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痛風と高尿酸血症

 
今回、痛風と高尿酸血症についてお話を伺ったのは、
福岡赤十字病院 人間ドック健診センター
センター長の大坪俊夫(おおつぼ としお)先生です。


■痛風と高尿酸血症について

痛風とは関節内に蓄積した尿酸の結晶によって
激しい痛みを伴う関節炎が引き起こされる病気です。
急激に発症するため痛風発作とも呼ばれています。
その原因となるのが
血液中に尿酸が多い状態が続く高尿酸血症です。
尿酸値が7mg/dLを超えると血液中の尿酸が結晶となって
体の隅々に溜まり始めますが、
尿酸が蓄積するだけではほとんど自覚症状は認めません。
しかし尿酸値の急激な変動や大きな衝撃で
尿酸の結晶が関節から剥がれ落ちると、
体内の白血球が異物とみなして攻撃するため、
激痛や腫れを伴う炎症が起こって痛風発作が起きます。


■尿酸とは

痛風や高尿酸血症を引き起こす尿酸は
体の新陳代謝やエネルギー消費によって生じる老廃物の一種で、
最終的に腎臓や腸から尿や便と一緒に体外へと排泄されます。
健康な人の場合、
およそ1200mgの尿酸が体内に蓄積されていますが、
この尿酸プールの半分ほどが毎日入れ替わりながら
ほぼ一定の量に保たれています。
ところが何らかの理由で尿酸が作られ過ぎたり
体外への排泄が少なかったりすると、
尿酸プールがあふれ出し、
血液中の尿酸が増えて高尿酸血症になります。


■高尿酸血症の症状

高尿酸血症そのものはほとんど自覚症状がありませんが、
治療しないで放置するとさまざまな合併症を引き起こすことがあります。
その1つが腎機能障害で、
はっきりとしたメカニズムは分かっていませんが、
高尿酸血症によって腎機能が低下すると尿酸が排泄されにくくなって
さらに尿酸値が高くなるという悪循環が生じます。
また高尿酸血症が続くと尿が酸性になり、
尿の中で尿酸が結晶化しやすくなるため、
尿路結石ができやすくなります。
結石が尿管や尿道で動き出すと激しい痛みを引き起こします。
さらに最近の研究から、高尿酸血症は高血圧や慢性腎臓病、
心血管疾患、メタボリックシンドロームなどと密接に関係することが分かってきました。


■特徴

痛風と高尿酸血症は男性が患者の多くを占め、
現在、成人男性の25%以上が高尿酸血症だと推測されています。
また以前は50歳以上に多かった痛風も
最近は30歳代が発症のピークになっていて、
患者数の増加とともに発症年齢の若年化が進んでいます。
発症の理由はよく分かっていませんが、
女性も閉経すると尿酸値が少し上がることから、
女性ホルモンの減少が体内の尿酸を増やすとも考えられています。


■治療について

治療については、
痛風発作が起きた場合はまず発作を鎮めることが優先されます。
できるだけ早く消炎鎮痛薬を内服することが大切です。
なるべく安静にして湿布などで患部を冷やすことも痛みを和らげるのに有効です。
発作が治まれば消炎鎮痛薬を中止して
尿酸値を6mg/dL以下に保つことを目標に高尿酸血症の治療を始めます。
急激に尿酸値を下げると痛風発作が再発するリスクが高くなるので、
少しずつ下げていくことが大切です。
高尿酸血症の治療は生活指導が重要です。
特に肥満の人は減量するほど尿酸値が下がります。
アルコールは尿酸を増やして排泄を妨げるので控えるようにして下さい。
内服薬の服用で尿酸値をしっかりと下げてあげれば、
5年ほどで関節にたまった尿酸が溶けて、
痛風発作の再発がなくなることが報告されています。

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