【うきはドライブ】NEWOPEN!元病院がアジアのナイトマーケットに!超人気のどら焼き屋が手がけた第2章は“大人の駄菓子屋”『QUITICOCO AFTER』(福岡・うきは市)【まち歩き】

福岡県うきは市で愛され続けるどら焼き専門店「キチココ」が、この夏、新たな挑戦を始めました。
2026年7月にオープンした『QUITICOCO AFTER(キチココアフター)』です。

築約50年の元病院をリノベーションした空間には、洋服や古着、アクセサリー、雑貨、立ち飲みスペースが共存し、お昼には曜日限定で『タコライス日和』が間借り営業。昼と夜で表情を変える、ちょっと不思議な店です。
「どら焼き屋さんが始めた新しいお店」と聞いて訪れると、その想像はいい意味で裏切られます。
まるで海外の路地裏で偶然見つけた店に迷い込んだような、わくわくする空気が流れていました。


◼️ 「ここでお店をやりたい」。3年越しでかなえた夢

天井は打ちっぱなしのコンクリート。
築約50年の元病院をリノベーションした店内には、当時の面影をさりげなく残しながら、アジアのナイトマーケットを思わせる照明や色鮮やかな洋服、雑貨が並びます。
異国のマーケットのようでもあり、秘密基地のようでもある。
一歩足を踏み入れると、その独特な世界観に一気に引き込まれます。
そんな空間をつくったのは、店主の中村奈穂さん。ヨーロッパやアジアを旅する中で出会った景色や空気を、この場所に重ね合わせました。

「現地で巡り合ったようなお店を、自分たちでも作りたかった。」

その思いの始まりは、約3年前。この建物を初めて内覧した日のことでした。

「絶対ここでお店をやりたいと思ったんです。」

ところが、購入までの道のりは簡単ではありませんでした。
話がまとまるまでに約2年、その後のリノベーションにも約1年を費やしました。
そうしてようやく完成したのが、この『QUITICOCO AFTER』です。

◼️ 「ゆる〜く集まって、ゆる〜く楽しく」。目指したのは大人の駄菓子屋

中村さんが目指したのは、何かを買うためだけではなく、誰でも気軽に立ち寄れる場所。

「ゆる〜く集まって、ゆる〜く楽しく過ごしてほしい。」

そんな思いから、メインスペースはあえて立ち飲みスタイルを選びました。
一方で、ゆっくり過ごしたい人のために、座って飲食ができる部屋も用意。利用シーンに合わせて思い思いの時間を過ごせます。

「知らない人同士でも、出会える場所になれば。」

ふらっと立ち寄って誰かと話し、お酒を飲む。何も買わずに帰ったっていい。

「公園みたいな使い方で十分。」

そんな中村さんの言葉からも、この場所の自由な空気が伝わってきます。
さらに、店舗のガレージに併設された「キチココ雑貨部」のお部屋へ。
ここには海外で直接買い付けたカゴバッグをはじめ、USA古着Tシャツ、ヴィンテージアクセサリー、クスッと笑ってしまう輸入雑貨まで、心をくすぐる一点ものがずらり。
眺めているだけでも、海外のマーケットで宝探しをしているような気分になります。


◼️ 生地から作る、オリジナルの旅服「CHARAI」

中でも目を引いたのが、キチココ完全オリジナルの旅服「CHARAI(チャライ)」。
“大人の旅服”をテーマに、生地そのものからオーダーし、ベトナムの縫製工場で仕立てています。
中村さんたちは現地のシルク工場にも自ら足を運び、何度も交渉や調整を重ねてオリジナルの生地を制作。

「何回も行って、やっと作ってもらえたんです。」

さらに、アフリカンファブリックをタイで買い付け、それをベトナムへ持ち込んで洋服に仕立てることもあるそう。
旅先で見つけた素材と、自分たちの「こんな服が欲しい」という感覚を、そのまま形にしています。


光沢感のあるシルクは肌触りもしっとり。カラフルな色合いながら上品さもあり、身にまとえば自然と気分まで明るくなり、どこかへ出かけたくなる一着です。
どら焼き、洋服、雑貨。
一見まったく違うものが同じ場所に並んでいても、不思議とまとまって見えるのは、中村さんの「好き」がすべての根っこにつながっているからなのかもしれません。


◼️ ご縁がつないだ「タコライス日和」

昼の時間を彩るのは、「タコライス日和」。
実はここの店主は、QUITICOCO AFTERがオープンした2026年7月頃まで、看護師として働いていました。
飲食店をやってみたいと思っていた頃、沖縄で食べたタコライスのおいしさが忘れられず、「好きなものを仕事にしよう」と決意。
ちょうど看護師を辞めるタイミングと、QUITICOCO AFTERのオープン準備が重なり、一緒に営業を行うことになりました。

「ノリと、つながりですね。」そう笑います。

この日注文した「タコライス」(税込700円)は、旨味をぎゅっと閉じ込めたスパイス香るミートに、フレッシュさと食感にこだわったサルサを合わせた一皿。
さらに味の決め手となるのが、横に添えられたゆず胡椒です。サルサに少しずつ混ぜながらいただくと、爽やかな香りとほどよい辛みが加わり、全体の味わいがぐっとまろやかに。一口、また一口と食べ進めたくなるおいしさでした。

合わせて注文した「エメラルドグリーンティー」(税込400円)は、やさしい甘みの中に爽やかさも感じられる、すっきりとした後味が印象的でした。

さらに、この日完成したばかりという「とってもチャイ」(税込400円)も。試作を何度も重ねてたどり着いた一杯は、スパイスの香りとやさしい甘さのバランスが絶妙で、食後にもぴったりでした。


◼️ 和菓子と洋菓子。その出会いから生まれたどら焼き

もちろん、QUITICOCO AFTERで味わえるキチココのどら焼きも外せません。
注文したのは、人気No.1の「塩バター」(260円税込)、「抹茶チョコクリーム」(380円税込)、「ピスタチオ」(370円税込)の3種類。

ふんわり焼き上げた生地に、自家製あんことさまざまな素材を合わせたどら焼きは、一口食べると「どら焼き」のイメージが少し変わります。
その理由を聞くと、キチココ店主ご夫婦それぞれの歩みがありました。

中村さんのご主人は和菓子屋の息子として育ち、どら焼き専門店で修業した職人。一方、中村さんはかつてケーキ店を姉妹で営んでいた経験があります。

和菓子と洋菓子。

異なる世界で培った感性が重なり、キチココらしいどら焼きが生まれました。

「なんでも混ぜます。うまいように混ぜます。」

その言葉どおり、塩バターはあんこの甘さとバターの塩気が絶妙に調和。抹茶チョコクリームは抹茶のほろ苦さとチョコレートのコクが重なり、ピスタチオは香ばしさが際立つ一品。それぞれが和菓子でありながら、どこか洋菓子のような楽しさも感じられます。

長くキチココが愛されてきた理由の一端を、一口ごとに感じられました。


◼️ 人が集まる、その先へ

今後は、さらにさまざまな人が出店できる場所として開放し、「公民館みたいに、みんなが集まれる場所」に育てていきたいという中村さん。

どら焼きを味わう人、お酒を楽しむ人、洋服や雑貨を探す人、タコライスを頬張る人。

それぞれ違う目的で訪れた人たちが、いつの間にか同じ空間で言葉を交わす。
そんな景色こそ、この場所が目指しているものなのかもしれません。

うきはを訪れたら、ぜひ『QUITICOCO AFTER』へ。
旅先で偶然見つけたお気に入りのように、人やモノ、食との新しい出会いが、きっと待っています。

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◼️『QUITICOCO AFTER(キチココアフター)』
住所:福岡県うきは市吉井町1244-1
営業時間:18:00~22:00(L.O.21:30)※「タコライス日和」は昼営業
定休日:不定
駐車場:あり
SNS:Instagram:@quiticoco_after
https://www.instagram.com/quiticoco_after/
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※情報は2026年8月時点のものです。営業時間・定休日は変更となる場合があります。最新情報はInstagramをご確認ください。

■ QUITICOCO AFTER(キチココアフター)

住所:福岡県うきは市吉井町1244-1
Instagram:@quiticoco_after

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