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片頭痛

 
■概要

片頭痛は慢性頭痛の1つで、国内の患者数は
およそ840万人とも言われています。
患者の多くは思春期の頃に発病し、
大人になっても繰り返し同じ様な痛みに悩まされます。
時には動けなくなるほどの激しい痛みに襲われることもありますが、
我慢したり市販の頭痛薬でやり過ごしたりして、
病院を受診しない患者が7割近くに上るという指摘もあります。
特に女性は要注意!男性のおよそ4倍も患者が多く、
その発症には女性ホルモンも関係していると言われているんです。

今回、脂漏性皮膚炎についてお話を伺ったのは
福岡大学医学部 神経内科学 教授の
坪井義夫(つぼいよしお)先生です。


■片頭痛とは

片頭痛は文字通り、頭の片側が痛みます。
通常こめかみから目の辺りにかけて
脈を打つようにズキンズキンと痛むのが特徴で、
人によっては両側が痛むこともあり、
ひどくなると頭全体に痛みが広がることもあります。
頭痛は姿勢を変えるとちょっとした動きでも痛くなるため、
頭痛が始まると仕事や家事ができなくなり、
ひどい時には寝込んでしまうこともあります。
頭痛の頻度は月に1〜2回から多い時は週に1〜2回程度です。
痛みは一旦始まると1〜2時間でピークに達して、
4時間から長い時には72時間ほど続きます。
また頭痛に伴って吐き気がしたり、
普段は気にならない程度の光や音、
臭いに敏感になることがあります。


■片頭痛の特徴

片頭痛は20%から30%の患者が頭痛の起こる前兆を訴えます。
最も特徴的なのが閃輝暗点(せんきあんてん)と呼ばれる前兆で、
目の前にチカチカとフラッシュのように光る点が現れて
次第に大きくなり、視野の一部が見えにくくなります。
他にも感覚が鈍くなったり、言葉が話しにくくなったり、
首や肩のこり、あくびを自覚する人もいて、
こうした前兆の多くは15分から30分ほどでなくなり、
続いて頭痛が始まります。


■片頭痛の原因

片頭痛は何らかの原因で脳の血管が拡張します。
血管の拡張に伴い、周囲の神経を刺激することで
神経ペプチドという物質が放出され、
血管の周りに炎症が起こり頭痛を生じるとされています。
血管が拡張する原因としてはストレスなどをきっかけに
神経伝達物質のセロトニンが異常に放出され、
その作用でいったん脳の血管が収縮し、
その後セロトニンが分解されると
収縮した血管が反動で急激に広がると考えられています。
さらにこの一連の経過で、
顔の感覚をコントロールしている三叉神経が刺激され、
顔面の感覚が敏感になり、視覚、聴覚、嗅覚の中枢も刺激されるため、
光や音、臭いへの過敏性が見られると考えられています。


■片頭痛と女性

セロトニンはホルモンバランスの変化によっても分泌が促されるため、
女性の場合は月経周期に伴って
女性ホルモンのエストロゲンが急激に変動して
片頭痛を招くことがあります。
これは月経関連片頭痛と呼ばれ、
月経開始の2日前から月経3日目までに起こりやすく、
他の時期の片頭痛と比べて痛みが強い、持続時間が長い、
再発しやすいという特徴があります。
また妊娠中はエストロゲンの変動が少ないため、
一時的に片頭痛が起こりにくくなりますが、
出産後は再び月経に関連した片頭痛が起こるようになります。


■片頭痛の治療

片頭痛の治療は頭痛が起こった時の治療と、
頭痛を起こりにくくする予防のための治療に分かれます。
片頭痛発作時に使用する薬はトリプタン系製剤です。
この薬は症状の出始めになるべく早く服用することで
広がり過ぎた脳の血管を元に戻し、
頭痛だけでなく光過敏や音過敏、吐き気などの症状も抑えます。

片頭痛の予防を目的とする薬は
カルシウム拮抗薬やある種の抗てんかん薬です。
これらは毎日服用することにより片頭痛の回数を減らし、
さらに痛みを軽くすることが期待できます。
片頭痛発作が多い場合、市販の頭痛薬のみに頼っていると
徐々に薬の効果が弱くなり、
服薬回数が多くなる傾向にあります。
その様な方は、必ず専門医を受診して下さい。


■まとめ

片頭痛はいったん治まると痛みはなくなり
普段は何の症状もありません。
そのためつい軽く考えてしまいがちですが、
頭痛の陰に脳の病気が隠れている可能性もあります。
自分で判断せずに一度は病院を受診して
きちんと調べてもらいましょう。

サルコペニア

 
今回、サルコペニアについてお話を伺ったのは、
諸岡整形外科病院 理事長の
諸岡正明(もろおかまさあき)先生です。


■サルコペニアとは

サルコペニアとは加齢とともに全身の筋肉量が減って
筋力や身体能力が低下する状態で、
ギリシャ語でサルコが“筋肉”、
ペニアが“減少”を意味しています。
サルコペニアは2012年に日本整形外科学会によって提唱され、
急速に高齢化が進む我が国で今、にわかに注目が集まっています。


■サルコペニアの原因と注意点

サルコペニアの1番の原因は加齢で、
歳をとると誰でも筋力が少なくなります。
ほか運動不足、偏った食事や自己流のダイエットなどが挙げられます。
加齢などによるサルコペニアで筋力が落ちると、
普段の生活で転倒や骨折のリスクが上がります。
そしてそれらがきっかけで介護や寝たきりにつながる可能性があります。
さらに注意が必要なのは筋肉が衰えながら脂肪の蓄積が進む“サルコペニア肥満”です。


■サルコペニア肥満

サルコペニア肥満では
それまで筋肉があったところに入れ替わるような形で
脂肪がジワジワと蓄積されていくので、
お腹がプクっと出てくる一般的なメタボ肥満とは違い、
サルコペニア肥満は外見だけでそうとは分かりません。
また筋肉が減って脂肪が増えるので体重もさほど変わらず、
やせている人でもその可能性があります。


■さらに

サルコペニアでは高血圧や糖尿病などの
生活習慣病に普通の人よりも2倍程度なりやすく、
さらに血糖値も普通の人よりも
およそ19倍も高くなりやすいといわれています。
サルコペニア肥満は60代から増え始め、
70代以上ではおよそ3割の人に当てはまるとされています。
さらに40代以上では4人に1人は予備軍といわれているので、
“まだ若いから大丈夫”といった油断は禁物です。
片足立ちで靴下を履けない、1分間立てない、椅子から立ち上がれない。
歩幅が狭く、身長から−100cm以下といった場合には
サルコペニアが疑われます。


■サルコペニアの予防法

サルコペニアの予防対策は
筋肉を保つための適度な運動を心がけることと、
食事に気をつけることです。
運動はウォーキングやサイクリングなど
無理なく続けられる有酸素運動を
できれば毎日行いましょう。
20分以上続けることで体内の脂肪の燃焼につながります。
併せて、多少のきつさを感じる無酸素運動も大事です。
体に適度な負荷をかけることで筋肉を鍛え、
体の新陳代謝を促します。
こちらは週2〜3回を目安に行いましょう。
普段の食事では筋肉の材料となり、
骨も強くする、ビタミンDやタンパク質を多く含む食べ物をとるようにしましょう。


■まとめ

年齢とともにすすむサルコペニアですが
そのスピードを緩やかにすることは可能です。
要介護や寝たきりにならないよう、
日ごろの生活の中で気をつけましょう。

脂漏性皮膚炎

 
■概要

カビが原因で起こる脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)。
いわゆる“肌カビ”が引き起こす皮膚の病気で、
人肌のぬくもりに汗をかいた湿っぽさが加わる夏の皮膚は高温多湿で、
カビの繁殖にとって絶好の環境です。
皮膚の炎症がなかなか治らないときは
脂漏性皮膚炎を疑ってみてもいいかも知れません。

今回、脂漏性皮膚炎についてお話を伺ったのは
よつばの杜クリニック、院長の
伊藤さおり(いとう さおり)先生です。

■脂漏性皮膚炎とは

脂漏性皮膚炎とは文字通り、脂が漏れ出す部位、
例えば顔だとTゾーン、小鼻の周り、
ほか頭皮、髪の生え際、耳の後ろなどが赤くなったり、
カサカサしたり、かゆみを伴ったりするような皮膚炎です。
頭や顔以外の部位では胸の真ん中とか
背中、脇などにできることがあります。
頭のフケを気にされる方が多いですが、
フケ症は脂漏性皮膚炎の軽いものといわれています。
皮脂の過剰な部位にできるので
男性ホルモンが関係しているといわれていて、
男性に多いといわれていますが女性にも珍しくない病気です。


■男性・女性では…

男性の場合は頭皮に脂漏性皮膚炎を発症すると
脱毛症状を併発するケースが少なくありません。
因果関係ははっきりしていませんが、
脂漏性皮膚炎を伴う脱毛は脂漏性皮膚炎を治せば
回復が期待できるとされています。
女性の場合は女性ホルモンの影響で男性ほど
強い脱毛症状は見られませんが、
毛が細くなったり抜け毛が増えたりすることがあるので注意が必要です。


■脂漏性皮膚炎の原因

脂漏性皮膚炎の原因として、従来は洗い過ぎでもいけない、
洗わないのもいけない、ほかホルモンバランスの乱れ、
ビタミンB群の不足などがいわれてきたんですが、
最近ではマラセチア菌という、
肌に住んでいる常在菌の一種のカビの菌が
脂漏性皮膚炎の発症に深く関わっているといわれています。
マラセチア菌は普段は悪さをしない菌ですが、
汗をたくさんかくなどして皮脂の分泌が多い場所では皮脂を分解して、
それによって生まれる遊離脂肪酸という分解産物が
肌に炎症やかゆみを起こしたりするので、
脂漏性皮膚炎の治療ではかゆみや炎症治療などと一緒に、
マラセチア菌の抗菌治療も必要になります。


■脂漏性皮膚炎の症状

脂漏性皮膚炎は初期症状が軽い炎症やかゆみ、
カサつき程度なので、
多くの患者が初めは市販の軟膏や保湿クリームで対処しようとします。
こうした方法で一時的に症状が軽減しても、
基本的にはマラセチア菌の増殖がおさまらないと完治は望めません。
またクリームなどの刺激でかえって症状が悪化することもあります。
つまり症状が軽くてもかゆみ、カサつきなど症状が続く場合は、
早めに皮膚科を受診することが大切です。


■脂漏性皮膚炎の治療

治療は3つの大きな柱があります。
1つめは正しいスキンケアで肌を清潔に保つこと。
2つめは炎症を抑える治療で赤みやかゆみを抑えること。
3つめは抗真菌外用薬という塗り薬を使って抗菌治療を行うことです。
ただし体質や皮膚炎の症状などによって
治療の効果や内容はさまざまなので、一旦皮膚科にかかって
治療を1〜2ヵ月続けても良くならない・悪化するといった場合は、
自分の判断で治療を中止せずに皮膚科の医師に相談いただきたいと思います。


■脂漏性皮膚炎の予防

脂漏性皮膚炎を防ぐには皮膚を清潔に保つことが大切です。
ただし皮膚をこするなどして洗い過ぎると
かえって皮膚の状態を悪くしてしまいがちです。
指の腹でなでるように優しく洗うだけで
皮膚の汚れは十分に落とすことができます。
なるべく刺激の少ない石けんやシャンプーを使って
最後はしっかりと洗い流しましょう。
脂漏性皮膚炎は生活習慣病的な要素もある皮膚炎なので、
規則正しい生活を心がけていただくことが大事になります。
食生活では皮脂の分泌を盛んにするような
脂っこい食事はなるべく控えて、
皮膚の代謝を促すようなビタミンB群を多くとる食事を取るのも、
脂漏性皮膚炎の予防にはとても大きな要素です。


■まとめ

脂漏性皮膚炎の症状は炎症やかゆみ、
カサつきなどありふれた症状なので、
他の皮膚炎と間違えてしまう事も少なくありません。
皮膚の気になる症状がしつこく繰り返すようなら、
一度は皮膚科を受診してきちんと調べてもらうと安心ですよ。

熱中症

 
今回、熱中症についてお話を伺ったのは、
九州大学病院 救命救急センター 副センター長の
赤星朋比古(あかほし ともひこ)先生です。

■熱中症とは

熱中症とは高温多湿な周りの環境に
体温調節がうまく対応できなくなったときに起きるものです。
軽症であればいいのですが、
症状によっては命にかかわる病気となります。
普通 考えますと8月のほうが起こりやすいのではと
考えがちですけれども、
梅雨明けから急激に外の温度が高くなるような
今の時期に起こりやすいといわれています。
これから気温がぐんぐん上がり始めますが、
私たちの体はまだ本格的な暑さに慣れていません。
この時期から熱中症には特に注意が必要です。


■熱中症のメカニズム

通常、人間の体は体温が高くなりすぎたりすると
汗をかいて熱を放散させることで体温を下げる仕組みがあります。
しかし高温多湿になると汗をかきにくくなり、
体の中に熱がこもって熱中症が増悪していきます。
また屋内でも高温多湿な場所では熱が放散しにくいので
熱中症になりやすいということになります。


■熱中症の症状

熱中症はその重症度によってT度・U度・V度に分けられます。
T度では大量の汗や全身の倦怠感、
こむらがえりやめまいなどが見られます。
U度では頭痛や吐き気、全身の脱力感や意識の低下などが見られ、
病院で適切な治療を受けることが望まれます。
V度では意識を失ったり、けいれんを起こしたりします。
救急車を呼んで一刻も早く応急処置を受ける必要があります。


■熱中症に注意が必要な人

熱中症になりやすいのは子どもと高齢者です。
子どもは水分が体の構成部分として多いので容易に脱水になります。
また熱中症になると脱水症状が大人よりも顕著になります。
高齢者は体内の水分調節が若い人に比べると劣っていますので、
汗をかいての体温調節ができにくいこともあって
熱中症になりやすいです。


■熱中症の予防・対策

熱中症の予防対策は気温や湿度が高いところに長時間いることを避ける。
外出時には帽子や日傘を使って直接、
日差しを浴びないようにするなどです。
また睡眠不足や疲労は熱中症の発症や進行につながります。
普段から規則正しい生活を心がけましょう。
また喉が渇かなくても夏場はこまめに水分を取ることが必要です。
とくにビールなどは夏場になりますとおいしいですが、
ビールはむしろ脱水を助長するので
熱中症対策としてはあまりよろしくはありません。
ビールを飲む人は水もしっかり飲んでいただくのが大事です。

リンパ浮腫

 
■概要

リンパ浮腫は乳がんや子宮がん、卵巣がん、
前立腺がんなどの治療による後遺症で、
腕や脚がむくみ、重症化すると生活に支障をきたすこともあります。
がんは命に関わるという印象が強いため、
かつてはがんの治療後にリンパ浮腫を発症しても、
命と引き換えだから仕方がないという考え方も根強くありました。
ところが医療関係者や患者団体の働きかけで、
10年ほど前から段階的に
リンパ浮腫の治療に対する保険の適用が進み、
リンパ浮腫は治療が必要な病気として
広く認識されるようになったのです。

今回、リンパ浮腫についてお話を伺ったのは
貝塚病院、乳腺外科部長の
北村薫(きたむら かおる)先生です。


■リンパ浮腫とは

リンパ浮腫の症状というと自分で気付くのは腫れだと思います。
例えば右の乳がんを手術した後に右の腕が腫れてくる。
婦人科の手術をした後に右脚か左脚、
もしくは両方出るかも知れないんですが脚が腫れてくる。
そのような症状でほとんどの皆さんが気付くことだと思います。
リンパ浮腫は多くの場合、
がんの治療の後に出てくる後遺症ですが、
全員の方に出てくるわけではありません。
出てくる時期というのはさまざまで、
1年ぐらい後に出てくる方もいれば、
40年ぐらい経ってから出てくる方もいて、
長く注意していかないといけない後遺症です。


■リンパとリンパ浮腫

私たちの全身には皮膚のすぐ下に
リンパ管が張り巡らされています。
その中を流れるリンパ液は脇の下や
足のつけ根にあるリンパ節を通り体の奥へ入っていきます。
リンパ節はがん細胞などの異物をこし取るフィルターの働きを担っています。
そのためがんが転移しやすく、
手術でがんと一緒に摘出されることが少なくありません。
リンパ節が摘出されるとリンパ液の流れが遮られるため、
行き場を失ったリンパ液が皮下組織にたまって
リンパ浮腫が発症すると考えられています。
リンパ浮腫は切除したリンパ節の近く、
乳がんの場合は手術をした側の肘の上下、
婦人科や泌尿器のがんでは
下腹部や陰部、脚の付け根に発症しやすいとされています。


■発症について

リンパ浮腫発症のきっかけになりやすいのが炎症を起こすことです。
ほかにも肥満になると出やすくなります。
また虫に刺されて細菌が入って炎症を起こす、
ガーデニングとかで不潔な物をいじるなどでも起こる可能性があるので
これからの季節は注意が必要です。


■リンパ浮腫の治療

リンパ浮腫は適切な治療を受けて
専門家の指導に従ったセルフケアを続けると、
むくみを改善して悪化を防ぐことができます。
治療は主に圧迫療法と
用手的リンパドレナージを組み合わせた複合的治療が中心で、
早く始めるほど高い効果が期待できます。
圧迫療法は伸縮性のある素材でできた弾性包帯や
弾性着衣を用いる治療法です。
朝起きてから夜寝るまでこれらの治療具で
患部を継続して圧迫することで、
リンパ液の流れを改善してむくみを軽減したり、
むくみのとれた状態を維持することができます。
用手的リンパドレナージは皮膚を手の平でずらすようにして、
たまったリンパ液を適切な場所へ誘導します。
美容目的のリンパドレナージとは方法が異なるので、
必ず病院で専門家の施術を受けましょう。


■保険適用について

これまでがん治療後のリンパ浮腫には
保険が通っていなかったのですが
今年の4月からリンパ浮腫の診療に対して
保険が通るようになりました。
それに伴って医師・看護師・理学療法士に作業療法士が加わり、
チーム医療の基盤ができ上がって
患者さんは治療が受けやすくなったと思います。
リンパ浮腫になってもちょっと病院に行くのは…
と思って治療を受けられずにいた方も、
今後は気軽に病院に来て頂けるようになったと思います。

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