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セカンドオピニオン

 
今回、セカンドオピニオンについてお話を伺ったのは、
これまで10年に渡って約2000件もの相談に応じてきた
遠賀中間医師会 おんが病院・おかがき病院 統括院長の
杉町 圭蔵(すぎまち けいぞう)先生です。

■セカンドオピニオンとは

セカンドオピニオンとは患者さんやその家族などが
診断や治療について主治医以外の医師に
“第二の意見”を求めるものです。
セカンドオピニオンは30年ほど前に
アメリカで始まったとされています。
アメリカでは診察の最後に医師の方から
「念のためにセカンドオピニオンを受けますか?」と
尋ねられることが多いとされています。
近年では我が国でも“セカンドオピニオン外来”を設ける
医療機関が増えています。


■「杉町先生の経験談」より

主治医から手術ができないと言われ、
私のところに相談に来きたところ
手術ができたというケースがありました。
後日、その主治医の先生に電話で尋ねたところ、
「自分はこの手術をできない」という返事でした。
レアケースですが、そういう例もあります。


■セカンドオピニオンの相談例

セカンドオピニオンでは
主治医の診断や治療法がよく理解できない、
疑問があって安心して治療が受けられない、
どんな治療をどこで受ければ良いのか分からない、
などいった相談が寄せられます。

■現状として

セカンドオピニオンは主治医から
治療法などについて説明を受けたあと、
患者や家族が別の医師のもとを訪ねるのが第一歩ですが、
一般的に日本では主治医にセカンドオピニオンを受けるということを
言いにくい現状があります。
主治医に内緒で来る相談者もたくさんいるので、
杉町先生のお話では検査結果などの資料があればより良いですが、
なくても構いませんとのことです。


■セカンドオピニオンのメリット

セカンドオピニオンは今、
主治医から受けている診断や治療が適切な場合に、
それを確認できるというメリットもあります。
それによって同じ治療を受けるにしても
患者さん本人が納得できて、
不安を少しでも軽くすることができます。
また家族も全幅の信頼を持って主治医に治療を託すことができます。


■先生よりまとめ

病気の治療は医師と患者さんとの信頼関係が非常に大切です。
信頼関係がない状況で治療を受けると、
患者さんも医師側も不幸です。
ですから信頼関係をより確実にするためにも
セカンドオピニオンを受けて、
その先生からも今の治療がベストであると言われたら
患者さんも納得できて、主治医も確信を持って治療ができます。
「安心して治療をすることができる」、
「安心して治療を受けることができる」という
医師と患者さんとの良い人間関係ができると思います。


■補足

セカンドオピニオンを思い立ったら的確な意見や治療のために
できるだけ検査結果など資料を準備してください。
また相談費用がかかる場合もあるので、
事前の確認をお忘れなくどうぞ。

間質性膀胱炎

 
今回、間質性膀胱炎(かんしつせい ぼうこうえん)について
お話を伺ったのは、原三信病院 泌尿器科 部長の
武井 実根雄(たけい みねお)先生です。


■間質性膀胱炎とは

間質性膀胱炎は膀胱炎という名前はついていますが、
通常の細菌感染による急性膀胱炎と違い、原因が分かっていません。
膀胱の粘膜の表面にあるバリアが壊れて、
膀胱の中の尿が粘膜に浸み込んで痛みを起こしたり、
すぐにおしっこに行きたくなります。
長く続くと“線維化”といって、
膀胱が硬く小さくなってしまいます。

また人によっては潰瘍が起こって、
非常に強い痛みが起きる場合があります。
急性膀胱炎との大きな違いは、細菌感染による病変ではないので、
抗生物質を飲んでも全く効果がないということです。

間質性膀胱炎になると膀胱が萎縮して膨らまなくなるため、
正常な時の半分以下の量しか尿をためることができなくなります。
さらに少しでも尿がたまると膀胱が刺激されて痛むため、
多い人では1日に20回以上もトイレに行くようになります。
そこで排尿した時間と量を記録する排尿日誌をつけておくと、
診察の大きな助けになります。
1回の排尿量が平均して150cc以下で、
昼夜を問わず尿が近い場合は
間質性膀胱炎の可能性が高いと考えられます。


■疑われるときには

間質性膀胱炎が疑われる場合にまず最初にやることは
膀胱水圧拡張術といって、
入院して麻酔をかけて膀胱内に生理食塩水を溜める検査です。
膀胱が膨らんだあとに中を空にすると、
間質性膀胱炎では点状の小さなものから
五月雨状の真赤なものまで程度がありますが、
はっきりした出血が起こってきます。
また膀胱をしっかり膨らませることはそのまま治療に直結します。

ただしハンナー潰瘍・ハンナー病変という膀胱の粘膜に
赤くただれた病変がある場合には
その部分を電気やレーザーで焼く必要があり、
単に水圧拡張術で膀胱を膨らませるだけでは治療にはなりません。


■経過と対策

膀胱水圧拡張術で症状が改善してもそのまま何もしなければ、
半年後には症状が再発する可能性があります。
そこで必要なのが膀胱訓練で尿意を感じたら
15分から20分ほど我慢して膀胱に尿をためることで、
膀胱が萎縮するのを防ぎます。
また水分をたくさんとって尿を薄くすると
膀胱内の刺激が弱まるので我慢しやすいとされています。
膀胱訓練は膀胱水圧拡張術を受けた患者さんの
術後のケアだけでなく、軽症の患者さんの治療にも有効です。


■ほか注意点

食べ物や飲み物がこの病気には影響があります。
コショウや唐辛子、ワサビのような香辛料が尿に出ると
膀胱の粘膜を刺激します。
また、みかんやグレープフルーツのような柑橘系、
酢の物、油や大豆、コーヒー、カフェインなども症状を悪化させる可能性があります。
しかし、何もかもが良くないという訳ではなく、
その日にとった飲食物で症状が悪くなったら、
どんなものを食べたか記録しておくと役立つ場合があります。


■まとめ

間質性膀胱炎は疑ってかからないと
診断をつけられない部分があります。
しかも似たような症状に通常の急性膀胱炎、
さらには過活動膀胱という頻尿の病気などがあるので
それらの中から見つけ出すことは意外に難しい場合もあります。
最近では間質性膀胱炎の治療経験のある医師が増えてきましたが、
まだ一般的ではない部分もあるので、
この病気には“ともの樹”という全国組織の患者会があります。
お住まいの地域で治療経験の豊富な医師を紹介してもらえるので、
相談されるとよいのではないでしょうか。


※間質性膀胱炎患者の会「ともの樹」
TEL:0748‐33‐8312 080‐5349‐4976
受付時間:午前9時30分〜午後5時30分  土・日・祭日を除く

突発性難聴

 
今回、突発性難聴についてお話を伺ったのは
福岡大学医学部 耳鼻咽喉科 教授の
中川 尚志(なかがわ たかし)先生です。

■突発性難聴とは

ある日突然、耳が聞こえなくなる症状を呈する病気の総称です。
音を聞こえの神経の信号に変換する耳の奥にある
“内耳”の異常で起こり、年齢や性別を問わず発症します。
通常、音は耳の奥の内耳で神経の信号に変換され、
脳神経によって音として理解されます。
これらに異常が生じる病気を“感音難聴”と言いますが、
突発性難聴はこの感音難聴のひとつです。


■突発性難聴の原因

突発性難聴と診断されても原因はなかなか特定できません。
しかし今までの研究から、
子どもはウイルスや体質が関係している場合が
多いことがわかってきました。
高齢者は内耳に血液が十分に届かない血管性がほとんどです。
また突発性難聴と診断されている中には
“低音障害型感音難聴”とも呼ばれている
めまいを伴わないメニエル病や、
聞こえの神経にできた腫瘍が原因である場合も含まれています。
また発症の誘因として、ストレスや疲れが挙げられます。


■突発性難聴の症状

突発性難聴では突然、片方の耳が聞こえなくなります。
強い耳鳴りや耳が詰まった感じを自覚することもあります。
また症状が重いときにはふらつきや回転性のめまい、
吐き気などを合併することがあります。
突発性難聴で特徴的なのは朝起きてすぐ、午前中といったように
患者が症状の始まった時期をはっきり特定できることです。
反対に症状が始まった時期を特定できない場合は
突発性難聴である可能性は低いとされています。


■突発性難聴の注意点

突発性難聴の治療で最も大切なのは
治療開始の時期が早いほど回復する割合が高くなる点です。
一般的に10日以内に治療を開始しないと、
せっかく治る場合も治らなくなってしまうといわれています。
難聴に気付かないときもあるので、耳が詰まった感じがする、
音が響くなどの症状がとれないときには近くの耳鼻科を受診しましょう。


■突発性難聴の診断、検査

難聴が突然 発症し、その難聴が感音難聴であることを
純音聴力検査で確認することで診断します。
めまい等の平衡障害を伴っている時は赤外線カメラを用いて、
異常な目の動きである眼振がでていないか確認します。
以前よりふらつきがあり難聴が突然、発症した場合は
聞こえの神経に腫瘍をチェックするために
MRIなどの画像検査をお勧めします。
突発性難聴の予後診断として耳音響放射検査が有用です。
耳音響放射が残っていると
突発性難聴は治りやすいと報告されています。


■突発性難聴の治療

治療は薬物治療が中心です。
副腎皮質ステロイドホルモンを内服、もしくは点滴します。
ステロイドは副作用を起こすことがありますので、
高血圧や糖尿病、B型肝炎、
胃潰瘍をもっている方は注意が必要です。
薬物だけでなくストレスや疲れを避けるための安静も大切です。
中等度以上の難聴や合併症を有する方は入院をお勧めします。


■突発性難聴の予防

突発性難聴にならないための確実な予防法は今のところありません。
とりあえずは発症を引き起こす原因とされている
ストレスや疲れを溜めこまず
自分なりの解消法を持つことが大事です。


■まとめ

突発性難聴の治療で最も大切なことは
適切な治療を早期に行うことです。
「耳の聞こえがいつもと違うな」と感じたら、
なるべく早くお近くの耳鼻科を受診して下さい。
突発性難聴は正確な診断と適切な治療で治すことが可能です。
いつ、誰にもでも起こりうる病気なので
そのサインを見逃さないよう…、
いや“聞き逃さないよう”に十分注意しましょうね。

脂肪

 
今回、脂肪についてお話を伺ったのは、
九州大学大学院 人間環境学研究院
健康・スポーツ科学講座 准教授の
斉藤篤司(さいとう あつし)先生です。

■脂肪とは

体の中に貯蔵されている脂肪は“中性脂肪”と呼ばれます。
その中性脂肪の元になっているのは主に炭水化物で、
食事で摂取した炭水化物が体の中でブドウ糖になって
エネルギー源として利用されています。
しかし食べ過ぎや運動不足が続くとブドウ糖が消費しきれずに
中性脂肪という形で脂肪細胞に貯蔵されていきます。
脂肪細胞は中性脂肪の貯倉庫のようなものなので、
運動などでエネルギーが必要になってくると
蓄えられた中性脂肪が分解されてエネルギーとして利用されます。


■中性脂肪

中性脂肪が内臓の周りにたまると内臓脂肪、
皮膚の下にたまると皮下脂肪になります。
内臓脂肪はエネルギーが余るとたまりやすい反面、
エネルギーが不足すると落ち易いのが特徴で、
若い時にはたまりにくく、
年をとって代謝が悪くなるとたまりやすくなります。
皮下脂肪は体温と気温との温度差から体を守ったり、
何かにぶつかった時の衝撃を吸収したりする働きがありますが、
皮膚のすぐ下にあるため、一度たまると落ちにくいのが特徴です。


■女性と脂肪

女性の体は出産を考えて、
母体を保護したりエネルギー不足を防ぐ目的で
皮下脂肪がたまりやすい構造になっています。
特に思春期以降は女性ホルモンの分泌が盛んになり、
お尻や太ももといった下半身に皮下脂肪がたまって、
女性特有の丸みを帯びた体型へと変化していきます。
また妊娠中は食べる量が増える一方で運動量が低下するので
脂肪を蓄積しやすいとされています。


■脂肪を減らすポイント

私たちの体はエネルギーを必要以上に摂取すると
脂肪として体内に蓄積し、
摂取エネルギーが少ないと
蓄えていた脂肪をエネルギーとして消費します。
つまり効果的に脂肪を減らすには
摂取エネルギーを消費エネルギーよりも
少なくしなければなりません。

そこで必要となるのが食事制限で肉や油といった
カロリーの高い食品はもちろん、
中性脂肪の元となる炭水化物の摂取量を減らすことが大切です。
ただし摂取エネルギーが低下すると
私たちの脳は飢餓状態と判断して、
消費エネルギーを抑えるために筋肉の量を減らそうとします。
筋肉が減るとエネルギーの消費効率が落ちて
かえって脂肪のつき易い体質になってしまうので、
食事制限で摂取エネルギーを減らすだけでなく
運動で筋肉を維持して消費エネルギーを増やす必要があります。


■運動の種類

運動には大きく分けて
楽に呼吸をしながら行える“有酸素運動”と、
息が上がるような状態で行う“無酸素運動”があります。
体の脂肪を減らすには有酸素運動の方が効果的と言われています。
主な有酸素運動にはウォーキングやジョギング、
サイクリング、水泳などがあります。
しかし運動を始めてしばらくは脂肪ではなく、
体の中に貯蔵されている糖分が
多くエネルギーとして消費されています。
そしておよそ20分を過ぎた頃から、
脂肪を分解したエネルギーが
多く消費されるようになると言われています。

つまり効果的に脂肪を減らすには有酸素運動を
20分以上続ける必要があります。
無理をせずに自分のペースで行える運動を選び、
できるだけ毎日、長く継続することが大切になります。

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