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膵がんを防ごう!

 
■概要

がんは全身の様々な臓器に発生しますが、
中でも厄介なのが膵臓にできる膵がんです。
がん患者について1年間で亡くなった人の割合を示す致死率を見ると、がん全体の平均が45.7%なのに対して、
膵がんだけだと87.8%にもなり、
全てのがんの中で命に関わるリスクが最も高いです。
膵がんの致死率が高い背景には
早期発見と治療の難しさがあります。
見つかった時には手術ができないほど病状が進行していることも少なくありません。

今回、膵がんの予防についてお話を伺ったのは、
福岡山王病院 膵臓内科 神経内分泌腫瘍センター
センター長の伊藤鉄英(いとう てつひで)先生です。

■早期発見が難しい

膵臓は胃の裏側にあって、
一般的な画像診断などではなかなか見つけにくいです。
また採血による腫瘍マーカーも
進行しないと上がらないということもあり、
健診などでも非常に見つけにくいとされます。
しかも初期の膵がんにはほとんど症状がありません。
ある程度進行しても腹痛や黄疸などありふれた症状が中心で、
膵がんに特徴的な自覚症状が乏しいため、
受診が遅れがちになるケースが多いです。


■進行の特徴

膵がんは悪性度が強く、
いったん発症すると周りのリンパ管や神経組織にのって遠隔転移をするので、
見つかった時にはすでに手術や治療ができませんという場合もあります。


■膵がんの危険因子

日本膵臓学会がまとめた科学的な根拠に基づく膵がんの診療ガイドラインによると、
膵がんの危険因子として、膵がんやいくつかの遺伝性疾患の家族歴、
糖尿病や慢性膵炎の合併、
喫煙や大量飲酒などの生活習慣が指摘されています。
この中で生活習慣だけは日頃の心がけ次第で変えることができます。
糖尿病や慢性膵炎も不適切な生活習慣が発症を招きます。
つまり膵がんの予防には、問題となる生活習慣の改善が必要です。


■喫煙

喫煙は膵がんの発症リスクを2〜3倍上げるといわれています。
特にお酒を飲んで顔が真っ赤になる人が喫煙を続けていると、
約10倍に跳ね上がるといわれています。
一方で最新の研究では、10年以上禁煙を続ければ
喫煙による膵がんの発症リスクがほとんどゼロになると報告されています。


■飲酒・肥満

飲酒でいえばやはり飲み過ぎがよくないです。
とくに悲しい気分でストレスのかかった飲酒は避けましょう。
また膵がんの発症リスクとして見落とせないのが肥満です。
肥満は膵がんを招く糖尿病の原因にもなり、
特に若い頃に肥満だった場合は
中高年以降に膵がんを発症するリスクが高まることが分かっています。
膵がんにならないためには普段から適度な運動を習慣づけて、
野菜や果物をとりつつ、全体の食事量としては腹八分を心がけましょう。


■ほか注意点

膵がんのリスク疾患の1つは慢性膵炎の患者さん、
それから膵臓にのう胞という袋がある患者さんです。
また家族に膵がんの患者さんがいると
自身の膵がん発症のリスクが非常に高くなります。
そういう人は健診の際に膵臓の精査をしてもらうことが大事です。
CT検査やMRI検査、
MRIで膵管を造影するMRCP検査などが重要です。
膵がんは本当の初期で見つかれば
手術ができて長く生きられる人が多いので、
なにより早期発見が1番です。

進化するペースメーカー

 
今回、進化するペースメーカーについてお話を伺ったのは、
済生会福岡総合病院 循環器内科 部長の
野副 純世(のぞえ まさつぐ)先生です。

■ペースメーカーについて

心臓は右心房と左心室、右心室と左心室に分かれていますが、
右心房には電気信号を作る洞結節という所があります。
そこで作られた電気信号が中継地点を通って心臓全体に広がることで
心臓は拡大と収縮を繰り返しています。
ところが洞結節が脈を正確に作れなくなったり、
電気信号がきちんと伝わらなくなったりすると
脈が遅くなるタイプの不整脈になって、
ペースメーカーが必要になってきます。


■脈が遅いタイプの不整脈

洞結節が脈を作れなくなってしまうのが洞不全症候群です。
また中継地点に当たる房室結節が
電気信号を受け取れないのが房室ブロックです。
このような不整脈では脈が足りなくなって息切れや動悸がしたり
頭に血液が行かないことでめまいやふらつき、失神などの症状が出ることがあります。


■ペースメーカーとは

不整脈には心房細動や心室頻拍など脈が速くなるタイプと
洞不全症候群や房室ブロックなどの脈が遅くなるタイプがあります。
その内、ペースメーカーは脈が遅くなるタイプの不整脈に使用されます。
一般的に使われているペースメーカーは本体を胸の皮膚の下に植え込み、
必要に応じて心臓付近に伸ばされたリード線を通して電気信号を送ります。


■リードレスペースメーカーとは

リードレスペースメーカーは
去年、国内での使用認可が下りたばかりの最新型のペースメーカーです。
大きさは2cm程度で心室内に据え置かれ、
リード線を介さず直接、心臓をサポートします。


■リードレスペースメーカーのメリット

従来のペースメーカーは前胸部に本体を植え込む必要があり、
皮膚を切開する外科的な処置が必要ですが、
リードレスペースメーカーは
足の付け根付近を走る太い血管内に入れられた
カテーテルという細い管によって心臓内に植え込まれます。
従来型の植込み手術と比べて患者さんの体への負担が軽いことから、
特に高齢者に適しているといわれています。


■リードレスペースメーカーの展望

リードレスペースメーカーは
従来のペースメーカーに取って代わるものではありません。
患者さんの病状などによって
これまでのものと使い分けることが可能になり、
「選択肢が増えた」という表現が正しいと思います。

乾燥肌

 
今回「乾燥肌」についてお話を伺ったのは、
福岡山王病院 皮膚科部長の久保田由美子(くぼたゆみこ)先生です。

■乾燥肌とは

乾燥肌とは皮膚表面の脂や汗が減少し皮膚の水分、
すなわち潤いがなくなる状態です。
皮膚がカサカサして白い粉をふいたり、
手足の皮にひび割れが起きたりします。


■皮膚の仕組み

私たちの皮膚は表皮・真皮・皮下組織の三層で形成されています。
そのうち、表皮の最も外側には「角質層」という組織があり、
外からの刺激から体を守ったり、水分の蒸発を防いだりしています。
この角質が剥がれてしまうとバリア機能が低下して乾燥肌につながります。


■乾燥肌になると

乾燥肌になると皮膚をかくことで角質がどんどん剥がれ、
さらにかゆみが起こるという悪循環に陥ります。
また乾燥肌はもともとの皮膚の性質も関係するとされ、
アトピー性皮膚炎や
皮膚の表面が非常に厚くなる魚麟癬(ぎょりんせん)などがあって、
皮膚のバリア機能が弱い状態だと乾燥肌になりやすいとされています。


■注意点

近頃は日ごろの生活習慣で乾燥肌が進む人が増えているので、
洗浄剤の使いすぎやこすりすぎに気をつけて、
皮膚のバリア機能を痛めないことが大切です。
またシャンプーが頭から体に流れると、
人によってはシャンプーが皮膚の脂分をとることがあるので注意しましょう。
石鹸もかゆいところは使わないなどの工夫が必要です。


■乾燥肌対策

お風呂のお湯はややぬるめの40度。
湯船につかるのは10分以内にしましょう。
皮膚の汚れはお湯だけでも落ちますが、
石鹸やシャンプーを使うときには洗い過ぎに注意が必要です。
入浴後はタオルで軽く拭いて、
水分が残っているうちに保湿剤を塗りましょう。

在宅医療

 
今回、在宅医療についてお話を伺ったのは、
遠賀中間医師会 おんが病院・おかがき病院 統括副院長の
末廣剛敏(すえひろ たけとし)先生です。

■在宅医療とは

患者さんが病院に行くというのが今までの医療だったのですが、
高齢化が進むにつれて自分で病院に行けない人が増えています。
そういう人たちのために医療従事者側が患者さんの自宅へ伺うのが在宅医療です。
医者だけではなく看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士などが必要に応じて伺います。


■在宅医療の特徴

在宅医療は訪問診療と往診を組み合わせて行われます。
訪問診療は自宅や老人ホームなどの施設へ医師が定期的に訪問して、
計画的に健康管理を行います。
往診は医師が必要と判断したり患者さんやご家族の要望に応じたりして、
その都度、診療に行きます。
目的は病気の治療だけではなく肺炎や寝たきりなど予測されるリスクを回避して
入院を未然に防ぐことですが、
緊急時には24時間365日体制で対応し、
必要であれば医療機関への入院の手配も行います。


■在宅医療のメリット

在宅医療を始めると、その後に入院ができないのではと思われる人もいるかもしれませんが、
そういうことは決してありません。
在宅医療を行って、やはり家では無理だと思った際にはいつでも入院が可能です。


■費用について

在宅医療にかかる費用は患者の重症度や収入で異なりますが、
1割負担の場合で訪問診療が月に3千円から8千円、
往診が1回につき8百円から4千円程度が一般的です。
また高額療養費制度など、医療費負担を軽減するさまざまな制度もあるので、
在宅医療の費用は入院の場合とそれほど大きく変わらないとされています。


■先生よりまとめ

在宅医療を実際にされた方の中には、
今までこういうことがあるのを知らなかったといわれることが非常に多いです。
まずは入院先の看護師や医師に家に帰りたいという意志を示すことが大事だと思います。
通院されている方は通院先の医師やケアマネージャーに相談してもらえばよいと思います。
地域によっては役場や医師会にもそういう在宅医療関連の窓口があるので、
相談してみてはいかがでしょうか。

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