江戸時代に途絶えた伝統を復興!繊細で美しい“茶の湯釜の名器”『芦屋釜』~ふるさとwish芦屋町~

室町時代に製作された芦屋霰地真形釜(あしやあられじしんなりがま)

茶道の道具には欠かせない『茶の湯釜』。国指定重要文化財の茶の湯釜は9点あるそうですが、そのうち8点が福岡県遠賀郡芦屋町で製作された『芦屋釜』です。同町大字山鹿『芦屋釜の里』には、室町時代に製作された貴重な芦屋釜などを展示している資料館をはじめ、芦屋釜復興工房や茶室なども併設している施設です。

芦屋鋳物師(いもじ)の八木孝弘さん

芦屋釜は、室町時代には“茶の湯釜の名器”として有名になりましたが、江戸時代初期頃に製作が途絶えてしまいます。その芦屋釜の技術継承に取り組んでいるひとりが、芦屋鋳物師(いもじ)の八木(やつき)孝弘さんです。25年前、偶然「芦屋釜の里」を通りかかった際に師匠に声をかけてもらったのが鋳物師になるきっかけだった八木さん。今年3月、「芦屋釜の里」近くに自身の工房「八木鋳金」を開き、製作に取り組まれています。工房内には、八木さんの作品ギャラリーもありますよ。

芦屋釜ができるまでの工程。完成までおよそ4カ月かかるそう

芦屋釜はデザインを考える“構想”から始まり、鋳型(いがた)作りや金属を流し込むなどの多くの工程があり、完成まで期間はなんと約4カ月!また芦屋釜の特徴のひとつが釜の薄さ。わずか2ミリという薄さゆえ、芦屋釜として完成する成功率は3分の1なんだそうです。

芦屋釜の魅力は「見えるところにも、見えないところにも非常に繊細に職人がこだわっている。そのこだわりこそが芦屋釜の魅力だと思います」と話す八木さん。他にも芦屋釜を盛り上げようと、芦屋釜にちなんだマカロン『芦屋釜ろん(あしやかまろん)』を「芦屋釜の里」で売ってありますし、町のイメージキャラクター『アッシー』のモチーフにもなっています♪美しい日本庭園もある「芦屋釜の里」で、芦屋釜の歴史や文化に触れてみてくださいね。


芦屋釜の里
093-223-5881
福岡県遠賀郡芦屋町大字山鹿1558-3
休館日:月曜

※この情報は、お昼の情報番組「Wish+(プラス)」(7月4日放送、リポーター:新原菜摘【アイタガール】)でお届けしました。

芦屋釜の里

住所:遠賀郡芦屋町山鹿1558-3
電話番号:093-223-5881
営業時間:室町時代に一世を風靡した「芦屋釜」の資料館や工房がある

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