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副鼻腔炎

 
今回、副鼻腔炎についてお話を伺ったのは、
済生会福岡総合病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
主任部長の小山 徹也(こやま てつや)先生です。


■副鼻腔炎とは

副鼻腔炎とは、“副鼻腔(ふくびくう)”と呼ばれる鼻周辺の骨に広がる空洞に炎症が起こって膿が溜まる病気です。
鼻が詰まる、夜眠れない、においがしないといった症状から
全体的な体調不良につながることがあります。


■鼻の仕組み

鼻は鼻腔と副鼻腔に分けられ、
鼻腔は鼻の入り口から喉までの部分、
副鼻腔は鼻腔を囲む骨にある大小の空洞部分をいいます。
副鼻腔は上顎洞(じょうがくどう)、篩骨洞(しこつどう)、
前頭洞(ぜんとうどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)からできています。
その役割はよく分かっていませんが、
声が通るように共鳴箱のような働きをする、
骨に空間を作ることで首から上を軽くするといったことが考えられています。


■副鼻腔炎の種類

副鼻腔炎は大きく分けると、
急性の副鼻腔炎と慢性の副鼻腔炎があります。
急性では風邪を引いた後に頬や歯、目の奥が痛む、
あまり経験したことがないような黄色や緑色の鼻汁が出る、
といった症状が起こります。


■急性副鼻腔炎の治療

急性副鼻腔炎の治療では薬物療法の他に、
痛みの原因となる溜まった膿の吸引や副鼻腔内の洗浄が行われ、
通常では2週間程度で症状は改善するとされています。


■慢性副鼻腔炎

これに対して慢性副鼻腔炎は、
急性副鼻腔炎が長引いて慢性化するものもあれば、
最初から慢性副鼻腔炎として軽い症状が長く続いているものもあります。
慢性副鼻腔炎では急性のような痛みはあまりなく、
鼻水が出る、鼻が詰まる、臭いが分かりにくい、なんとなく体がだるいといった症状が続きます。


■好酸球性副鼻腔炎

以前は慢性副鼻腔炎というと細菌感染が長く続いて起こるようなものが多かったのですが、
最近多いタイプの慢性副鼻腔炎として“好酸球性副鼻腔炎”があります。
好酸球性副鼻腔炎とは白血球の一種である好酸球が
副鼻腔内に集まって炎症が起きるものです。
より粘り気のある鼻水などとともに、
“鼻たけ”と呼ばれるポリープが見られます。


■好酸球性副鼻腔炎の治療

好酸球性副鼻腔炎では多くの場合、
気管支ぜんそくを併発していることが多いので、
気管支ぜんそくの治療薬にもなる飲み薬と、
鼻にスプレーするステロイド薬で症状を抑えます。
場合によっては飲み薬のステロイド薬を使います。


■まとめ

急性副鼻腔炎はだいたい2週間ぐらいで自然に治りますが、
その期間にうまく治らないと慢性化してなかなか症状が良くならないことがあります。
風邪を引いたあと 鼻の症状が1週間、痛みをともなって続く場合には
耳鼻咽喉科で適切な治療を受けることをおすすめします。
急性副鼻腔炎は風邪をきっかけに起こりやすいので、
予防対策は何より風邪を引かないことが大事です。
日ごろからこまめにうがい、手洗いを心がけましょう。

地域医療連携

 
今回、地域医療連携についてお話を伺ったのは、
福岡大学西新病院 病院長の石倉宏恭(いしくら ひろやす)先生です。


■地域医療連携とは

これまでの一般的な医療では、
患者さんが外来を受診すると1人の医師が外来〜入院〜退院までを管理していました。
地域医療連携は、地域のクリニック・診療所と大きな病院が患者さんの病態に応じて
お互いの得意分野を生かし分担して管理するという新しい考え方のことです。


■地域医療連携の仕組み

医療機関はベッド数20床以上の病院と19床以下のクリニック・診療所に分けられます。
地域医療連携では風邪や軽い怪我など日常的な診療はクリニックや診療所が担います。
これを“かかりつけ医”といいます。
そして専門的な検査や治療が必要な場合はかかりつけ医が紹介状を書いて、
より設備の充実した病院へバトンタッチします。
やがて病院で治療を受けた患者の病状が回復すれば、
元のかかりつけ医に患者を戻して、
必要であれば治療や診療を継続します。
また、患者にかかりつけ医がいない場合や、
病院での検査や治療の結果から
新たな病院への受診が必要な場合は別の医療機関を紹介します。


■地域医療連携が必要な理由メリット

日本は高齢社会が進む一方で、
「生産活動」ができるとされる15歳以上〜65歳未満の人口は減っています。
また医療を受ける側が増える一方で、
医療を提供する側は減っています。
医療の財源も高齢社会が進むにつれてますます不足すると思われ、
その面からも医療の機能分担を行う必要があります。


■地域医療連携のメリット

地域医療連携では医療の無駄を省くことができます。
また地域の医療機関が連携して効率の良い医療をすることによって、
患者さんも効率良く病院に通えることになります。
たとえば、これまでは外来患者の半数以上が
初診から大学病院を受診するケースが比較的多く、
患者さんは病院で数時間も待ったのに診察は数分といったことが見られました
また医師側も軽症患者の診察に追われて、
本来担うべき専門的で高度な医療を十分に提供できませんでした。
そうしたジレンマを解決するためにも地域医療連携は大事になってきます。

※トライのコーナーでは、福岡市早良区の福岡大学西新病院 小児科で行われている外来診療を行わず入院治療に専念するという新たな試みを紹介しました。

ヒートショック

 
今回、ヒートショックについてお話を伺ったのは、
九州大学大学院 医学研究院 応用病態修復学講座 
准教授の小田代 敬太(おだしろ けいた)先生です。


■ヒートショックとは

ヒートショックとは温度の急激な変化によって
血圧が急に上下することで体にいろいろな悪影響が出るというものです。
寒い時期は屋内でも場所によって大きな温度差が出る場合があります。
ヒートショックは圧倒的に高齢者に多いとされています。


■屋内でヒートショックを起こしやすい場所

屋内でヒートショックを起こしやすいのは脱衣所と浴室です。
寒い時期、リビングは暖房器具で暖かくしていても、
脱衣所や浴室は冷えたままというところが多く、
また比較的 古い建物はマンションに比べて気密性や断熱性が低いので、
より温度差が大きくなります。


■血圧の変動

血圧は寒暖差で急激に変動します。
暖房が効いているリビングでは血管がゆるんで血圧は下がります。
しかしリビングから寒い脱衣所で服を脱ぐと
血管が収縮して血圧は上がります。
寒い浴室に入るとさらに上がるのですが、
温かいお湯につかると今度は一転、血圧は大きく下がります。


■自律神経の関わり

血圧の変動には自律神経が大きく関係しています。
自律神経とは自分の意思に関係なく体の状態をコントロールする神経で、
交感神経と副交感神経があります。
寒い時には交感神経が優位になって血圧が上がります。
暖かい時には副交感神経が優位になって血圧が下がります。


■自律神経と高齢者

自律神経が関係する血圧の乱高下は
血管の柔軟性がなくなっている高齢者には大きな負担になります。
お湯につかった後、急に立ち上がることで
低血圧状態からめまいや失神を起こして
浴槽の中で溺死する場合も少なくありません。
消費者庁の調べによると、
入浴中に溺死した人のおよそ9割が高齢者とされています。


■高齢者以外も注意

血管の壁が硬く厚くなる“動脈硬化”があると、
血管内の壁に“プラーク”と呼ばれる脂肪分の塊ができます。
ヒートショックによる急な血圧の変動が続くとプラークがはがれやすくなり、
それが血管内で詰まることで心筋梗塞や脳梗塞につながる恐れがあります。


■予防・対策

ヒートショックを起こさないための予防・対策として
衣服を脱ぐ前に脱衣所は暖房器具で、
浴室はお湯の蒸気で中を十分に暖めておきましょう。
お湯に肩までつかると水圧で心臓に負担がかかるので、
お湯は胸の高さくらいまでにしましょう。
熱すぎるお湯も心臓に負担をかけてしまうので、
ぬるめのお湯で入浴時間は10分以内に。
お湯につかっているときは血圧が下がっています。
浴槽から出るときにはめまいや失神につながらないようにゆっくり立ち上がりましょう。
また飲酒後・食後は血圧が下がることが多いとされるので、
直後の入浴は控えてください。

健康長寿

 
今回、健康長寿についてお話を伺ったのは、
原土井病院 理事長の原 寛(はら ひろし)先生です。


■健康長寿とは

日本は急激に高齢社会になったので、
今、いちばん求められているのは高齢社会対策だと思います。
少子化で支え手も少ないので高齢者は元気でないといけません。
日本の高齢者は健康寿命が短く、平均寿命が長いのが特徴で、
現状では介護を受ける期間が長いということになります。


■「フレイル」とは

老化を研究する専門家の間で
健康長寿の鍵として注目されているのがフレイルの予防です。
フレイルとは加齢に伴ってだんだんと心身が衰えていくことで、
健康な状態から要介護となるまでの期間を指します。
フレイルを放っておけばやがて介護が必要になってしまいますが、
適切に対処すれば要介護になるのを防いだり、
健康な状態に戻ったりすることができます。
そのためにはフレイルに早く気づくことが大切で、
5つの自覚症状で簡単にチェックできます。

@ 重い荷物が運びにくいなど、筋力が弱くなった。
A 横断歩道を青信号で渡り切れないなど、歩く速度が低下した。
B 1年間で4〜5s体重が減少した。
C 何をするにも以前と比べて疲れやすくなった。
D 楽しいことでも出かけるのが億劫になり、活動レベルが低下した。

1つでも当てはまればフレイルになりかけている、
3つ当てはまればフレイルになっていると考えられます。


■“百寿者”の特徴

100歳以上の高齢者である“百寿者”の生活習慣に関する調査によると、
ほとんどの百寿者がほぼ毎日運動していて、
食事は40歳代から気にし始めた人が多いようです。
喫煙についてはほとんどの百寿者が元々していなかったと答えています。
喫煙者は百寿者全体の2%にも満たないことから、
健康長寿には禁煙が欠かせないといえます。
また高齢期に差し掛かった頃から健康長寿を意識して
生活習慣を見直した百寿者が多いことも分かっています。
生活習慣を改善するのは早いに越したことはありませんが、
年をとってからでも遅くはありません。


■健康長寿のポイント

健康長寿のポイントのひとつが体を動かすことです。
日常生活でこまめに掃除をする、
テレビをつけるときにリモコンを使わない、
車になるべく乗らない、などといったことが挙げられます。
また食事はご飯や麺やパンなどを先に食べると
血糖が上がって血管を悪くするので、
野菜、おかず、ご飯の順で食べる習慣をつけましょう。
さらに大事なのは社会参加で、
毎朝出かけてやることがあるのが大事です。
世の中には人手不足で人材を求めている所はたくさんあります。
シルバーセンターなどに出向いて自分で探してみましょう。
また決して怒らないことも大事です。
腹を立てると体に良くないので気持ちの良い状態でニコニコとしていましょう。

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