方で、BMIやお腹周りの値には該当していなくても内臓脂肪がしっかりついている場合があります。
これが“隠れ肥満”。お腹周りが大きくないという人でも注意が必要です。


■内臓脂肪の影響

内臓脂肪は非常に分解されやすく、その中からさまざまな物質が出てきます。
その物質が肝臓に行って中性脂肪をたくさん作ることで“善玉コレステロール”と言われているHDLコレステロール値が低くなる。
血管が収縮して血圧が上がる、血糖値も上昇する。
つまり内臓脂肪が多くなることで高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が起こりやすくなります。



■“死の四重奏”

高血圧症、糖尿病、脂質異常症、そして内臓脂肪型肥満は合わせて“死の四重奏”と呼ばれ、血管がもろく固くなり、弾力性がなくなる“動脈硬化”の要因になります。
動脈硬化は心筋梗塞、脳梗塞といった命に関わる深刻な疾患の引き金となります。
その他にも皮下脂肪を含めて脂肪のつき過ぎは睡眠時無呼吸症候群や痛風、脂肪肝、胆石症など、全身の病気の発症や進行に影響を与えるので注意が必要です。


■内臓脂肪をつけないために

内臓脂肪は“つきやすく、取れやすい”という特徴があります。
内臓脂肪をつけないためには食事や適度な運動でスラリとした体形をキープするように心かけることが大事です。
食事は野菜や魚を中心にし、脂肪分の取りすぎに気をつけて
朝・昼・晩 3食きちんと取りましょう。
そして運動で脂肪を消費する。
ウォーキングやジョギングあたりから始めてみるか!、ということになるかと思いますが。
効果的な運動量は少し汗が出る程度の運動になります。
ウォーキングでは少し早足で腕をしっかり振って歩く。
1分間の脈拍100回を目安に30分、毎日続けることが大事です。


■先生よりまとめ

アメリカ人と比べても、最近の日本の若い人の食生活はもっと欧米化になってきているのが現状です。
ですから内臓脂肪が溜まるとか、カロリーをたくさん取るとか
そういうことを良くないと思う意識が必要です。



まだまだ流行中!?油断大敵!マイコプラズマ肺炎

 
今回、「マイコプラズマ肺炎」についてお話を伺うのは、福岡大学医学部、呼吸器内科、教授の渡辺憲太朗(わたなべ・けんたろう)先生です。

■流行が拡大中!?
以前は4年に1度、なぜかオリンピックが開催される年に流行することから、別名“オリンピック病”と呼ばれていたマイコプラズマ肺炎。ところが10年ほど前から、毎年流行をくり返すようになり、この冬はついに過去最多の患者数を記録するなど、流行の規模が次第に大きくなってきています。流行は春先まで続くと予想されているので、まだまだ油断はできません。

■マイコプラズマ肺炎の特徴は?
マイコプラズマ肺炎の症状で最も特徴的なのは、激しいせきです。発熱や全身の倦怠感といった症状も出ます。せきはたんがあまり出ない空ぜきで、一番最初に発熱がみられますが、熱が引いても咳がずっと続くことがあり、一ヵ月ぐらいせきが続くことも多いとされています。
さらにマイコプラズマというと、普通は肺炎というイメージがありますが、実際に肺炎になる方は、実はそれほど多くはありません。感染しても気管支炎だけで終わる方が圧倒的に多く、一部の人が肺炎になります。
マイコプラズマ肺炎の患者は、およそ8割が14歳以下と若年層に多いのが特徴で、乳幼児の場合は風邪程度で済みますが、高齢者が発症すると重症化しやすいとされています。
マイコプラズマ肺炎の流行は、インフルエンザのように広い地域で感染が広がるのではなく、主に学校や職場、家庭内など、狭い地域や集団での流行が、散発的に発生するのが特徴です。

■原因と治療法について
マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマ・ニューモニエという細菌によって引き起こされます。マイコプラズマ・ニューモニエは通常の細菌とは異なり、細胞壁がありません。一般的な肺炎の治療に使われるペニシリンなどの治療薬は、細胞壁の合成を阻害することで効果を発揮するため、細胞壁のないマイコプラズマ・ニューモニエにはペニシリンが効きません。
そこで治療にはマクロライドやテトラサイクリンという内服薬が使われます。ただし最近は、マクロライドが効かないマイコプラズマ肺炎も多く、そういった場合はニューキノロンという内服薬を使うこともあります。
マイコプラズマ肺炎になっても多くの人は軽症で済み、自然治癒することも少なくありません。ただし、もともと気管支喘息がある場合は、マイコプラズマ肺炎によってせきがひどくなり、喘息発作を引き起こすことが多いとされています。喘息の治療で使用する気管支拡張薬の中には、マイコプラズマ肺炎に効く抗菌薬と相互作用を持つ物もあるため、使用には十分な注意が必要です。

■診断から治療は迅速に!
マイコプラズマ肺炎は子どもなどの若年層に多いので、診断では年齢が重要になります。症状としては非常に激しいせきと発熱があり、胸部レントゲン写真で肺に雲りガラスのような影があれば、肺炎と診断されます。さらに血液中の白血球があまり増えないという、マイコプラズマ肺炎の特徴が確認されれば、マイコプラズマ肺炎を疑って治療を始めます。
確定診断のためには、血液中のマイコプラズマに対する抗体価が上がっていることを確認しなければなりません。ただし、それを待っていると治療が間に合わないので、すぐに診断をつけて治療をスタートするというのが一般的です。

■マイコプラズマ肺炎を防ごう!
マイコプラズマ肺炎は飛沫感染で広がります。せきやくしゃみで飛び散った微細な唾を、周囲にいる人間が吸い込んで感染するので、それを予防するためにはインフルエンザと同じように手洗い、うがい、マスクが大事です。人に移さないためにもかからないためにも、帰宅時の手洗いとうがいや、外出時のマスクはとても大事です。
特にうがいはいきなり行うと、口についた細菌やウイルスが奥に流れ込んでしまう可能性があるので、うがいの前に15〜20秒かけて、口の中に水をまんべんなく広げるような感じで2回、口をゆすぎます。その後同じく15秒から20秒ほどかけて、2〜3回うがいしましょう。
また感染症を予防するために、咳やくしゃみが直接人にかからないようにするのが“せきエチケット”です。せきエチケットの基本はマスクをすることですが、マスクがない場合はティッシュで口元をおおうなどして、飛沫をしっかりとガードすることが大切です。もちろん使用したティッシュはすぐゴミ箱に捨てて、しっかり手を洗いましょう。

マイコプラズマ肺炎の多くは幼稚園や保育所、学校などから子どもを介して家庭へ、そして親が感染して広がっていきます。ですから流行している時期に子どものせきが長引いたり、発熱などの症状がみられる場合は、そのままにしないで早めに呼吸器科や小児科を受診することが大切です。

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