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狭心症

 
今回、狭心症についてお話を伺ったのは、
国立病院機構 九州医療センター 副院長の冷牟田 浩司(ひやむた こうじ)先生です。

■狭心症とは?

心臓には“冠状動脈”という太い血管が取り巻いていて、
心臓の筋肉組織“心筋”に酸素と栄養を運んでいます。
狭心症とは、その冠状動脈の血管内がさまざまな理由で狭くなって
血液の流れが一時的にとどこおった状態です。


■狭心症の原因

血管の壁が固くもろくなって弾力性が乏しくなる「動脈硬化」が進むと
血管内が狭くなって血流が悪くなってきます。
なかでも冠状動脈は動脈硬化を起こしやすい血管のひとつと言われています。
狭心症の原因となる動脈硬化を進める危険因子としては
脂質異常症や糖尿病、高血圧症といった生活習慣病。
さらに普段の生活では喫煙、運動不足、脂肪分の多い食事、ストレスなどが挙げられます。
また性別では男性に、性格では生真面目で几帳面な人に多いとされています。
他、家族に動脈硬化の人がいると発症率が上がると言われています。


■狭心症の種類 その1

狭心症は血流が悪くなることが一番の原因なので、
体を動かしたとき、つまり心臓に負荷・負担をかけたときに起きるタイプが多く、
それを“労作性狭心症”と言います。
労作性狭心症では階段や坂道を駆け足で上った時やテレビ、映画を見て興奮した時などに
胸が締めつけられるような圧迫感に襲われます。
さらに人によってはその痛みが左肩や左手に広がるような感じがしたり、
あごや歯、みぞおち付近が痛いと感じる場合があります。
しかし通常、それらの症状は5分から10分程度でおさまることが多いとされます。
これは体の動きを止めることで心臓にかかっていた負担が減るためです。


■狭心症の種類 その2

もうひとつの狭心症として、じっとしている時に同じような症状が出てくるタイプがあり、
これを“安静時狭心症”と言います。これは冠状動脈が一時的に
けいれんのような収縮を起こして血流が一時的に悪くなるというもので、
“冠攣縮性(かんれんしゅくせい)狭心症”とも呼ばれています。
安静時狭心症はじっとしている時、特に夜や朝方、寝ている時に
突然、胸に痛みや圧迫感を感じます。
その原因は不明ですが、喫煙習慣のある人によく起こりやすいとされ、
目下、タバコが最大の危険因子と考えられています。


■狭心症の注意点

狭心症の多くは通常、症状が起こる状況や頻度、強さなどが比較的一定な場合が多く、
別名“安定狭心症”と呼ばれます。
一方、人によっては症状が頻繁に、しかも強く長く起こりだしたり、
以前はなかった 安静時に発作が起こるといった、
“不安定狭心症”に移行する場合があります。
この不安定狭心症は実は心筋梗塞に移行する率が比較的高く、
安定型狭心症に比べてかなり危険度が高いと言われています。
狭心症の症状があるときには、安定狭心症なのか、
あるいは急いで治療をした方が良い不安定狭心症なのか
しっかり診てもらいましょう。

花粉症

 
今回、花粉症についてお話を伺ったのは、
国立病院機構 福岡病院 耳鼻咽喉科 科長の
押川 千恵(おしかわ ちえ)先生です。

■花粉症の症状

鼻の症状としては、くしゃみ・鼻水、鼻づまりが、
目の症状としては、かゆみ・涙目・充血が挙げられます。
その他、顔の皮膚のかゆみや全身の倦怠感などを訴える人も多くいます。


■かぜとの違い

初期症状はかぜに似ていますが、かぜは通常、1週間から10日で治っていきます。
一方、花粉症は花粉が飛んでいる期間中、症状が続きます。
また花粉症ではまず熱は出ません。さらに花粉症では目のかゆみを伴うのが特徴です。


■花粉症のメカニズム

私たちの体にはウイルスなどの異物が体内に侵入すると
抗体を作ってその異物を排除する「免疫機構」が備わっていますが、
花粉症はこの免疫機構がいわば“暴走”して起きます。

人体にとって本来はまったく害のない花粉に免疫が過剰に反応すると、
花粉に対抗するために体内でIgE(アイジーイー)抗体が作られます。
抗体には相手と結合することでその影響を抑え込む働きがありますが、
IgE抗体は最初、花粉とは結合しないで鼻や目の粘膜にあるマスト細胞にくっつきます。
そこになおも花粉が鼻や目に入ってくると、
IgE抗体はマスト細胞にくっついたまま花粉と結合するため、
刺激されたマスト細胞はアレルギー反応を引き起こすヒスタミンや
ロイコトリエンなどの化学伝達物質を分泌して花粉を体の外に排出しようとします。
その結果、花粉をくしゃみで吹き飛ばす、鼻水や涙で洗い流す、
鼻づまりで体内への侵入を防ぐといった症状が現れます。



■花粉症の検査

血液検査で花粉の抗体があるかどうかを測定します。
皮膚テストでは皮膚の表面に軽く傷をつけ、その上から花粉のエキスを少し垂らし、
表面が赤くなったり腫れたりという反応が見られれば 花粉症という診断がつきます。


■花粉症の治療

薬物療法が中心です。くしゃみや鼻水が強い場合は“抗ヒスタミン薬”、
鼻づまりが強い場合は“抗ロイコトリエン薬”や“血管収縮薬”、
症状がひどくなった場合はいずれの症状にも効く“ステロイド薬”が主に使われますが、
花粉症の程度や症状に応じて併用されることもあります。

また予防的な治療として症状が出る前に抗ヒスタミン薬を使用することで、
発症や重症化を防ぐことができます。効果が出るまでに1〜2週間かかるので、
予防的治療を受ける場合は、花粉シーズンの2週間前から始めると効果的です。

手術療法としては、花粉が飛ぶシーズン前に鼻の粘膜の表面全体を軽く焼いて、
花粉が鼻の中に来た際の反応を鈍くさせる方法があります。
これは鼻の粘膜が腫れ上がって鼻づまりが起こるという症状を抑える効果もあります。

免疫療法(減感作療法)では杉のエキスを少しずつ体内に注射で入れていきますが、
頻繁に通院する期間が数ヵ月必要で、
さらにその後も月1回 通院して、数年かけて治療を受けなければいけません。
期間はかかりますが唯一、完治が望める治療です。


■花粉症の予防

花粉からなるべく遠ざかるということが大事です。
晴れた日や花粉が多いと予想される日には外出を避ける。
外出時にはメガネや帽子を使用して、上着は花粉が付着しにくい素材を選ぶ。
外出から帰ったら、うがい・手洗いをして、
花粉を家の中に持ち込まない工夫も必要です。
さらに日頃からテレビやインターネットなどでの花粉情報で
飛散量の具合をチェックすることも大事です。

パニック障害

 
今回、パニック障害についてお話を伺ったのは、
九州中央病院 メンタルヘルスセンター長、心療内科・アレルギー科 部長の
十川(そがわ ひろし)博先生です。


■パニック障害とは?

ある日突然、“青天の霹靂”のように動悸やめまい、呼吸困難などが起き、
併せて強い不安感が伴います。生涯有病率は100人に3人程度とされていて、
比較的かかる人が多い病気と言えます。
症状はあっても体そのものには特に異常は見られないため、
病院で診察や検査を受けても「どこも悪くない」、「気のせい」などと言われ、
パニック障害であることを見逃されているケースも少なくありません。


■パニック障害の発症要因

まだはっきりとは分かっていませんが、脳内の神経伝達物質の働きに不具合があったり、
不安や恐怖感をつかさどる“扁桃体(へんとうたい)”という脳の組織が刺激を受けて
起こるのではと考えられています。


■パニック障害の特徴

性格はあまり関係なく、誰にでも起こり得る病気とされています。
さらに発症は本人の心身の状態に関係なく、
たとえリラックスしているときでも、突然、症状を引き起こすことがあります。
また発症すると死を意識するほどの激しい不安感にしばしば襲われますが、
実際には“パニック障害そのもので死に至る”ことはありません。


■パニック障害の症状

パニック障害ではまず突然、動悸やめまい、
呼吸困難といった“パニック発作”が起きます。
発作は10分以内に頂点に達しますが、多くの場合は数分から数十分後には治まります。
病院で検査を受けてもどこにも異常は見られず、
“全然問題ないですよ”と言われるのですが、後日また突然に発作が起こります。
すると「パニック発作が今度いつまた起こるか…」という不安な気持ちに襲われます。
これを“予期不安”と言います。
予期不安が進むと飛行機の機内など、逃げ場のないような所で
パニック発作が起こらないだろうかという強い不安にかられようになります。
これを“広場恐怖”と言います。
これらはパニック障害の3大症状とされていて、的確な治療を受けないと、
屋外に出ることが困難になり、人によっては“うつ”状態に陥る場合があります。


■パニック障害の治療

ひとつは薬物療法で脳内の神経伝達物質を増やすSSRIや、
不安症状を改善する抗不安薬が使用されます。
また最近では不安を感じた場所や状況に少しずつ慣れ、
経験を積むことで自信を取り戻す“暴露療法”も進められています。


■先生よりまとめ

パニック障害は決してわがままとか甘えなどで起こるものではありません。
ですから周りの方の協力や理解が大切だと思います。
適切に治療すれば2ヵ月、3ヵ月程度で良くなってきますが、
場合によっては少し長くかかることもあるので、
周りの方も少し長い目で見守ってほしいなと思います。

大人の虫歯

 
今回、大人の虫歯についてお話を伺ったのは
九州大学病院 歯内治療科 診療准教授の前田 英史(まえだ ひでふみ)先生です。


■大人の虫歯の特徴

大人の虫歯には子どもの虫歯と異なる2つの特徴があります。
1つは加齢や歯周病などの影響で歯ぐきが後退して、
露出した歯根部分に虫歯ができやすいということです。
歯根は歯の本体よりも比較的柔らかいために虫歯が進行しやすく
虫歯になりやすいという特徴があります。
特に奥歯の歯根は見えにくいので虫歯が発見されにくいです。
もう1つの特徴は過去の歯科治療で入れた詰め物の周りに
虫歯が発生しやすいということです。
銀歯の下にできた虫歯が気づかないうちに奥へと進行してしまうことがあります。
特に神経を抜いた歯は痛みを感じないため発見がさらに遅れがちになります。


■虫歯の症状

C1からC4までの4段階に分けられます。
C1は虫歯が歯の表層にあるエナメル質の中にとどまっている状態で、
エナメル質には神経が届いていないため痛みなどの自覚症状はほとんどありません。
C2では虫歯が象牙質まで進み、冷たい物や甘い物を食べるとしみるようになります。
象牙質はエナメル質よりとても軟らかいのでこの段階から虫歯は急速に進行していきます。
C3になると虫歯は象牙質の奥にある歯髄にまで達していて、
熱い物がしみたり睡眠中にひどく痛んだりしますが、
放っておくと神経が死んでしまうのでやがて痛みを感じなくなります。
C4は歯の崩壊が進んで歯根(しこん)だけが残った状態です。
削って残せる部分がなかったり歯を支える骨まで溶けていたりすると、
抜歯以外に治療法はありません。


■虫歯になる仕組み

虫歯は細菌感染によって起こる感染症です。
虫歯の原因菌が歯の表面に付着している所に砂糖や炭水化物などの糖が加わると
菌の繁殖が始まり、プラークと呼ばれる菌の塊を形成していきます。
プラークの中では砂糖や炭水化物が発酵して酸が産生されます。
この酸によって歯からカルシウムなどのミネラル成分が溶け出すのが「脱灰」です。
脱灰が進むと歯は次第に白く濁って見えるようになっていきます。
脱灰は食事の度に起こりますが、
唾液で酸が中和されると脱灰された部分にミネラルが戻ってきます。
これを「再石灰化」と呼びます。
脱灰と再石灰化のバランスが保たれていれば虫歯にはなりませんが、
脱灰が優勢になると虫歯へと移行していきます。


■虫歯の治療@

歯に穴が空いていなければ歯磨きなどで再石灰化を促して、
健康な歯に戻すことができます。
ただし歯に穴が空いてしまうと
虫歯の部分を削って詰め物や被せ物をつける治療になります。
虫歯が歯髄に達している場合は一般的に「神経を抜く」と言われる、
歯髄を除去する治療が行われます。
歯髄は毛細血管や神経の集合体で全身の血管や神経とつながっているため、
そのままにしておくと虫歯菌や菌の出す毒素が歯髄から全身に広がる恐れがあります。
そこで歯髄を周囲の組織もろとも削り取り、
虫歯菌の感染が二度と起こらないように除去した後の空洞を消毒して薬剤を詰め、
その上に土台を建ててから被せ物をします。


■虫歯の治療A

虫歯で穴が空いていても歯髄に達していなければ、
基本的には虫歯を削って詰めるという治療になります。
詰めるのは主に「レジン」と呼ばれる合成樹脂です。
レジンは口の中で直接形を整えて固めることができるので、
銀歯のように型を取る工程が必要ありません。
そのため一般的には1回で治療が終了することが多く、
銀歯と比べて歯を削る量が少なくて済むのが利点です。
またレジンと歯をくっつけるためには接着材が必要なのですが、
この接着材が近年飛躍的に改良されたため、レジンの耐久性が大きく向上しました。
その結果、これまではレジンに不向きとされた、穴が大きめの虫歯や、
噛む力が強く加わる場所にできた虫歯に対してもレジンが使えるようになってきました。


■まとめ

虫歯は痛みがない初期の段階なら簡単な治療で済みます。
気になる症状がなくても3ヵ月に1度は歯医者さんで
歯のチェックをしてもらいましょう。

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