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レビー小体型認知症

 
今回、レビー小体型認知症についてお話を伺ったのは、
田北メモリーメンタルクリニック 院長の
田北 昌史(たきた まさし)先生です。


■レビー小体型認知症とは

レビー小体型認知症は比較的最近、その概念が確立された病気です。
現在はアルツハイマー型認知症、脳血管性の認知症、
レビー小体型認知症が“3大認知症”といわれています。
レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症に次いで多いとされ、
患者数は全体のおよそ20%を占めています。
1976年、日本人の医師によって報告され、
20年前の1996年に国際的な研究グループによって
診断基準が発表されました。


■レビー小体型認知症の傾向

アルツハイマー型認知症がどちらかといえば
女性に多いといわれますが、
レビー小体型認知症は男性に多いといわれます。
また最初はあまり物忘れが目立たない場合が多いとされています。


■レビー小体型認知症の原因

レビー小体型認知症の発症要因はまだはっきりとは分かっていませんが、
脳の中に“レビー小体”という特殊な物質が溜まることで
起こってくると考えられています。 


■レビー小体型認知症の症状

レビー小体型認知症の症状で一番特徴的なのは“幻覚”で、
特に“幻視”がよく起こってきます。
何もないところに人が見えたり、“錯覚”として
洋服が人に見えたりといった症状が
かなりの頻度で起こってきます。
その他にも歩き方が小刻みになったり、
手が震えたりするパーキンソン症状と呼ばれるものや、
眠っている間に大声で叫んだり、怒鳴ったり、暴れたりする、
“レム睡眠行動障害”などが見られます。
さらに“誤認”として、家族の顔がしっかり認識できなかったり、
家族が知らない誰かとすり替わっていると思ったりすることがあります。


■レビー小体型認知症の特徴

レビー小体型認知症は、症状がなくて非常にはっきりしているときと
そうでないときの波が激しいんですね。
はっきりしているときは“本当に認知症だろうか?”と思うようなくらいに
はっきりしている場合があります。
また幻覚で非常に不安に思ったり、
恐怖を感じたりする場合もあります。
そういう場合に頭ごなしに否定して、
“そんなこと、あるハズないじゃない!”と怒ったりせず、
ご家族の方は病気の症状であるということを理解して
優しく接していただければと思います。

床にネコがいるとか、ヘビがいるといって怖がる場合などは
“本当はいないから安心していいんだよ”という感じで、
不安感を和らげるように対応してください。


■レビー小体型認知症の治療

昔から“アリセプト”という薬が
アルツハイマー型認知症に使われていましたが、
この薬がレビー小体型認知症にも効くことが最近、証明されて、
その薬を使うのが一番選ばれる方法となっています。
しっかりと治療をすれば非常に高いレベルで生活が続けられる病気なので、
正しい診断と治療で、より快適な生活が長く続くのではないかと思います。


■まとめ

適切な治療や周りの人のケアで
レビー小体型認知症の進行をゆるやかにすることは可能です。
患者さんのことでお悩みのご家族は一度、
専門医やお住まいの県や市の福祉窓口などに
相談してみてはいかがでしょうか?。


低糖質食

 
今回、低糖質食についてお話を伺ったのは
中村学園大学 栄養科学部 教授の
中野修治(なかの しゅうじ)先生です。


■低糖質食とは

低糖質食とはその名の通り、成人で1日300g前後が必要とされる糖質を、
1日130gを目安に制限する食事方法のことです。
糖質は私たちの体に必要な3大栄養素である
糖質・脂質・タンパク質の1つで
本来は普段の食事でバランス良くとることが望まれますが、
最近では食べ過ぎによる肥満や生活習慣病の問題から、
カロリー制限よりも手軽に行えるという糖質制限が注目されるようになりました。
ただし低糖質食には今のところ、医学的に明確な定義はありません。
糖質を控え過ぎると繊維不足による便秘や、
低血糖による頭痛、イライラ、倦怠感などが起こるため、
ある程度の糖質は摂取する必要があります。


■体内では…

糖質は体内で消化吸収されると血液によって全身へと運ばれます。
すると一時的に血液中の糖分濃度を示す血糖値が上昇して、
すい臓からインシュリンというホルモンが分泌されます。
そして体内の糖分はインシュリンの働きによって
筋肉や脳、内臓などの細胞に取り込まれ、
エネルギーとして使われるのです。
一方でインシュリンには体内で余った糖分を脂肪に変えて、
エネルギー源として細胞に蓄える作用があります。
このため糖質を摂り過ぎると体脂肪となって太りやすくなるのです。
またインシュリンには細胞の増殖を促す作用もあり、
糖質を過剰に摂取するとインシュリンも過剰に分泌されるため、
血管の動脈硬化を促進したり、がんの発症を招いたりします。


■低糖質食のメリット

肥満は余った糖が中性脂肪として脂肪組織に蓄積して起こるものです。
低糖質によって糖が不足してくると、
脂肪を燃やしてエネルギーや糖を作ろうとするため、
短期間で確実な減量効果が現われることから
低糖質食は減量効果が高いと言われています。
また低糖質食を続けると血糖値のコントロールが良くなるとともに、
すい臓のインシュリン分泌細胞の過剰な働きを抑えるため、
糖尿病が発症し難くなると言われています。
さらに血糖上昇も低くなるためインシュリンの分泌も抑えられ、
結果として動脈硬化やがんの予防効果が期待されます

ほか、低糖質食は糖質だけを控えるのが一般的で
タンパク質や脂質を制限する必要はありません。
糖質の多い食品はご飯やパン、麺などの主食やイモ類、果物、菓子などで、
これらを制限すれば、肉や魚、チーズなど
食べ応えのある物がある程度 自由に食べられます。
また3食すべてで糖質を制限する必要はなく、
ライフスタイルに応じて1日に何回の食事を低糖質にしても良いため、
誰でも気軽に始めることができるのです。


■低糖質食の注意点

誰でも低糖質食を行って良いというわけではありません。
特に糖尿病患者で、経口糖尿病剤やインシュリン注射による治療を受けている場合は、
低糖質食によって意識障害などの低血糖発作を起こす可能性があます。
また高齢の患者では、脳卒中や心筋梗塞を発症する恐れもあります。
さらに糖質を制限した分、タンパク質や
脂質、塩分を摂り過ぎる傾向があるため、
腎障害や動脈硬化、高血圧を抱えていると病状の悪化が懸念されます。
なお低糖質食を長期に渡って続けることの安全性は確認されていません。
6ヵ月以上は危険が伴うとの指摘もあるので、
低糖質食は必ず専門家の指導の下で行うことが大切です。

運動と健康

 
今回、運動と健康についてお話を伺ったのは、
有吉クリニック院長の
有吉俊一(ありよし しゅんいち)先生です。

■運動と健康の関係

運動は食事や睡眠と同じく非常に健康にとって大事なものです。
運動不足によっていろんな病気が起こってくることが分かってきていて、
今では運動の指導と教育を行う“健康スポーツ医”という制度ができています。


■運動のメリット

運動には、筋肉や骨を強くして運動能力を良くする、
呼吸や代謝など、生理機能を良くする。
肥満の予防や治療に役立つ効果があります。
なかでも運動不足や食べすぎなど、
乱れた生活習慣によって進む肥満には特に注意が必要です。


■肥満と病気

肥満が原因となって起こってくる病気としては、
まずは生活習慣病といわれる高血圧、糖尿病、高脂血症。
それらが進んだ心筋梗塞やら脳梗塞。
さらに大腸がんや肝臓がんなども増えてくるということもいわれていて、
肥満に対する治療が大事になってきています。


■運動の種類

運動は大きく有酸素運動と無酸素運動に分けられます。
有酸素運動とはウォーキングなどの軽い運動のことで、
体内に酸素を取り込み、脂肪を燃焼させてエネルギー源とします
一方、無酸素運動とはウエイトトレーニングなどの
負荷の強い運動のことで、
酸素をあまり使わないので
脂肪の燃焼にはさほど期待ができないとされています。


■ところが…

実際には両方を行ったほうが
血糖値の低下の作用も強いことが分かっています。
有吉先生がお持ちのデータでは
糖尿病の発症や進行に関わるインスリン抵抗性の値が
両方の運動を行うことでより改善することが示されています。


■運動のポイント

有酸素運動を行う前に筋肉トレーニングなど無酸素運動をすると
“成長ホルモン”が分泌されることが分かっています。
成長ホルモンは脂肪の分解にとって非常に大事なので、
有酸素運動の前に無酸素運動をやると、
脂肪の燃焼に関しては良いことがいわれています。

また有酸素運動ではエネルギー源として脂肪ではなく、
食事で取った糖質がまず使われます。
従って脂肪を燃焼させるためには
体内に糖質が少ない空腹時に行うのが効果的とされています。

顎関節症

 
今回、顎関節症についてお話を伺ったのは
九州大学大学院 歯学研究院 口腔機能修復学講座
准教授の築山能大(つきやま よしひろ)先生です。

■顎関節症とは

顎関節症とは、あごの関節や筋肉に
何らかの問題が生じる障害をまとめてそう呼んでいます。
主な症状は3つあります。
1つ目は、あごの関節や筋肉の痛み。
2つ目は口を開閉する時にカクカク、ゴリゴリといった関節の雑音。
3つ目は口を上手に開けられない開口障害や、
あごの動きの異常です。
この3つの症状の内1つ以上の症状があり、
他の病気に当てはまらない場合に顎関節症と診断されます。
あごを動かすと時々音がする程度であれば
無理に治療する必要はありません。
口が開かないなどの問題や、
つらい痛みが続く場合には治療の対象になります。


■顎関節とは

顎関節は頭の骨のくぼみに
下あごから突き出た骨の先端が入り込む構造で、
その間に関節円板というコラーゲン繊維のクッションが
挟み込まれています。
口を開ける時、下あごの骨が
くぼみから離れるようにスライドするため、
下あごは上下左右、前後、斜めとかなり自由に動かすことができます。


■顎関節症のタイプ

顎関節症はその発症の仕組みから、
主に3つのタイプに分けられます。
最も多いのは関節円板のトラブルで、
前方にズレた関節円板が引っかかって、
あごを動かす時に音がしたり口を開けにくくなったりして、
強い痛みを伴うこともあります。
他にはあごを動かす筋肉のトラブルで、
口を開けたり筋肉を触ったりすると痛むタイプや、
骨のトラブルで下あごの骨が変形したり、
周囲の組織が損傷したりして痛むタイプがあります。


■顎関節の原因

顎関節症はさまざまな要因が積み木のように重なって、
その負担があごの関節や筋肉の耐久力や適応範囲を超えると
発症すると考えられています。
顎関節症の原因として考えられているのは
顎の関節や筋肉にかかる力、例えば打撲などの外傷。
噛みしめや歯ぎしりといったクセや習慣。
あごの関節や筋肉の構造的な弱さ、つまり元々華奢なあごの人。
その他に慢性的なストレスや睡眠不足など多岐にわたります。
そのため顎関節症を治すには、
原因を1つずつ減らして経過を診ていくことが重要です。


■顎関節症の治療

顎関節症は放っておいても、
およそ3分の1は自然に症状が消えていくとも言われています。
そこで顎関節症の治療は、
あごが痛くて食べられないといった不便を強いられている期間を
なるべく短縮させるために行われます。
必ずしも完治させることが目的ではありません。


■治療のポイント

治療の基本方針は痛みを和らげることと、
がんばってリハビリをしていただくことです。
その点で患者さんへの教育がとても重要です。
まずは顎関節症がどんな病気であるかを説明し、
正しく理解していただいた上で保存的な治療を行います。
痛みがある場合には消炎鎮痛薬、
いわゆる痛み止めを規則的に飲んで炎症を鎮めたり、
スプリントと呼ばれるプラスチック製のマウスピースを使って、
あごの関節や筋肉にかかる負担を減らします。
それからセルフケアの一環として、
日中の噛みしめをしないよう指導します。
また、口を開けて、あごの筋肉をストレッチする理学療法も効果的で、
お湯で温めたタオルなどで患部の血行を良くしてから行うと
効果が増すとされています。

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