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胸焼け

 
今回、胸焼けについてお話を伺ったのは、
九州大学病院 消化管内科 
助教の鳥巣 剛弘(とりす たけひろ)先生です。


■胸焼けはなぜ起こる?

胸焼けの多くは胃食道逆流症によって起こります。
食べ物を消化するときに胃酸が分泌されますが、
その胃酸が胃から食道へ逆流することによって
生じることが多いといわれています。
その他にも食道の運動機能が低下する食道アカラシアや、
胃や十二指腸の病気によって起こることもあります。


■胃食道逆流症

胃食道逆流症には、
食道にびらん(粘膜が浅く欠損する)や潰瘍(深く欠損する)ができる逆流性食道炎や、
びらんや潰瘍ができない 非びらん性胃食道逆流症の2つがあります。
逆流性食道炎は胃酸を含む胃の内容物が食道内に逆流して起こります。
胃と食道の境には下部食道括約筋という逆流を防止する組織がありますが、
脂肪分の多い食べ物や刺激の強い食べ物を食べたり、
お酒を飲んだりした後に緩みやすいといわれています。
逆流性食道炎は肥満の人や高齢者に多いといわれています。
一方、非びらん性胃食道逆流症は若い女性に多いといわれています。


■胃食道逆流症の注意点

胃食道逆流症は前かがみの姿勢を続けると
胃が圧迫されて起こりやすいとされています。
長時間のパソコン作業などではたまに休憩を取るようにしましょう。
また就寝前に食事をとらない、食べた後にすぐに横にならない、
高カロリーの食事を避け、
適度な運動をして肥満を避けるといったことも大事です。


■まとめ

胸焼けは即座に命を落とすような重症な病気ではありませんが、
毎日の生活の質が低下します。
また放置しておくと出血や狭窄といった合併症を起こしやすくなり、
ごくまれですが食道腺がんを起こすこともあります。
胸焼けが続いたら消化器内科を受診して内視鏡検査を受けましょう。

心臓リハビリテーション

 
今回、心臓リハビリテーションについてお話を伺ったのは、
九州大学大学院 医学研究院 循環器内科学
教授の筒井裕之(つつい ひろゆき)先生です。


■心臓リハビリテーションとは

心臓リハビリテーションというのは心臓病の患者さんを対象として、
長期間に渡って総合的に行う治療のプログラムのことです。
一般的なリハビリテーションとは違って、
運動療法のほかに食事療法といった生活習慣の改善、
心臓病に対する知識を身に付けることも含んだ包括的なプログラムになっています。
特に心臓リハビリテーションは心臓を栄養している血管の病気、
心筋梗塞などの患者さんでは、
薬を飲むのと同じぐらいの大きな効果を期待できることが分かっています。


■保険適用の疾患

心臓の病気であれば誰でも心臓リハビリテーションを受けられるわけではありません。
心臓リハビリテーションには健康保険が適用される病気が定められています。
主に6つのグループに分けられていて、
心臓の動脈が狭くなる狭心症や詰まってしまう急性心筋梗塞、
心臓の働きが衰える慢性心不全、
大動脈瘤や大動脈解離などの大血管疾患、
足の動脈が狭くなったり詰まったりする末梢動脈閉塞性疾患、
手術で心臓にメスを入れる開心術の後が対象で年齢制限はありません。


■心臓リハビリテーションの目的

心臓病の治療の過程でどうしても安静を保つ必要があるので
身体機能が低下します。
心臓リハビリテーションの第1の目的は
このような身体機能を回復させるということです。
第2の目的は身体機能を回復とともに生活の質を改善させることです。
第3の目的はこれが最も重要ですが、悪化や再発を防ぐことです。


■心臓リハビリテーションの治療法

心臓リハビリテーションでは
運動療法を中心に学習指導やカウンセリングが行われます。
運動療法の基本は自転車こぎやウォーキングといった有酸素運動です。
その人に最も適した運動の強さや時間を決めて、
医療スタッフが付き添いながら行います。
筋力が低下している場合は
筋力トレーニングを併用することもあります。
学習指導は集団での講義や教育用のパンフレットを用いて、
心臓病に対する正しい知識を身に付けます。
同時に食事療法や禁煙について指導を受けて、
日常生活での注意事項も学びます。
カウンセリングでは社会や職場への復帰について、
個人面談でアドバイスを受けるだけでなく、
心理的な不安やうつ状態について相談することもできます。


■心臓リハビリテーションの効果

心臓リハビリテーションの効果は
1つには身体機能を回復させることによって
患者さんが感じる症状を軽くすることができます。
そのことによって患者さん毎日の生活が非常に楽になります。
また心筋梗塞の再発を抑える、死亡率を低下させる、
入院を減らすなどの効果もあります。
特に心臓の働きが低下した患者さんや、
高齢の患者さんでは効果がより大きいことが分かっています。
心臓リハビリテーションは長く続けるほど効果が大きいということも知られています。

お酒と膵臓

 
今回、「お酒と膵臓」についてお話を伺ったのは、
福岡山王病院 膵臓内科・神経内分泌腫瘍センター
センター長の伊藤鉄英(いとう てつひで)先生です。


■お酒と膵臓の関係とは

お酒を飲み過ぎると肝臓が悪くなるとよくいわれます。
しかし飲みすぎは肝臓だけではなく膵臓にも大きな影響を与えます。


■膵臓とは

膵臓は胃の裏側にある、
12〜15cmほどの細長い勾玉状の形をした臓器です。
膵臓の機能は主に2つあります。
ひとつは体内の血糖値をコントロールするインスリンというホルモンを出す機能と、
食べ物を消化するために膵液と呼ばれる消化液をつくる機能です。
膵液は膵臓から分泌される消化液です。
膵液には炭水化物を分解するアミラーゼ、脂肪を分解するリパーゼ、
たんぱく質を分解するトリプシンなど25種類以上の消化酵素が含まれていて、
1回の食事でおよそ800mlが作られます。


■膵炎とは

膵液に含まれる消化酵素は
膵臓内ではいわばキャップがついたような状態になっていて、
十二指腸へ運ばれるとキャップが外れて活性化します。
ところが長年の飲みすぎなどが原因となって
膵臓内でキャップが外れると
活性化した消化酵素が膵臓の組織を溶かしてしまいます。
これが膵炎です。


■膵炎の種類

膵炎には急性膵炎と慢性膵炎があります。
急性膵炎ではいきなり消化酵素が膵臓を溶かすことで
じっとしていられないほど激痛を感じる場合が多いとされています。
症状は徐々に出てくることもあれば、
食事や飲酒の数時間後に突然現れることもあります。
その他に発熱、下痢、吐き気などが見られます。
一方、慢性膵炎では徐々に活性化された消化酵素が膵臓を溶かすので、
初めは軽い上腹部痛や背中の違和感などを訴える場合が多いとされています。
慢性膵炎が進行すると膵臓の機能が低下して
食べ物を消化しにくくなることで体重が徐々に減少します。
また血糖値をコントロールするインスリンが減ることで
糖尿病を発症したり、膵がんに移行することがあります。


■膵炎の予防・対策

膵炎にならないためには
何よりも飲みすぎをしないということに尽きます。
厚生労働省の指標では「節度ある適度な飲酒」は
1日平均純アルコールで20g程度となっています。
これはビールだと中瓶1本、日本酒だと1合、
ワインだとグラス1杯が目安となります。
1日のアルコール量が40〜60gぐらいになると
膵炎を発症するリスクは
飲まない人に比べて3倍以上になるといわれています。

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