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NST(栄養サポートチーム)

 
今回、NST(=栄養サポートチーム)についてお話を伺ったのは、
遠賀中間医師会 おんが病院・おかがき病院 統括副院長の
末廣 剛敏(すえひろ たけとし)先生です。


■NSTはなぜ必要?

栄養は人間が生きていくだけではなく、
健康を維持するためにも非常に大事なものです。
栄養状態が悪いと病気になりやすく、
病気になった時に栄養管理が悪いと
合併症やいろいろな副作用が起こることもあります。
そのために栄養を管理するチームである
NST(=Nutrition Support Team)が非常に重要です。
NSTは医師を中心とした医療的な専門のスタッフが集まって、
その患者さんにとってどういう栄養が1番良いのかを話し合うチームです。


■NSTのメンバー構成

NSTのメンバーは医療現場によって異なりますが、
多くは医師を中心に看護師や管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、
ほか言語聴覚士をはじめとしたリハビリテーションスタッフが参加します。
まずは入院時に看護師が患者の栄養状態を把握して、
臨床検査技師が栄養管理の指標となる検査データをチェックします。
次に管理栄養士が必要な栄養量と現状の摂取栄養量を計算して、
患者の栄養状態を評価します。
そして医師から栄養不良と判断された患者がNSTの対象となります。
さらに必要に応じて、
薬剤師が栄養製剤や口から食べられない患者の栄養摂取法について提案したり、
言語聴覚士が食べ物の咀しゃくや飲み込みの訓練を行ったりします。


■効果一例

おんが病院では2011年に管理栄養士、言語聴覚士を増員して
NST活動に力を入れてきました。
その結果、胃ろうを造る患者さんが
これまで月3.3人だったのが1.7人に、
施設からの再入院の患者さんが
年間66人だったのが43人に減りました。
高齢者施設や自宅におられる患者さんに関しても、
嚥下状態が良くない場合には訪問リハビリを行うことがあります。

※トライのコーナーでは、おんが病院のNST活動の様子を取材しました。

乳がん

 
今回、乳がんについてお話を伺うのは
国立病院機構 九州がんセンター 
乳腺科 部長の徳永えり子(とくなが えりこ)先生です。


■乳がんの現状

乳がんは日本人の女性が最もかかりやすい がんです。
現在では日本人の女性が生涯の間に11人に1人の割合で
乳がんになるといわれています。
乳がんの患者さんは年々増えていて、
国立がん研究センターがん対策情報センターの統計では、
今年(2018年)、乳がんを発症する人の数は8万6500人と予想されています。


■乳がんの特徴

乳がんは他のがんよりも比較的若い年代から見られ、
30代後半から急激に増えはじめて、
40代と60代の2度に渡ってピークを迎えます。
乳がんの5〜10%は遺伝性の乳がんといわれていますが、
その他の90%以上は生活習慣や体質が原因といわれています。


■乳がんが増える要因

乳がんの増加の原因のひとつに
女性の社会進出の増加が挙げられます。
女性の社会進出によって晩婚化、少子化が進み、
併せて出産や授乳経験がない人が増えていますが、
これらは乳がんのリスクを高めるといわれています。
また乳がん発症には“エストロゲン”という女性ホルモンが深く関係していて、
このホルモンが長い期間
分泌されるほど乳がんになりやすいといわれています。
具体的には初経が早い、閉経が遅いなどです。
また飲酒・喫煙といった日ごろの生活習慣も影響を与えていると考えられています。


■乳がんのメカニズム

乳がんは乳房の中にある乳腺という組織にある細胞からできるがんです。
乳腺では乳汁、母乳が作られますが、
その細胞から発生するがんで
乳管や小葉といわれるものからできます。
乳管や小葉は乳房の中の隅々まで張り巡らされているので、
乳がんは乳房内のどこにでもできる可能性があります。


■乳がんの症状

乳がんでの初期症状で多いのは
乳房に触れた時に感じる しこりです。
また乳首から分泌物が出ることもあります。
乳がんは自分で触って発見することのできる数少ないがんのひとつです。
ただ、しこりの状況、進行具合、性質などはみんな違うので、
1人1人に違う症状がでると考えていいです。


■検診

国は乳がん検診として、40歳以上の女性に対して、
マンモグラフィ検診を2年に1回受けることを勧めています。
乳房を薄く広げて放射線を当てることで
乳房内のがんの有無を調べます。
マンモグラフィ検診でみつかる乳がんの多くは
非常に早期だといわれていますが、
閉経前の乳腺が非常に発達した女性では
小さな病変をうまく検出できないことがあります。
そういった場合には乳腺エコー検査が有用です。
乳腺エコーは専用の器具を乳房に当てて超音波で内部を調べる検査で、
数ミリ単位の小さながんを見つけることが可能です。


■自己検診

乳がん検診は確かに有用ですが100%確実ではないので、
異常がないと判断されても日頃から自分の乳房に関心を持って、
月に一度は自分の胸を触る自己検診を心がけてください。

睡眠負債

 
今回、睡眠負債についてお話を伺ったのは、
久留米大学医学部長 神経精神医学講座
主任教授の内村直尚(うちむら なおひさ)先生です。


■睡眠負債とは

睡眠負債というのは
睡眠不足の状態が蓄積されてしまった状態をいいます。
睡眠時間は年齢によって違い、
しかも加齢とともにだんだんと短くなりますが、
20代〜50代の人であれば一般的には7〜8時間といわれています。
そういう世代の人たちが6時間未満しか睡眠を取らない状態が
長い間続くと、さまざまな健康へのリスクが上がることが示されています。


■睡眠時間とリスク

先進国の中でも日本は働き盛りの平均睡眠時間が最も短いという報告があります。
別の調査では日本人のおよそ4割は睡眠時間が6時間未満で、
継続的な睡眠不足に陥っているという指摘もあります。
こうして睡眠負債が積み重なると当然脳の働きは低下して
集中力や注意力が落ちてしまい、仕事や家事、
学業の効率が悪くなることはすでにさまざまな研究で実証されていました。
極端な睡眠不足と比べてわずかな睡眠不足が少しずつ蓄積した睡眠負債は、
睡眠が足りない状態に心身が慣れてしまっていて、
その影響を自覚しにくいのが問題です。
しかも日々の活動だけでなく、
気付かない内に命に関わるリスクも高まる恐れがあるといわれています。


■具体的なリスク

睡眠負債の状態にあると、
がんの発症が増加するということがいわれています。
特に乳がんでは7〜8時間 睡眠をとっている人と6時間未満の人を比べると、
6時間未満の人では発症率が1.6倍ぐらい上がるといわれています。
その理由として睡眠負債が起こると免疫細胞が抑制され、
がん細胞がさらに増殖することが示されています。
また脳内に蓄積してアルツハイマー型認知症を招くアミロイドβ(ベータ)は、睡眠中に脳から排除されるため、
働き盛りの時期にしっかり寝ていないと、
高齢になって認知症を発症しやすくなります。


■さらに…

さらに睡眠が不足すると、
食欲を増進するホルモンが増えて抑制するホルモンが減るので、
肥満になりやすい上に、
糖尿病や高血圧にもなりやすいことが分かっています。
他にも睡眠負債が続くと うつ病になりやすかったり、
平均寿命が短くなって死亡率が高まってくることも示されています。
一般的に平均寿命もそうですが、
うつ病、肥満、糖尿病、高血圧のいずれも
7〜8時間の睡眠をとっている人が最もリスクが少なく、
睡眠時間が短くなると反対にリスクが高まります。
また睡眠時間が長すぎてもリスクが高まることが分かっていて、
平均的な睡眠時間を確保することが健康を守る上で最も大事だと
考えられます


■対策は?

睡眠負債の対策はいつもより長く寝るということになるのですが、
平日は忙しくてなかなかゆっくり眠れないということで
週末に「寝だめ」すると生活リズムが乱れ、
平日の睡眠に支障をきたして、
かえって睡眠負債を増やす恐れがあります。
朝起きる時刻を一定にすると、
約16時間後にメラトニンという睡眠を促すホルモンが分泌され、
質の良い睡眠をとれるようになります。
その人にとって適切な睡眠時間というのはかなり個人差がありますが、
少なくとも午前中に我慢できない眠気を感じないぐらいの睡眠時間は確保しましょう。

スポーツの秋 準備と応急手当て

 
今回、スポーツの秋 準備と応急手当てについてお話を伺ったのは、
佐田整形外科病院 理事長・院長の
佐田 正二郎(さた しょうじろう)先生です。


■スポーツを始めるときの注意点

スポーツの秋ということで、
久しぶりに運動を始めようと思っている人もたくさんいると思いますが、
長い間体を動かしてないので筋力も落ちて、体力も衰えている、
もしかしたら体重も増えているかもしれないので、
無理の無い運動から始めることがポイントです。
ウォーキングや軽いジョギングなどが最適だと思います。
でも準備運動もそこそこに いきなり始めてしまうと
故障につながるので要注意です。
ウォーキングやジョギングなどのような
一見、軽い運動は一足、一足は軽い負荷でも、
繰り返し負荷が加われば筋肉痛や炎症、
ひどい場合には疲労骨折を起こすことがあります。


■準備のポイント

ジョギングなどを始める前には入念に準備運動を!
下半身をストレッチする、
ほぐすなどの作業を10分から15分間かけて行いましょう。
またコースは足腰への負担を減らすために、
アスファルトよりも芝や、
ジョギング用に柔らかい舗装がされている場所を選びましょう。
さらに正しいフォームで行うことが大事です。
歩くにしても走るにしても体全体をしならせて使うと
一箇所に負担が集中しないので、けがが少なくなります。


■多いけがと応急手当て

久しぶりに運動をする際に準備運動を怠ったり、
自分の体力を見極めずにやったりしたとき、
このシーズンで多いけがは、
アキレス腱断裂や肉離れなどです。
けがを悪化させない、けがを早く治すために
現場で出来る応急手当てのポイントは4つあります。
「あれやった」で覚えましょう。
「あ」は、圧迫です。圧迫することで出血や腫れを抑えます。
「れ」は、冷却です。冷やすことで痛みを抑え、
出血や炎症が広がることを抑えます。
「や」は、休むです。ケガが悪化しないためにすぐ休みましょう。
「た」は、けがをしたところを心臓より高く上げることです。
腫れが早く引いて、出血を抑えることができます。

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