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食道がん

 
今回、食道がんについてお話を伺ったのは、
国立病院機構 福岡東医療センター外科 部長の
大賀 丈史(おおが たけふみ)先生です。


■食道がんとは

のどと胃の間には“食道”という臓器がありますが、
そこにできるがんが食道がんです。
食道がんは個人差がありますが、
自覚症状をあまり感じない早期の状態がしばらく続いたあと、
進行するとリンパ節や肝臓、肺など周りの臓器に一気に転移する
という特徴があります。
ここ数年、著名な人がかかったことで
病名を耳にする方も多いかと思います。


■食道とは

食道は長さおよそ35p、直径は2〜3pで口と胃をつなぐ
食べ物の輸送路の役割をしています。
壁の筋肉組織は食べ物を胃へと押し運ぶ
“ぜんどう運動”を行っています。
また食道の終わりの部分は胃から食べ物が逆流しない作りになっています。
食道がんは長年タバコを吸っている人、毎日大量のお酒を飲む人、
刺激のあるものを好む人などに多いとされています。
それらが食道の粘膜組織を刺激するためです。
また男性に多く見られるのも特徴で、
男性患者の数は女性の実におよそ6倍とされています。
男性に食道がんが多い理由には
喫煙、飲酒習慣が多いということが挙げられますが、
最近では女性でも喫煙、飲酒する人が増えているので、
女性も決して油断はできません。


■食道がんの症状

食道がんになっても通常初めの内はほとんど自覚症状がありません。
しかしある程度進行すると食べ物を飲み込んだときに
胸の奥がチクッと痛んだり、しみるような感じがします。
さらに進行すると食べ物がつかえるようになったり、
咳や声のかすれ、胸や背中の痛み、体重の減少といった症状が出ます。


■食道がんのトピックス

近年ではわが国でも食生活の欧米化や
それに伴い肥満の増加などで胃液が食道に逆流する
「逆流性食道炎」の人が多くなりました。
逆流性食道炎とは、胃液を含む内容物が食道に逆流することで
胸焼けなどさまざまな不快な症状が起こる病気です。
日ごろ、脂肪分の多い食事が続くと胃酸が増えて、
逆流が起きやすくなります。
また体重の増加が進むと食道と胃のつなぎ目がゆるむことで
やはり胃液が逆流しやすくなります。

逆流性食道炎により食道が慢性的に胃液の刺激を受けると、
食道の粘膜組織が胃の組織のように変化します。
これを「バレット食道」と呼びます。
バレット食道から起こる食道がんが「バレット食道がん」で
最近学会などの報告で散見されています。
バレット食道がんはもともと欧米人に多く、
これまで日本人に多かった食道がんとは違うタイプのものですが、
逆流性食道炎が増え、それに伴って今後増えるのでは
と心配されています。


■食道がんの検査

食道がんの診断では問診をして疑われる症状などが見られたら
まずは内視鏡検査をお勧めしています。
内視鏡検査で異常が認められた場合は食道の組織を一部採取して
顕微鏡検査でがん組織がないか調べます。
検査の結果、食道がんと分かったらバリウム検査やCT検査、
PET検査などを行って、症状の進み具合を確認します。


■食道がんの治療

食道がんの治療は一般的に、がんを摘出する手術、
放射線を当ててがん細胞を殺す放射線治療、
抗がん剤を投与する化学療法があります。
早期では手術ではなく、
患者さんに負担の少ない内視鏡を使った治療を行うこともあり、
手術と同じ効果が期待できます。
一方、持病があるなどして体力面で問題がある場合には放射線治療や、
抗がん剤を使った化学療法が行われます。
また進行したがんでは放射線治療や化学療法で
がん組織を小さくした後に手術が行われるなど、
患者さんの病状に併せたベストな治療方法が選択されます。


■まとめ

他のがんと同様に食道がんも
早い段階で見つけることができれば完治が可能です。
そのためにも40歳代になったら、かかりつけのお医者さんを持って、
年に1度は内視鏡検査で胃と併せて
食道の定期的なチェックを受けることが大事です。
特に普段タバコを吸っている人や
毎日お酒を飲んでいる人、辛い食べ物が好きな人は
食道にダメージを与えている可能性があります。
胃カメラも最近、どんどん小型になっています。
検査はどうにも苦手というアナタも一度、受けてみてはいかがですか?

水ぼうそう

 
今回、水ぼうそうについてお話を伺ったのは、
福岡市立こども病院 副院長の青木知信(あおき とものぶ)先生です。


■水ぼうそうとは

水ぼうそうとは水が入っている発疹が出る病気です。
最初は微熱や倦怠感などが出て、その後、最初に赤い発疹が出ます。
それがだんだんと水が入っているような状態になってきて、
本物の水ぼうそうだと分かるようになります。
水ぼうそうが出ている間はとてもかゆいので、
かきむしったりして発疹が出てくることもあり、
その後徐々に枯れていきます。
全部枯れてしまうのは痂皮化(かひか)と呼ばれ、
枯れてしまわないうちは病気をまだ持っている状態です。
痂皮化には1週間から10日間ほどかかります。


■水ぼうそうの原因

水ぼうそうの原因は水痘帯状疱疹ウイルスで、
感染するとおよそ2週間の潜伏期間を経てから発症します。
水ぼうそうはとても感染力が強く
10歳までにほとんどの人がかかりますが、
発症のピークは1歳から2歳とされています。


■感染経路

感染経路には大きく分けて飛沫感染、空気感染、接触感染があります。
一般的には発疹が出る1〜2日前からウイルスを出す
と言われていますが、そのウイルスは飛沫感染として、
くしゃみや咳で移っていきます。
また空気感染や発疹の中の水ぼうそうウイルスを触って移していく
接触感染も起こします。
痂皮化するまではウイルスを持っていることになるので、
その間は人に移す期間となります。


■水ぼうそうの特徴

健康な子どもの場合、水ぼうそうに感染しても
軽い症状で済むことがほとんどですが、
まれに皮膚の細菌感染や脳炎、髄膜炎などの
合併症を起こすことがあります。
最悪の場合は死に至ることもあり、毎年数名の死者が出ています。
特に10年ほど前からははしかよりも
水ぼうそうによる死亡者数の方が多くなっています。
発熱が続いたり、嘔吐やけいれん、
意識障害といった症状が見られたら、早めに病院を受診しましょう。


■水ぼうそうの治療

水ぼうそうという診断がついたら対症療法として解熱剤やかぜ薬、
また発疹が出てくるので、かゆみ止めの内服薬や外用薬が使われます。
もう1つは抗ウイルス薬という特効薬のような薬で、
発疹がひどい、年齢が小さい、
何か病気を持っている人たちに使われます。


■まとめ

水ぼうそうワクチンは現在およそ80ヵ国で使われていて、
これまで1億人以上に接種されています。
生まれて間もない赤ちゃんなど、
ワクチンを接種できない人たちを守るためにも、
これからはみんながワクチンでしっかり予防して、
水ぼうそうを流行させないことが大切です。

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