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口唇ヘルペス

 
今回、口唇ヘルペスについてお話を伺ったのは、
福岡大学医学部皮膚科 主任教授の
今福信一(いまふくしんいち)先生です。


■口唇ヘルペスとは

口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルスというウイルスの感染症で、
感染して体内に免疫ができても、
体調が悪くなったりすると再発をくり返すという特徴があります。
単純ヘルペスウイルスに感染している人は日本人の約半数に及び、
年齢が高くなるほど感染している率も上がってくることが分かっています。
70歳になるとおよそ9割の人が感染していると考えられていますが、
感染しても口唇ヘルペスの症状を出す人はそれほど多くはありません。
ただし最近は子どもの感染率が低下しているため、
免疫を持たない若い世代が増えています。
大人になって初めて感染して重い症状を呈する患者さんもいます。


■口唇ヘルペスの症状

口唇ヘルペスは基本的に4つの段階を経て進行していきます。
最初は患部にチクチク、ピリピリ、ムズムズといった違和感を感じたり、
かゆみやほてりを覚えたりしますが、見た目には異常はありません。
その後、半日ほど経過すると患部が赤く腫れます。
この段階はウイルスの増殖が活発な時期で、
治療の効果が最も高いとされています。
1日から3日が過ぎると患部に水ぶくれができます。
中には大量のウイルスがいるので、
水ぶくれが破けると感染のリスクが高まります。
やがて患部が乾いてかさぶたとなり、
発症から2週間ほどで自然に治ります。
再発の場合は軽症で済む事が多いですが、
初感染の場合は水ぶくれが大きく広がったり発熱したりして重症化することがあります。


■口唇ヘルペスの感染

口唇ヘルペスを引き起こす単純ヘルペスウイルスは主に接触によって感染します。
基本的に口や目などの粘膜から感染しますが、
皮膚に小さな傷や湿疹がある場合には、
直接皮膚から感染することもあります。
特に目に感染すると角膜ヘルペスという症状を起こして、
人によっては長く続く病気になることがあります。
発症中は患部に触れた指で目を触ったり
コンタクトレンズを唾液で塗らして装着したりしてはいけません。
また水ぶくれが破れると中のウイルスが飛び散るだけではなく、
患部に二次的に細菌が感染して痕が残ったりする場合があるので、
水ぶくれは触らないように注意して下さい。


■単純ヘルペスウイルス

単純ヘルペスウイルスは1度感染すると、
頭部の太い神経が集まっている三叉神経節に潜伏するのが特徴で、
症状が治まってもウイルスが体から消え去ることはありません。
普段は三叉神経節でじっとしていますが、
発熱や疲労、ストレス、月経、紫外線などの刺激で体の免疫力が落ちると、
単純ヘルペスウイルスは再び活性化して増殖します。
そして神経細胞の中を通り、唇やその周りに移動して再発します。


■口唇ヘルペスの治療

口唇ヘルペスを治すには塗り薬や飲み薬の抗ウイルス薬を使いますが、
抗ウイルス薬はウイルスの増殖を抑えるだけで、
潜伏したウイルスを殺す作用はありません。
治療の目標は症状を軽くすることや早く治すことになります。
最近では、塗り薬は薬剤師が管理するドラッグストアでも購入できますが、
これは過去に病院で口唇ヘルペスと診断された人に限って使用が許可されている、
再発に対する治療薬です。
実はヘルペスと似た症状の病気は他にも色々あります。
そういう病気にはもちろんこの塗り薬は効かず、
初めての感染で重症な人にも十分な効果はありません。
口唇ヘルペスは早く治療するほど症状が軽く済んで回復が早まるので、
症状の兆しが現れたら早めに皮膚科を受診して診断と治療を受けてください。

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