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圧迫骨折

 
■概要

お年寄りの背が縮んだり、腰が曲がってきたりしたら
圧迫骨折の可能性があります。
圧迫骨折は何らかの圧力によって骨が押し潰されて変形する病気で、
全身のさまざまな骨で起こりますが、圧倒的に背骨が多く、
主に胸の下から腰の上の方にかけて起こりやすいとされています。

今回、圧迫骨折についてお話を伺ったのは、
福岡大学病院 整形外科 脊椎班医師の
信藤真理(のぶとう しんり)先生です。


■圧迫骨折とは

比較的新しい骨折では背中や腰にズキンとした激痛が生じることが多いです。
特に立ち上がりなどの姿勢で腰を反らした時に
痛みが強くなることが多いのが特徴です。
また立ち上がってしまうと意外と歩くことができて、
骨折部位を叩くと痛みが強くなることで
ギックリ腰との鑑別にもなります。
60歳代男性では5.1%、
女性では14%の人が背骨に骨折をしたという報告があります。


■圧迫骨折の注意点

背骨が骨折して潰れると腰が曲がるなどして姿勢が悪くなります。
25歳の時と比べて身長が4cm以上縮んでいれば、
痛みがなくても圧迫骨折を起こしている可能性が高いとされています。
骨折をした骨が骨髄や神経を圧迫すると脚を動かしにくくなったり、
排尿排便がしにくくなるといった重篤な症状が出ることもあります。


■骨の仕組みと骨粗しょう症

骨は生きている細胞の集まりで、
破骨(はこつ)細胞が古くなった骨を溶かす骨吸収(こつきゅうしゅう)と、
骨芽(こつが)細胞が新しく骨を作る骨形成(こつけいせい)とを常に繰り返しながら、
少しずつ新しい細胞へと生まれ変わっています。
ところがこの新陳代謝のバランスが崩れて
破骨細胞が過剰に働く病気があります。
それが骨粗しょう症で、
骨の内部がスカスカになってしまうので骨折を起こしやすくなります。
特に女性は閉経によって
破骨細胞の働きを抑える女性ホルモンが低下するため
骨粗しょう症になりやすく、
閉経後に骨が急速に劣化する人が少なくありません。


■骨粗しょう症

骨粗しょう症になると尻もちなどの軽い転倒や
くしゃみ、物を持ち上げるといった動作だけでなく、
じっとしていても体の重みを支えきれずに
背骨が圧迫骨折を起こすことがあります。
さらに1つでも骨折していると周りの骨に負担がかかり、
まるでドミノ倒しのように次々と圧迫骨折が起こるリスクが高まります。


■圧迫骨折の治療

圧迫骨折の治療は骨折部を安定させる保存的治療と、
その後の骨粗しょう症の治療が重要となってきます。
初期には痛みがメインであり、
鎮痛剤の投与を行ってなるべく安静にします。
入院加療となることも多いです。
安静での痛みのコントロールができたら
コルセットなどの装具による固定が必要となります。
その後に骨粗しょう症の重症度に応じた治療薬を使用することも必要です。
保存的治療で症状が改善しなかったり、
下半身のマヒや神経障害が出てきたりする場合には
手術が行われることがあります。
最近では潰れた背骨に針を刺して、
中で風船を膨らませて骨の形を元に戻し、
その中に医療用の充填剤を注入する
“バルーンカイフォプラスティ”が
広く行われるようになっています。
新しい充填剤の開発も進み、
治療による副作用や再発の心配が以前より少なくなりました。


■圧迫骨折の予防

圧迫骨折の予防には食事・運動・環境の3つのキーワードがあります。
まずは正しい食生活と運動をすることで丈夫な骨を作って
骨粗しょう症にならないことが大事となります。
食事はタンパク質、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKを多く含んだ食品を摂取するように心がけましょう。
運動は1日8千歩(=4km相当)のウォーキングを週3回と、
筋肉トレーニングをすることが推奨されています。
また手すりなど、つまずきにくい生活環境を整備することで
転倒のリスクを減らして骨折を予防することができます。
検査では30〜40歳代の正常な骨の密度の人と比べて、
70%未満になると骨粗しょう症と診断されます。
その場合には治療薬による骨折予防が必要なこともあるので、病院の受診をおすすめします。

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