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腎結石

 
今回、腎結石についてお話を伺ったのは、
原三信病院 副院長・泌尿器科主任部長の
山口 秋人(やまぐち あきと)先生です。


■腎結石とは

腎結石はほとんどがカルシウムでできていて、
シュウ酸カルシウムが1番多いです。
ほかリン酸カルシウム、最近では尿酸という特殊な石もあります。

腎結石は腎臓内の腎盂(じんう)と腎杯(じんぱい)
という空間に石が形成されますが、
結石が腎臓の中にある場合はあまり症状が見られません。
特に腎杯ではほとんど自覚症状がなく、
腎盂でも腰の辺りが重く感じられたり、
鈍痛が起こったりする程度です。

ただし結石が腎臓から尿管へと移動すると
脇腹が差し込むような突然の激痛に襲われます。
さらに血尿が出たり、嘔吐を伴ったり、
下腹部や大腿部に痛みが走ることもあります。
また結石が小さいと少しずつ尿管を降りてきて、
痛みが下腹部へ移動していきます。
結石が膀胱の近くまで降りてくると
排尿困難や残尿感を伴うこともあります。

一方で、結石が大きいと尿管の途中で
詰まってしまうことがあります。
この場合しばらくすると痛みがなくなりますが、
だからといってそのまま放置してしまうと尿が流れなくなって
腎臓に炎症を起こすこともあります。


■腎結石の検査

よく行われるのはレントゲン撮影と超音波検査です。
腎結石のおよそ9割はレントゲン画像に写ります。
腎臓の中にあれば超音波検査で診断することができます。
ただし尿酸結石はレントゲンには写らないので、
CT撮影で石の有無や位置を調べます。


■腎結石の治療

腎結石が見つかっても直径が5mm未満と小さい場合は
自然排出される可能性があるので、
積極的な水分補給と同時に利尿剤や痛み止めを使用しながら
経過を観察することもあります。
結石が大きい場合や腎機能が障害されている場合は
治療の対象となります。
1cm以上になるとほとんど自然に出ることはないので
手術が行われます。

腎結石の治療でもっとも行われているのが
体外衝撃波による結石の破砕治療で、
衝撃波によって体の中の石を割るというものです。
主に腎臓の中の1cm以下の小さな石、
もしくはあまり硬くない石に対して行われます。
麻酔の必要もなく日帰りで治療できるメリットがありますが、
結石を砕く力はそれほど強くありません。

割れにくい結石に対しては麻酔をかけて尿道から内視鏡を挿入し、
結石をレーザーで砕いて除去する
経尿道的腎結石砕石術が行われます。

もっと大きな結石、もしくは腎臓が腫れている場合には、
背中に小さな穴を開けて内視鏡を腎臓の中に入れて
そこから取り出す経皮的腎結石砕石術が行われます。
経皮的腎結石砕石術は腎臓を刺すことで
出血があるなど負担の大きな手術なので、
大きな結石に限って行われます。


■腎結石の予防対策

結石を作らないためには大きく3つの方法があります。
1つはよく言われることですが水分を多めに飲むということです。
もう1つは食事のバランスです。
動物性脂質やタンパク質を多く取りがちですが、
野菜も十分に取ってバランスの良い食習慣を心がけることが大事です。
また食事した後、特に夕食後にすぐに寝るのは良くありません。
“結石は夜できる”と言われているので、
食べた後は最低でも3時間以上空けて寝るようにしましょう。


■まとめ

腎臓内に結石ができると
腰の違和感や鈍痛を感じることがありますが、
それらは一般的な慢性腰痛の症状とほとんど区別がつきません。
湿布やマッサージでも腰の症状が改善しない時は腎結石を疑って、
泌尿器科できちんと調べてもらいましょう。

顔面神経まひ

 
今回、顔面神経まひについてお話を伺ったのは
福岡大学医学部 耳鼻咽喉科 教授の
中川 尚志(なかがわ たかし)先生です。


■顔面神経まひとは

顔面神経まひとは、左右どちらか半分だけですが、
顔の表情を作ることができなくなる病気です。
発症年齢は20代から60代の働き盛りに多いです。
少ないですが子どもや高齢者にも生じます。
人口10万人に対し毎年20人程度に発症します。


■顔面神経とは

顔面神経は脳の奥の脳幹から出て耳の骨の中や
耳下腺(じかせん)を通って、顔全体に網の目状に広がっています。
そして顔の筋肉を動かして、額や鼻にしわをよせる、
まばたきをする、唇を尖らせるなどといった
さまざまな表情を作る役割を果たしています。

ちなみに顔の痛みをよく“顔面神経痛”と言いますが、
これは顔の感覚を支配する“三叉神経”の不具合によるもので、
顔面神経は関係ありません。


■顔面神経まひの種類

全体の3分の2は顔面神経まひだけが生じる“ベル麻痺”。
10分の1は難聴や耳鳴り、耳の激しい痛みなどの症状を伴うことがある
“ラムゼイハント症候群”です。
ベル麻痺は原因不明と言われてきましたが、
最近、単純ヘルペスウイルスが原因であることが解明されました。

ラムゼイハント症候群はヘルペスウイルスの一種である
帯状疱疹ウイルスで起こります。
その他、多くはありませんが中耳炎による炎症や耳下腺の悪性腫瘍、
聴神経腫瘍などの脳腫瘍に由来するもの、
脳卒中の症状として生じるものがあります。



■顔面神経まひの症状

顔面神経まひの症状は通常、顔の左右どちらかに起こり、
まひした方は正常の方へと引っ張られる感じになります。
また、まばたきができなかったり、
まぶたをしっかり閉じることができなくなって目が乾くことから、
結膜炎や角膜炎を起こして目の痛みや
視覚障害をきたすことがあります。

さらに口をしっかり閉じることができなくなって
うがいが困難になったり、
食べたものが歯とほっぺたの間に残ったりするなど、
普段の生活にさまざまな支障が及びます。


■顔面神経まひの注意点

顔面神経まひの7割の人は軽度、もしくは回復する中等度なので、
顔面神経まひに詳しくない医師にかかると
軽く扱われてしまうことがあります。
また3割の人は早期に適切な治療をしないと
治らない後遺症を残します。


■顔面神経まひの診断

顔面神経まひは表情が動かないことを確認することで
すぐに診断がつきます。
しかし耳の症状を自覚していないことがあるので、
聞こえの検査や体のバランスを調べる検査を行います。
場合によっては頭の中の神経を見るMRIなどの画像検査も行います。
回復傾向が見られない中等度や重度、
完全麻痺のときにもっとも大切な検査は
予後(=病後の経過)を判定する検査です。


■先生よりまとめ

顔の動きは人目につくところなので、
顔面神経まひが残ると人と会いたくない、
外に出たくなくなるなど社会性に影響を与えます。
原因の9割は耳なので、思い当たる症状を自覚したら、
できるだけ早期に耳鼻科専門医に診てもらうことが大事です。

子宮筋腫

 
今回、子宮筋腫についてお話を伺ったのは、
九州大学病院 産科婦人科 教授の
加藤聖子(かとう きよこ)先生です。


■子宮筋腫とは

子宮筋腫とは子宮にできる良性の腫瘍で、
命を脅かす病気ではありませんが、
放っておくと、おへその上まで大きくなることがあります。
原因ははっきりとは分かっていませんが、
女性ホルモンの分泌が少ない思春期と閉経期の人には少なく、
女性ホルモンの分泌が盛んな年代の人には多いことから
女性ホルモンのエストロゲンとの関与が言われています。
女性なら誰でも発症する可能性のある病気で、
健診などで超音波検査をすると見つかることもよくあります。


■子宮とは

子宮は女性の骨盤内にある袋状の臓器で、成人で鶏の卵くらいの大きさです。
子宮は厚い筋肉の層でできていて内側は粘膜の子宮内膜、
外側は腹膜の一種である漿膜(しょうまく)で覆われています。
子宮筋腫は複数個できることが多く、数や大きさもさまざまです。
子宮の筋肉の中にできると筋層内筋腫、
子宮の内側にできると粘膜下筋腫、
子宮の外側にできると漿膜下(しょうまくか)筋腫に分類されますが、
子宮筋腫の6割から7割を筋層内筋腫が占めます。


■子宮筋腫の症状

子宮筋腫はできた場所によって症状が異なります。
外側にできる漿膜下筋腫では
大きくなっても症状がないことがあります。
これに対して粘膜下筋腫のような内側にできた場合は
腫瘍が小さくても不正出血や過多月経などが起こることがあります。
症状の中で1番多いのは過多月経、
いわゆる月経量が多いということですが、
月経量が多い目安としては夜用のナプキンを頻回に変える、
レバー状の塊が出るといったことになります。

過多月経の他には、
月経痛や月経以外の不正出血が見られることがありますが、
過多月経や不正出血の量が多くなると貧血になることがあります。
また子宮筋腫が大きくなると子宮の周りにある直腸や膀胱などに
影響を与えることがあります。
その症状としては頻尿、便秘、腰痛などです。


■子宮筋腫が見つかったら…

子宮筋腫が見つかったからといって
必ずしも治療が必要とは限りません。
症状がない場合や大きさが10センチ以下、
閉経が近い場合には積極的な治療は行わず、
半年から1年に1回の超音波検査で、
筋腫の大きさに変化がないか経過を観察します。
ただし筋腫が大きくなっている場合や症状がひどい場合、
妊娠を望んでいて筋腫が不妊や流産のリスクになっている場合には、
薬や手術による治療が検討されます。



■子宮筋腫の治療

薬による治療は偽閉経(ぎへいけい)療法と呼ばれ、
毎日の点鼻薬か、月に1回の注射で女性ホルモンの働きを抑えて、
閉経状態にすることで筋腫を小さくできますが、
治療を中止するとすぐに筋腫が元の大きさに戻ってしまいます。
また副作用で更年期障害のような症状が出たり、
長く続けると骨粗しょう症のリスクが高まるので、
偽閉経療法は半年以上続けることができず、
手術前や閉経までの一時的な治療として行われます。

子宮筋腫の手術には子宮筋腫だけを取る筋腫核出術と、
子宮と一緒に取る子宮全摘術があります。
昔はこれらの手術はお腹を開ける
いわゆる開腹術が多く行われましたが、
最近は傷を小さくしたり、患者さんの負担を減らすために、
腹腔鏡で行われることが多くなりました。
また粘膜下にできる粘膜下筋腫の場合は
子宮鏡で取り除くことができます。
医師に手術を薦められた場合、どんな手術なのか、なぜ必要なのか、
また手術後はどんなことに気をつけたらいいのかなどを
積極的に質問して、内容を良く理解し、
納得して治療を受けることが大切だと思います。


■まとめ

月経は他人と比較することがないので
子宮筋腫の主な症状である月経異常があっても、
自分ではなかなか気づくことができません。
特に体の不調がなくても健康診断で貧血を指摘されたら、
1度は婦人科を受診して、子宮筋腫がないか調べてもらいましょう。

腰痛

 
今回、腰痛についてお話を伺ったのは、
ありた整形外科院長の有田 親史(ありた ちかふみ)先生です。


■腰痛の原因

腰痛の原因はさまざまで骨、軟骨、人体など筋骨格系の不具合や
内臓の疾患に由来するもの、
精神的ストレスといった心因性のものなどが挙げられます。


■「ギックリ腰」とは

ギックリ腰は医学用語ではありません。
医学的には急性腰痛症、
筋筋膜性腰痛(きんきんまくせいようつう)と言います。


■腰への負担

腰は立っているときよりも
座っているときの方が負担を大きく受けるとされています。
たとえ背筋を伸ばして正しい姿勢で座っていても
その負担は立っている時のおよそ1.5倍にもなると言われています。

また立っているときには無意識に体を動かしたり
姿勢を変えたりすることなどで多少なりとも
腰の周りの筋肉がほぐれますが、
座っているときにはそのような動きはほとんどありません。
それによって腰の筋肉が硬直して、
筋肉疲労が蓄積し腰痛を起こしてしまうのです。


■注意点

まずは座りっぱなしに注意することです。
仕事に集中していたり、テレビに夢中になっているときでも
1時間に1回程度はイスやソファから立ちあがって
軽いストレッチをしたり、トイレに行ったりして
固まった筋肉をほぐしてやることが大切です。


■腰痛の診断

通常ではレントゲン撮影をして骨の具合を調べます。
ただしレントゲン画像で全てが分かるということではないので、
既往歴、現病歴、診察の所見などを参考にして診断をします。


■腰痛の予防

日頃から筋肉を鍛えておくことが
体を支えるためには一番大事です。
鍛えるといってもハードな“筋トレ”ではなく、
少し話せるくらいのゆったりとしたジョギングなどが有効です。
運動は2日に1回、30分から1時間程度を目安に行いましょう。
途中で投げ出すことなく、しっかり続けることが大事ですよ。


■先生よりまとめ

腰痛の予防対策として運動はとても大事です。
また最近では運動することによって認知症が防げる、
お通じが良くなる、骨が丈夫になるなど、
いろいろな事が言われているので
そのような点からも運動を続けましょう。

帯状疱疹

 
今回、帯状疱疹についてお話を伺ったのは、
福岡山王病院 皮膚科部長の
久保田由美子(くぼた ゆみこ)先生です。


■帯状疱疹の症状

帯状疱疹は神経に沿って帯状に水ぶくれができる病気です。
症状は、左右いずれか一方の頭から足先までのどこかにまず痛みが出ます。
その後2〜3日するとそこに水ぶくれができます。
人によっては、顔にできたら顔面神経まひ、
目の近くにできたら視力障害、手の平にできたら握れなくなる、
足の裏にできたら歩けなくなる、陰部にできたら尿が出にくくなる
といった重症な合併症が起きます。


■帯状疱疹が起こる仕組み

帯状疱疹は水ぼうそうウイルスが原因ですが、
このウイルスは水ぼうそうが治った後も体内から消滅しないで、
神経細胞の集まりである神経節に潜伏します。
普段は体に備わった免疫力のためウイルスは仮死状態ですが、
過労やストレス、加齢などの影響で免疫力が弱まると活性化して増殖し、
神経に沿って皮膚の表面に出てきます。
この時に神経を傷つけながら移動するため
皮膚の症状が出る前に痛みが起こるのです。


■帯状疱疹の特徴

帯状疱疹は免疫力が弱まると発症する病気なので、
患者のおよそ7割を、体力の低下しがちな50歳以上が占めています。
また水ぼうそうにかかってから20年ほどで
水ぼうそうのウイルスに対する免疫力が落ちてくるので、
ストレスや疲労がたまりやすい20代から30代で
発症する人も少なくありません。


■帯状疱疹の経過

通常では放置しておいても、
ひと月以内には痛みや水ぶくれは回復に向かいますが、
重症な場合や高齢者では症状が治まっても、
その後、眠れないとか何かしようと思っても痛くてできないといった
「帯状疱疹後神経痛」という後遺症が起こる場合があります。
また皮膚症状がひどい場合では、水ぶくれが密集し、
瘢痕(はんこん)となって跡が残ることもあります。


■帯状疱疹での注意点

帯状疱疹はウイルスによって引き起こされますが、
他の人に感染する事はほとんどありません。
ただし水ぼうそうにかかったことがない人に対しては、
ウイルスが感染すると帯状疱疹ではなく、
水ぼうそうを発症する恐れがあります。
帯状疱疹を発症したら、少なくとも水ぶくれが治るまでは、
水ぼうそうの免疫がない赤ちゃん、
ほか子どもや妊婦との接触はなるべく避けましょう。


■帯状疱疹の治療

帯状疱疹の治療では、原因となる帯状疱疹ウイルスの増殖を抑える
抗ウイルス剤が使用されます。
通常は1日に1回2錠を3回、1週間服用します。
発疹が出て3日以内に飲むとより有効です。
神経痛が強い場合は痛み止め等を併用します。
また顔に症状が出るなどといった重症な場合は
入院して点滴治療になります。


■帯状疱疹の予防対策

帯状疱疹を防ぐには免疫力を低下させないことが何よりも大切です。
日ごろから栄養と睡眠を十分にとって、
また適度な運動も心がけましょう。

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