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献血

 
■概要

私たちの体内を流れる血液。
体重60sの人でおよそ5リットルの血液が全身をかけ巡っています。
血液は3分の1が失われると命に関わりますが、
それを救うには輸血しか手立てがありません。
そして輸血用血液を集める唯一の手段が献血です。
日本では年間におよそ500万人が献血に協力しています。
ところがその数は減少傾向にあり、
特に10代から30代の若い世代で著しく減っているんです。

今回、献血についてお話を伺ったのは、
日本赤十字社 九州ブロック血液センター 所長の
入田和男(いりた かずお)先生です。


■献血はなぜ必要?

日本全国では1日に3000人ほどの方が輸血を受けられています。
その輸血のための血液をどう確保するかということですけれども、
人工血液というのは非常に古くから研究はされておりましたが、
残念ながらまだ実用化はされておりません。
さらに血液は生きている物ですので長期保存ができません。
特に血小板が非常に短くて採血してから4日間、赤血球は21日間、
液体成分である血しょう製剤は凍結ができますので
比較的長くて1年ということですけれども、
献血者の方には毎日、ある程度一定のご協力をいただかなければ
有効期限がある製剤の在庫を確保することができないので、
献血者からの善意による献血ということに頼らざるを得ないのが現状です。


■献血の種類

献血には血液をそのまま採血する全血献血と
特定の成分だけを採血する成分献血があります。
全血献血は200㎖と400㎖があり、
17歳以上の男性と18歳以上の女性で
体重が50s以上であれば400㎖献血の対象となります。
成分献血は血しょうや血小板だけを採血して
回復が遅い赤血球は体内に戻します。
採血に時間はかかりますが
身体への負担が軽いというメリットがあります。



■輸血について

人からいただいた血液を他の人に輸血するということですので、
血液はある意味では臓器移植に相当します。
ですので、アレルギー反応が
1番起こりやすい副作用ということになるんですけれども、
もし仮に患者さんが1度に必要な輸血の量が
800ml相当であるとすると
200mlの献血ですと4つのパックが必要という事になります。
一方、400mlであれば2本で済むという事になります。
200mlを4本使うのに比べると、
副作用のリスクが単純に半分になると考えれば
輸血を受けられる患者さんにとっては、
多くいただいた血液を輸血させていただく方が
より安全性が高いという事が言えます。


■献血の現状

日本では輸血用血液の8割以上が
50歳以上の高齢者に使われています。
一方で献血者のおよそ7割が50歳未満です。
つまり高齢者の輸血用血液は
健康な若い世代によって支えられています。
ところが少子高齢化が進み、
輸血が必要な高齢者が増えている反面、
献血を担う若い世代はますます減っていくと予想されています。
そのため近い将来、輸血用血液の不足が懸念されているのです。
この先誰もが安心して医療を受けるために、
幅広い年齢層、特に若い世代の献血への協力が必要不可欠です。


■採取された血液の流れ

採血させていただいた血液は、
このブロックセンターに運ばれて来て製剤化されますけれども、
今ではウイルスなんかが持っております遺伝子を
高感度に検出できるようになっておりますので
感染症に関してはかなり安全性が高まっています。
ただし感染早期であればウイルスの量が非常に少ないので
いくら高感度の機械をもってしても検出できませんから、
自分が何か感染したんじゃないかと思って
献血に来られるということが時としてあるんですけれども、
そういったことは是非おやめ下さいということで
献血者の方には責任ある献血をお願いしております。

十二指腸潰瘍

 
今回、十二指腸潰瘍についてお話を伺ったのは、
福岡赤十字病院 消化器内科 部長の
平川克哉(ひらかわ かつや)先生です。


■十二指腸潰瘍とは

十二指腸は小腸に分類され、
胃の幽門部(=出口部分)とつながる長さ
およそ25cmの臓器ですが、
その十二指腸にできるのが十二指腸潰瘍です。
「潰瘍」とは臓器の粘膜側の組織が損なわれる状態で、
これが十二指腸にできると十二指腸潰瘍、
胃にできると胃潰瘍ということになります。


■十二指腸潰瘍の原因

十二指腸潰瘍の主な原因は
ピロリ菌と非ステロイド性抗炎症薬の使用です。
ピロリ菌は日本人に多い慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、
さらには胃がんの原因になっていることが報告されています。
また非ステロイド性抗炎症薬は
一般的には痛み止めや解熱剤として使われ、
腰痛や歯の痛み、感染症による発熱の対処などに使われます。


■注意点

胃液は強力な酸ですが、
胃や十二指腸の内側の粘膜は
アルカリ性の物質によって守られています。
しかしピロリ菌や非ステロイド性抗炎症薬によって
防御機能が弱まり、
粘膜が傷つけられて潰瘍ができます。
ピロリ菌による十二指腸潰瘍は
20〜40代といった比較的若い人に多く、
非ステロイド性抗炎症薬による十二指腸潰瘍は
高齢者に多いとされています。


■十二指腸潰瘍の症状

十二指腸潰瘍の症状は、みぞおちの痛みが代表的で、
げっぷ・不快感・嘔吐・背中の痛みなどを伴います。
また就寝中にお腹の痛みで急に目覚めたり、
空腹時に痛みを覚えた後に
食後に痛みがなくなったりする場合には要注意です。


■十二指腸潰瘍の合併症

十二指腸潰瘍の合併症として、
出血・穿孔(せんこう:穴が開く)・
狭窄(きょうさく:中が狭くなる)があります。
十二指腸潰瘍を繰り返すと、
十二指腸の内部に狭窄が進むことで
食事ができなくなることがあります。
これらの合併症が起こると内視鏡手術や、
全身麻酔での十二指腸摘出術が必要になることもあります。


■十二指腸潰瘍の治療と予防

十二指腸潰瘍の治療法は
胃酸の分泌を抑える酸分泌抑制薬が効果的で、
6週間の服用でほぼ治るといわれています。
予防は発症要因の一つとされるピロリ菌の除菌で、
抗生物質と酸分泌抑制薬を7日間連続して服用します。

若年者の脳卒中

 
今回、若年者の脳卒中についてお話を伺ったのは、
国立病院機構 九州医療センター 臨床・研究センター長の
岡田 靖(おかだ やすし)先生です。

■若年者の脳卒中とは

脳梗塞やくも膜下出血といった脳卒中は
70歳以上の高齢者に起こることが多いのですが、
脳卒中全体からみると50歳以下の脳卒中の患者さんの割合が
9%(=およそ10人にひとり)くらいといわれておりまして、決してまれなものではありません。


■脳卒中の種類

脳卒中の代表的なものは血管が詰まって発症する“脳梗塞”と、
血管が破けて発症する くも膜下出血、脳出血があります。
これらの疾患は加齢とともに進む血管の老化現象である
“動脈硬化”が原因となって起こるものです。


■若年者の脳卒中の原因

若年者の脳卒中の原因は
特殊な血管の異常とか血栓(血の塊)ができる状態に、
やはり生活習慣の乱れが加わっていると思います。
特に生活習慣の乱れのなかでは、
塩分の取りすぎなどによる高血圧、喫煙習慣、多量の飲酒、
そして肥満症などからくる睡眠時無呼吸症候群。
また仕事でのストレスが誘因となることがあります。
一方で、生活習慣の乱れがなくても
脳梗塞などを引き起こすことがあり、
それが若年者の脳卒中の特徴にもなっています。


■若年者の脳卒中いろいろ

“もやもや病”という病気があります。
これはある有名な歌手の方がなったことで
耳にしたことがあるかもしれません。
もやもや病は脳に栄養を送る太い血管が詰まり、
不足する血液を送ろうと周りから細い血管ができる疾患で、
その血管がもやもやと見えることからつきました。
もやもや病ではその過程で脳梗塞なったり
脳出血になったりするので注意深い経過観察が必要です。
特にアジアの人に多いといわれています

“奇異性脳塞栓症(きいせいのうそくせんしょう)”」では
まず足の静脈にできた血の塊“血栓”が
何らかの強い圧力ではがれ、心臓へと向かいます。
心臓にたどりついた血栓は
心臓の壁に開いたごく小さな穴から肺を通らず直接大動脈に入って
今度は脳の血管へと飛んでいきます。
そして脳の血管を詰まらせて脳梗塞発症の引き金になるというものです。
心臓の壁に穴が開いていることは約2割の人で見られますので、
まれなことではありません。
“エコノミークラス症候群”という、
長時間、足を動かさないで足の静脈にできた血栓が
心臓のほうに帰ってきてこの病気を起こすことがあります。
そういったことで注意を要する病気です。

ほかにも生まれつき、脳の動脈と静脈が毛細血管を介さずに
異常な血管で直接つながっている箇所がある
“脳動静脈奇形”があります。
この疾患では異常な血管や静脈に多量の血液が流れ込むことで血管が破れ、
脳に栄養がいかないことでその働きに不具合が生じることがあります。


■椎骨動脈解離

今までお話してきた若年者の脳卒中は
先天的なものが原因であったり、
比較的まれなものが多かったのですが、
もうひとつ“椎骨動脈解離”という脳卒中があります。
これは若年者の人に比較的多く起こるものです。
動脈は通常、内側から内膜、中膜、外膜という
3層構造をしているのですが、
この内膜が避けて、そこから血液が入り込むことで
この3層構造が細くなったり膨らんだりしている状態を
“動脈解離”といいます。
動脈解離が起こると血管内が細くなって流れが悪くなることで
脳梗塞の要因となったり、血管が膨らんで破れ、
くも膜下出血の要因になります。
それが首の骨の中を走る椎骨動脈で起こるのが“椎骨動脈解離”で
若年者の特に男性に多いといわれています。


■椎骨動脈解離の特徴

椎骨動脈解離では首筋から後頭部にかけて
激しい痛みが起こり、それが数日間続きます。
主な原因として、強い事故などの外傷で起こる場合と、
事故などはないんですけれども、首に長時間、負担をかける。
たとえば寝転がって首を長い間、折り曲げた姿勢をとる、
変な首を後ろに曲げた状態で寝る、
非常に激しいマッサージなどの施術を受ける、
あるいは非常に激しいスポーツで首に負担をかける、
こういったちょっとした誘因で椎骨動脈解離が起こることもあるようです。


■まとめ

いったん脳卒中を起こしますと、
生活が一変して本人、家族の心理的負担は非常に強くなります。
その意味で今日お話した若年者の脳卒中も勉強して、
その誘因となる生活習慣の乱れなどを指摘されたら、
その部分を改善していくことがよいでしょう。
ところで 今回の熊本地震では
車の中で寝泊りされている方もまだ多いと思います。
車中泊ではいわゆる“エコノミークラス症候群”と併せて、
無理な姿勢で休むことで椎骨動脈解離につながる場合もありますので、
みなさん、どうぞご注意ください。


紫外線

 
今回、紫外線についてお話を伺ったのは
楠原皮膚科医院、院長の
楠原正洋(くすはら まさひろ)先生です。


■紫外線の皮膚への影響

紫外線は長く当たっていると、その皮膚にしみとか、しわですね、
それから時には良性の腫瘍のなかには
悪性の腫瘍が出現することがあります。
お年寄りの顔や手の甲に起こる変化というのは、
歳を重ねて出来る ただの老化と思われておりますけども、
実は紫外線によって起こる「光老化」と呼ばれております。
これら光の老化は普通の老化と異なり紫外線を防御することによって、
その老化をある程度遅らせることができます。


■紫外線の種類

紫外線は波長の長いものから順に
UV-A、UV-B、UV-Cの3つに分けられ、
波長が長いほど皮膚の深くまで入り込み、
波長が短いほど人体への害が強いという性質があります。
最も危険なUV-Cは地球を取り巻くオゾン層に吸収されて
地表にはほとんど到達しません。
UV-Bもほとんどはオゾン層に吸収されますが、
一部はUV-Aと一緒に地表へ到達します。
太陽から降り注ぐ紫外線のおよそ9割を占める
UV-Aは比較的安全ですが、皮膚の奥深くに侵入し、
肌のハリや弾力を保つ細胞にダメージを与えるため、
肌の老化を早めます。
UV-Bは皮膚の浅い部分までしか届きませんが、
細胞のDNAに傷をつけるため様々な健康被害を招きます。
オゾン層の破壊が進んだ影響から、
近年その増加が懸念されています。


■皮膚の障害

紫外線による皮膚の障害は、
太陽に当たってすぐ起こる急性の傷害と、
長い間に紫外線に当たって起こる慢性の傷害に分けて考えることができます。
急性傷害で多いのは強い紫外線に当たって起こる日光皮膚炎で、
皮膚が赤くなって腫れたり、
酷い時には水ぶくれになったりすることがあります。
この場合は皮膚科で治療を受ける必要があると思います。
また皮膚の免疫担当細胞がダメージを受けて
一時的な免疫低下が起こりますと、単純ヘルペスという、
口の周りの水疱ができるような疾患が出ることがあります。
それから紫外線による慢性傷害は
皮膚がんの前がん病変である「日光角化症」。
良性腫瘍である「脂漏性角化症」などの腫瘍があり、
高齢者の方に多く見られます。
特に日光角化症は前がん病変でありますので、
この時点で治療をきちんと受ければ問題はありませんが、
放置しますと20%前後が
「有棘細胞がん」という皮膚がんに進行することがありますので、
注意が必要です。


■皮膚の働き

皮膚には紫外線から身を守る仕組みが備わっています。
最も強力なのが紫外線を吸収して
DNAへのダメージを少なくするメラニン色素で、
これが多いほど肌の色は黒くなり、
紫外線に対する抵抗性が強くなります。
そのため色白で日光にあたると赤くなって黒くなりにくい人は
メラニン色素が少なく紫外線に注意が必要ですが、
肌の色が黒いから日焼けしても大丈夫というわけではありません。
私たちは子どもの頃に大量の紫外線を浴びています。
その影響は何十年も経ってから現れるので、
子どものうちから紫外線を浴び過ぎないように
紫外線防御を心掛けることが大切です。


■まとめ

紫外線から皮膚を守るためには、
外出時の細やかな気配りとスキンケアが大切です。
日中の紫外線の強い時間はなるべく外出を避け、
外に出る際には日傘や帽子長袖や長ズボンをはいて
素肌を紫外線にさらさないようにして下さい。
そして日焼け止めをしっかり塗るのが良いのですが、
暑い日などは、汗と共に流れ落ちてしまいますので、
2〜3時間おきに塗り直すことが必要となります。
また日焼け止めは使う量が適量の半分だと
効果が1/4ほどになってしまうと言われているので、
適量をしっかりと塗っていただきたいと思います。

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