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サイバーナイフ

 
今回、サイバーナイフについてお話を伺ったのは
長崎みなとメディカルセンター市民病院 放射線科 診療部長の
南 和徳(みなみ かずのり)先生です。


■サイバーナイフとは

サイバーナイフとは産業用のロボットアームを使って、
高度な技術でがん組織に集中的に放射線を当てる
最新の放射線治療機器です。
現在、全国で32の施設、
九州では5つの医療施設で導入されています。


■一般的な放射線治療との違いは

サイバーナイフでは通常の放射線に比べて
より細いビームでがん組織を狙い撃ちします。
これによって がんの周りにある正常な組織への影響を
最小限に抑えることができます。
またサイバーナイフでは細いビームを
およそ100もの方向から当てることが可能で、
照射するのに最適な位置を割り出して
がん組織を攻撃することができます。


■保険適用の対象疾患と特徴

現在、脳腫瘍などの頭頸部病変や脊髄病変、
肺がん、肝臓がん、前立腺がんが保険適用になっています。
サイバーナイフはもともと脳腫瘍など
首から上にできた病変の治療に使われてきました。
しかし最近では肺や肝臓といった、
呼吸に併せて動く臓器にできたがんの治療にも威力を発揮しています。
それは多方向からピンポイントにがん細胞にビームを当てるのと併せて、
呼吸によって動く肺や肝臓のがん組織を追尾して
放射線を当てられるというものです。


■ほかメリット

治療中、患者さんは痛みや熱さなどを感じることはありません。
また治療の回数や副作用が少なく、通院での治療が可能です。
サイバーナイフ治療の費用は3割負担の場合に
およそ19万円となっています。
今度はより高い治療効果が期待できるのではないかと考えられます。

便秘

 
今回、便秘についてお話を伺ったのは
くるめ病院 院長の荒木靖三(あらき やすみ)先生です。

■便秘とは

便秘の定義は、以前は3日間出ない、
便が少ない、残便感があるなどがいわれてきましたが、
最近、便秘のガイドラインを改めて作ろうという会が始まって、
おそらく今年中か来年の初めには発刊されます。
その中で「便の量が少ない・便を適切に出せない」ことが
便秘の定義と決まりました。


■便秘の原因

大腸へと送られてきた食べ物の残りカスは
縮んでは緩む動きを繰り返すぜん動運動によって、
大腸を運ばれるうちに水分が吸収されて固まり、
便として排泄されます。
ところが大腸のぜん動運動が弱いと
便を上手く送り出せずに便秘が起こります。
これは日本人に最も多い弛緩性便秘で、
特に女性や高齢者、運動不足の人がなりやすいとされています。
一方でぜん動運動が強くなり過ぎると、
大腸がけいれんして便をスムーズに送り出せなくなります。
これはけいれん性便秘と呼ばれ、
主に精神的なストレスによって引き起こされます。
また排便のリズムが狂っていると
直腸に便が達しても便意を感じなくなります。
これは直腸性便秘と呼ばれるタイプで、
日頃からトイレを我慢しがちな人に起こりやすいとされています。


■便秘に関する問題

水溶性食物繊維を摂取すると便の体積が増えることが立証されていて、
便の体積が増えると腸管が反応してぜん動運動が亢進します。
しかし若い人では1日の水溶性食物繊維の摂取量が少ないのが現状です。


■排便姿勢について

排便する時の姿勢が原因で便秘になっていることがあります。
特に高齢者では腹筋や背筋の衰えから楽な姿勢で排便しようと、
背中を後ろに預けるようにして洋式の便座に座る人がいます。
この場合、便の出口である肛門に対して直腸が大きく傾き、
便の出口を塞ぐような角度になってしまいます。
さらに直腸が横になると、
いきんでも直腸内の圧力が上がりにくくなるため、
ますます便が出にくくなります。
そこでなるべく直腸を立てるようにして
肛門との角度を直線に近くすると
便の流れもスムーズになってお腹に力を入れやすくなります。
そのため洋式の便座では少し前屈みの姿勢をとると排便しやすくなります。


■便秘の解消について

直腸性便秘に対してバイオフィードバックという方法があり、
これによって、それまで薬を使って便を出していた人のうちの
およそ7割が薬から解放されます。
ほか骨盤底筋群体操という骨盤の括約筋を強める訓練。
肛門に力が入りすぎて便を出せない人には括約筋の協調運動。
直腸からうまく便を出せないという人には
風船を入れる排出訓練があります。
これは、日ごろから下剤を使ったり浣腸をする人では
便意がなくなってしまうので、
直腸の中に風船を入れて便意を確認してもらう訓練です。

救急救命

 
今回、救命救急についてお話を伺ったのは、
済生会福岡総合病院 救急科 医師の
柚木良介(ゆのき りょうすけ)先生です。


■救命救急とは

心肺停止は命に関わる重篤な状況なので、
それに対して一刻も早く救命行為を行うのが非常に大切になります。
救命救急には私たち一般市民が行う“応急手当”と、
現場や搬送先などで医師たちが行う“応急処置”があります。
中でも救急隊が現場に駆けつけるまでに一般市民が行う的確な応急手当が
重要な役割を果たすことも少なくありません。


■救命救急の大切さ

救急車を呼んで現場に到着するまでの全国平均時間は
8分〜9分といわれていて、
心臓が止まって何もしないと脳に酸素が行かなくなって、
幸いにして一命をとりとめたとしても、
かなりの後遺症を残したり、
あるいは命を助けることができなくなります。
また消防庁の発表では、119番通報を受けてから
患者を病院に搬送するまでの全国平均時間は
およそ40分となっています。
なのでその間、現場に居合わせた一般市民が
正しい知識で蘇生行為を行うことが
患者さんの命を救うことにつながります。


■救命救急の種類

私たちが心肺停止状態の人に行う応急手当は
胸骨圧迫、いわゆる“心臓マッサージ”と
AEDを使っての心肺蘇生法です。
胸骨圧迫とは患者さんの胸を両手で強く押しつけ、
動きの止まった心臓の代わりに全身へ酸素や栄養を送るものです。
AED(=自動体外式除細動器)は、けいれんを起こして
全身に血液を送り出せなくなった心臓に電気ショックを与え、
正常なリズムに戻す医療機器です。
AEDは2004年7月から一般市民も使用できるようになり、
空港や駅、商業施設、学校など、
人が多く集まる場所を中心に設置されています。


■まとめ

AEDは心電図等で心臓の動きを調べて、電気ショックを行うのか、
ショックは行わずに胸骨圧迫を続けるのかなどといった指示を適宜出してくれます。
消防署や医療機関などが開く講習会に参加して
一度、AEDに触れることはとても大事です。
また倒れている人に遭遇したら
助けようと一歩踏み出すことも大事です。
ひとりひとりの勇気と的確な行動が救命救急の大きな力になるのですから。

歯周病と全身の病気

 
■概要

私たちが歯を失う最も大きな原因になっているのが歯周病です。
厚生労働省の調べでは成人のおよそ8割が患者で、
近頃は子どもにも広がっていることから
新たな国民病とも言われています。
しかも歯周病は体中にさまざまな病気と
密接に関係していることが分かってきました。

今回、歯周病と全身の病気についてお話を伺ったのは、
福岡歯科大学 歯周病学分野 教授の
坂上竜資(さかがみ りゅうじ)先生です。


■歯周病とは

歯周病とは歯と歯茎の周りについた細菌が原因で起こる病気です。
細菌の中でも特に悪さをする菌を歯周病菌と呼んでいます。
細菌は誰の口の中にもいますが、正しい歯磨きができていなかったり
歯茎の中に汚れがずっと溜まると悪い細菌が増えます。
この病気の恐いのは徐々に病気が進行して、
気が付いた時には歯がグラグラになって
抜ける寸前になってしまうことで
全く気がつかない内に進んでしまうことから
サイレントディジーズ(静かな病気)とも呼ばれています


■歯周病と糖尿病@

歯周病は病状が進むと歯周病菌やその毒素、
炎症で生成された物質などが、
歯肉の血管から体内に侵入して
全身の臓器や組織にさまざまな影響を及ぼします。
中でも早くから注目されていたのが糖尿病です。
糖尿病は血液中の糖分を調節している
インスリンというホルモンの働きが低下して、
高血糖の状態が続く病気で、
さまざまな合併症を起こしやすくなります。
糖尿病になると体の免疫力が低下するため
感染症に罹りやすく、重症化しやすい傾向があり、
細菌感染を原因とする歯周病は
以前から糖尿病の合併症の1つと考えられてきました。


■歯周病と糖尿病A

もとより糖尿病があると歯周病が悪くなると言われていました。
しかし最近、歯周病があることによって糖尿病が治り難い、
あるいはさらに悪くなるということが分かってきました。
歯周病の患者さんでは歯茎の中からある物質が出てきて、
それがインスリンの働きを悪くすることが分かっています。
そのため糖尿病の患者さんが歯周病の治療をすることは
現在では必須と考えられています。
最近では糖尿病の専門の先生から
歯周病の治療を依頼されることも多くなってきました。


■歯周病が進むと

歯周病が進行すると老化が進んで
動脈硬化を起こしている血管に歯周病菌が感染します。
すると歯周病菌の毒素や炎症性物質が原因となって
血管の壁に炎症が起こり、
血管そのものが硬くなったり、
血の塊である血栓を形成したりして動脈硬化がさらに進行します。
今のところ歯周病は動脈硬化の発生には
関係ないと考えられていますが、
心臓の近くで血管が詰まれば心筋梗塞、
脳内であれば脳梗塞を引き起こします。
さらに妊娠中の女性はホルモンの変化などで
歯ぐきの炎症が起こりやすく、
歯周病になる人も少なくありません。
歯周病菌や炎症性物質が血流に乗って子宮に達すると、
子宮筋を収縮させて早産や低体重児出産を招き、
そのリスクは健常者のおよそ4倍ともいわれています。


■高齢者では

高齢者では誤嚥性肺炎が問題になってきます。
誤嚥性肺炎というのは、食べ物や唾液と一緒に
細菌が肺の中に入って感染を起こした状態です。
誤嚥性肺炎を防ぐためには、
お口の中をきれいにしておくことが非常に重要になってきます。
お口の中の細菌を減らすことによって
肺炎が減ることが最近の研究で分かってきています。
超高齢社会を迎える日本においては健康長寿を支えるために
歯周病のケアをきちんと行っていくことが重要になってきます。
ですから若い内からケアを行って
歳を取ってからも健康なお口でいられるように
日頃からケアを重ねていくことがとても重要になってきます。

運動のすすめ

 
今回、運動のすすめについてお話を伺ったのは
福岡大学スポーツ科学部 運動生理学研究室教授の
田中宏暁(たなか ひろあき)先生です。


■運動について

私たちの体は歩くというよりも
むしろ走るようにデザインされています。
その走るようにデザインされている体を使わなくなったということは
太ももの前やお尻、背中、お腹の深部の筋肉を
使わなくて済む社会になったということです。
そのことで筋肉が萎縮し、心臓病や脳卒中、動脈硬化性、糖尿病、
脳機能の低下を引き起こすことになりました。
特に高齢者に著しい影響を与えて、
筋肉が細くなり心臓の機能が低下して動けなくなる。
そういうことで転倒・骨折して寝たきりで
認知症という負の連鎖に陥ってしまいます。
そして介護を余儀なくされる、
病気と闘うという状況が長く続いているのが現状です。


■運動の種類

厚生労働省は日常生活の中で
今より10分多く体を動かすことを推奨しています。
10分動くということは、歩数にするとおよそ1000歩に相当します。
例えばエレベーターではなく階段を使ったり、
電車やバスで移動する時に
1つ手前で降りたりすると自然に歩数が増えます。
他にもこまめに部屋を掃除するなど、
日常の何気ない行動を見直してみましょう。
また息がはずむような運動を30分以上、
週2回程度行うことも提唱されています。


■スロージョギング

運動による適応は、ある程度の運動の強さが必要です。
しかし今の方たちは体力が低下しているので
実際に急いで走り始めると、
運動がむしろきつくなり過ぎてしまう。
そうではなくて歩くような速さでゆっくり走る
「スロージョギング」運動をすると
心臓が強くなる、血管が柔らかくなる、
糖尿病・高血圧の脂質異常症の予防や治療になること、
さらには体力や脳機能が高まることまで分かってきています。

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